タグ:ACミラン ( 14 ) タグの人気記事

2007年 05月 24日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグFinal ACミランが欧州制覇 
c0101167_1565714.jpg
 正直、欧州No.1を決める試合に相応しかったかといえば疑問である。
 自身が、今年のミランとリバプールに懐疑的な気持ちしか持っていないと言う部分を差し引いてもだ。
 まず覇者となったACミランはミスが多かった。怪我から復帰のマルディーニも含む、だ。
 一方試合のペースを握っておきながら両サイドハーフの球離れの悪さで、多くのチャンスを潰したリバプールには、攻撃の創造性があまり感じられなかった。

 それでも今年のFinalである。見所がないわけではない。
 両チームのファンには手に汗握る好ゲームだったかもしれない。自身がFACupの決勝を周囲の評価とは対照的に"好ゲームだった"と評価しているのと、感覚的にはなんら変わらないのかもしれない。
 06-07シーズンCLの集大成。Finalを簡単に振り返りたい。



○ ACミラン 2 --- 1 リバプール ●  at スピロス・ルイス(アテネ)
** ACミランは 02-03シーズン以来 3度目
(チャンピオンズカップ時代を含めれば7度目)のビッグイヤー獲得

【得点者】 インザーギ('45)('82) カイト('89)
【警告・退場】 ガットゥーゾ(b) ヤンクロフスキ(b) キャラガー(b) マスチェラーノ(b)


■ ACミラン 4-3-2-1

         インザーギ

  セードルフ         カカ

アンブロジーニ  ピルロ  ガットゥーゾ

ヤンクロフスキ マルディーニ ネスタ オッド

           ヂダ
【交代】
 
 ヤンクロフスキ   →   カラーゼ ('79)
 インザーギ   →   ジラルディーノ ('88)
 セードルフ   →   ファヴァッリ ('90+2)

 これ程までにシステムを頑なに貫き通して、と言うか、オプションを持たずして勝ち続けたチームも珍しいのではないか。このように、馬鹿の一つ覚えのような布陣で欧州を制覇出来たのもカカのおかげである。
  また、リーグ戦では好・不調の波の激しいセードルフも、CLでは経験を活かした活躍を見せてくれていた。特に後半は、ヤンクロフスキの守備が下手な左サイドのカバーにまわっていたのが印象的だった。
 そして最後はやはり、大舞台に強いインザーギにやられた。こうして見ると、確かにCLの経験値ではミランが一歩上だったといえる。ただ、先制されていれば…どうなったかわからないのもまた事実。


■ リバプール  4-5-1

          カイト

ゼンデン   ジェラード  ペナント

    マスチェラーノ アロンソ

リーセ アッガー キャラガー フィナン

          レイナ
【交代】

 ゼンデン   →   キューウェル ('59)
 マスチェラーノ   →   クラウチ ('78)
 フィナン   →   アルベロア ('88)

 2トップはカイトと誰か?というメディアの予想を覆して、カイトの1トップにジェラードがトップ下のような布陣。この布陣はカカやセードルフにボールを配給するピルロを封じる、と言うベニテスなりの作戦が盛り込まれており、ある程度功を奏していた。
 しかし、相変わらずクラウチを後半途中から投入してからの、クラウチを活かす戦術への切替が出来ておらず、あれならまだベラミーを入れたほうがましと言うところか。最後に足がつって動けなくなったフィナンに代えてアルベロア…最後なんだから攻撃的なカードを切るべきだし(多分延長を睨んだ交代だと思うが)、如何せん今日のベニテスは腰が重すぎた。
 カカ封じは80点だったが、インザーギをちょっと軽視していたのと、自チームの両サイドハーフの出来が悪すぎて、ベニテスとしては負けた気がしないのではないだろうか。


 前半。
 間違いなく試合を支配していのはリバプールだった。特にミランはペナントを自由にさせすぎていた。そのペナントが非常に多くボールを持つが、如何せん判断が遅すぎて多くのチャンスを潰すと言う、最悪のパターンでリバプールはチャンスを潰していった。また、負傷明けのゼンデンも出来は悪く、スピードもなければ積極的なプレーもなく、しかも守備的な貢献度合いも低く、厳しかったといわざるを得ない。まあ、後半出てきたキューウェルもリーグ戦最後で気を良くしたのか独善的なプレーが多く、今思えばこの両サイドは問題だったと言うことになるだろう。ベストで見せたような、アルベロアをLSBに据えてリーセを上げても面白かったと思う。
 カカにマンマークを付けると言うわけでもなく、中盤を厚くしてパスコースを分断すると言う策をとったベニテスの戦術は8割がた成功した。特にピルロにジェラードを当てるようにし、ピルロに仕事をさせないことで効果的な配給を寸断する戦術は見事だった。
 ただ、カカの突破をファールで防ぐ、と言うようなシチュエーションは予想するはずもなく、カカの見事な突破をファールで止めてしまい、結果1点目を献上してしまったのは、成り行き上、仕方のないことである。しかも、この1点は、ピルロのFKがインザーギの肩に当たるというラッキーな側面もあった。
 "インザーギならではのゴール"
 なんていえば聞こえはいいが、10回やって1回当たるかもわからないようなラッキーなゴールである。これは交通事故のようなもので仕方がないといわざるを得ない。

 後半。
 ペナントを自由にさせすぎていた元凶のヤンクロフスキのカバーに1点を取ったことで守備的にシフトしたセードルフが入ることで幾分左サイドのクライシスは回避できた。アンチェロッティが、後にこの守備が下手なヤンクロフスキに代えてカラーゼを入れたのは中々いい采配だと思う。
 ゼンデンも故障明けだったが、これまでのCLでの実績を買って無理矢理使ったが、やはり歳と言うこともあり出来は最悪に近かった。キューウェルも無謀な突破が多かったが、リーセとのコンビネーションが悪くなかったので、最初からキューウェルでもよかったと思うし、前述のアルベロア-リーセのラインでも面白かったと思う。
 後半も、ミランが結構ミスしてくれたことで、ミドルレンジに大量のボールがこぼれたが、ペナントの判断ミスなどで殆ど後期を活かせなかった事が敗北に繋がった。決定的なジェラードの突破のチャンスも、変にまとまりすぎてコースを突いたのをヂダにあっさり読まれてしまい(いかにも、"そこ"を狙っていますオーラが出すぎていた)同点の最大のチャンスも不意にしてしまった。
 そして、ミランのカウンターに足が止まり始めたリバプールDFラインを見事に切り裂いたのが、カカからインザーギへのスルー。キャラガーも元気ならオフサイドを取りにいかず、インザーギについていっただろうが、あの時点ではインザーギに振り切られるのがわかっていたのでオフサイドを取りに行った、が、インザーギの動きの方が1枚上手だった。レイナをうまくひきつけてわきの下を通してゴールに流し込み2-0。こちらのゴールはまさにインザーギらしかった。
 これまで、幾度となくリバプールの危機を救い、今日もカカを1対1で止めるなど八面六臂の活躍を続けていたジェイミー・キャラガーも、ここで力尽きてしまった。

 その後は、ペナントのCK→アッガーのヘッド→カイトのヘッドと繋いで、1点返したのが89分。この瞬間は自身もひょっとしたら、に打ち震えたが、如何せん逆転するには時間が短すぎてタイムアップ。


 You'll never walk alone.の大合唱も届かず、
 ベニテスのロスタイムが短いことへの抗議も虚しく、
 
 ACミランが、見事にイスタンブールの雪辱を晴らす、優勝劇を見せてくれた。
c0101167_1624999.jpg

 最後に、データどおり、主審がミランに若干(?)甘かったことも付け加えておきたい。


 終わってみれば、カカはゴールこそ奪っていないものの、
 1点目のFKの獲得(カカに対するファールでFKを得た)。
 2点目のインザーギへのスルーパスのアシスト。
 と、2点に絡む活躍を見せた。ベニテスはこれまでのようにカカを自由にはさせなかったものの、それでもカカは仕事したのだから、これは前回公言したとおり、間違いなくバロンドールものだろう。そして、今年のCLはカカのためにあったようなものであり、ACミランは間違いなくカカがいないと凡庸なチームでしかなかった、と言うことも付け加えておきたい。これは、手厳しい言い方かもしれないが間違いのない事実である。
 そして、昨年のロナウヂーニョ同様、勢いのあるクラッキは、戦術で動きを束縛することができない事も改めて付け加えておきたい。

 戦術至上主義、と言われる昨今において、戦術をも凌駕する個人技は、いまだ存在しえると言うことを体現して見せた、カカによるCLFinalだったと言う、在り来たりな感想だが、これにてCL決勝の振り返りを終わることにしたい。


 来期は、カルチョスキャンダルも落ち着き、各選手W杯の疲れを引きずってシーズンin、と言うこともないだろうから、今シーズンよりはよりイコールの条件でのコンペティションが行われることを期待したい。
[PR]

by R-130 | 2007-05-24 16:10 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 05月 23日
サッカー:UEFACL06-07 Finalの予想
 当たった試しのない今夜のFinalの予想を簡単に…
 今年のCLをずーっと見てきた、"個人的な主観"は次の通り。

A 怪我人の多いチームは負けている(当たり前)
B 層が薄く、選手を固定せざるを得ないチームは負けている
C CL前節で激闘を演じたチームは次の試合負けている
D 今季"会心の試合"をしたチームは次の試合負けている

 あくまでそういう傾向にある、というだけで全試合そうなったというわけではない。
 これらのフィルターに、ACミランとリバプールをふるいにかけると、該当するのは

ACミラン … B,C,D
リバプール … A,C

 と、言うことになる。
 ここで気になるのは、ACミラン。何となく彼らのCLにおけるピークはマンU戦だったような気がする。あの、恐らく持てる力を100%以上発揮したハイテンションを、決勝でも持続するとは考えにくい。
 逆にリバプールは、まだ持てる力があるように思える。
 ルイス・ガルシアの離脱は確かに痛かったが、マスチェラーノの台頭で、中盤はオプションが増えた。また、ゼンデンの故障にあわせるようにキューウェルが復帰。ひょっとすれば、今シーズン2試合しかリーグ戦に出ていないキューウェルが、大舞台の決勝に、ユニフォームを着ている可能性も否定できないだろう。

 選手層の違いから、試合が膠着したときに打開を図れるのはリバプールが上手。ただ、逃げ切りを考えた場合、これまでの実績からミランが有利(イスタンブールの奇跡は例外)。
 
 ちなみに、決勝の主審に決まったドイツのファンデル氏。彼が笛を吹いた場合、リバプールは1点も取ったことがなく、ミランは5戦全勝、と言うデータも残っている。審判の相性は、結構関係ないようであるので無視できない…

 が、最後の結論としては、決勝は

2-1 でリバプールがビックイヤー

 と、予想。もし、ACミランが優勝すれば、カカは間違いなくバロンドールだろうが…優勝しなければバロンドールは混沌とするでしょうね。(それでもカカなのかなぁ、C.ロナウドの線もありそうだけど)。もし、ベニテスの雁字搦めの"カカ封じ"を打ち破って、カカが決勝点でも挙げようなら、カカは本当に歴史に名を残す選手になるでしょうね。
 後、大きな声では言えないけど八百屋が予想すると悉く反対の結果になるため、
この瞬間、ACミランの優勝が決定
との見方も…
 今夜を期待しましょう(^^ゞ
[PR]

by R-130 | 2007-05-23 07:53 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 05月 06日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグベスト4 2ndleg 決勝はACミランvsリバプール
 もうかなり前の話題になりつつあるけれど、触れないわけには行かないので簡単に。
 リバプールvsチェルシーは知将同士が繰り広げる息詰まるゲーム展開に、ACミランvsマンチェスターUは、予想以上に大差のついた試合になってしまった。


○ リバプール 1 --- 0 チェルシー ●  at ハイベリー
AGG1-1となり、アウェーゴールでも同点の為、PK戦にもつれ込み4-1でリバプールが決勝進出
【得点者】 アッガー ('22)
【警告・退場】 A・コール(b) アッガー(b) ゼンデン(b)


■ リバプール 4-4-2

     カイト    クラウチ

ゼンデン            ペナント

  マスチェラーノ  ジェラード

リーセ アッガー キャラガー フィナン

         レイナ
【交代】

 ペナント   →   アロンソ ('78)
 ベラミー   →   クラウチ ('91)
 ファウラー   →   マスチェラーノ ('118)

 用兵最大の驚きはゼンデンが続けて起用されたこと。しかし、このベテランが結果的にはいい仕事をしたのだからベニテスの起用は間違いではなかったということか。ダイナミズムを生み出すマスチェラーノを起用し、アロンソをベンチスタートさせるという贅沢な起用にはため息。何とも贅沢。
 ペナント、ゼンデンとクロッサーを入れたことでクラウチの高さを活かす攻撃を標榜したもののこの戦術は型にはまらなかった。最後のファウラーはPK要員???


■ チェルシー 4-3-3

  カルー   ドログバ   J・コール

     ランパード   ミケウ

         マケレレ

A・コール テリー エッシェン フェレイラ

          ツェフ
【交代】

 J・コール   →   ロッベン ('98)
 カルー   →   ライト・フィリップス ('107)
 マケレレ   →   ジェレミ ('118)     

 バラック、カルバーリョに続きシェフチェンコがでん部の痛みでベンチから外れるという悲惨な状態。ジョーカーのロッベンも病み上がりで状態が良く無く、殆ど采配らしい采配が揮えない最悪の状況がシーズン終盤にやってきてしまう。
 いつもは思い切った采配を取るモウリーニョが、ロッベンを投入したのが98分と言うところに深い苦悩が伺える。


 22分。リバプールはFKのチャンスをサインプレーでアッガーが得点する、という予想だにしない展開で早くもスコアをイーブンに持ち込む。
 その後は膠着した展開が続き、1点が勝負を決めそうな展開に。
 チェルシーは、相変わらずの困ったときのドログバさまで、ロングフィードを多用するも、今回は前回の二の舞はふまじ、とキャラガーとアッガーがほぼ完璧に抑え、仕事らしいし仕事をさせてくれなかった。また、選手が疲労のピークに達する中、比較的疲労の度合いが軽いであろうJ・コールの出来が悪かったのが最大の誤算だったのではないか。
 しかし、DFラインは手負いの中、その後リバプールにゴールを割らせず120分集中したプレーを披露してくれた。カイトやクラウチが後半、際どいシュートを放った以外はしっかり守り、崩されるような決定的なシーンは無かった。
 
 やはりリバプールは、戦前に指摘したとおり、引いて守るという相手に対する有効策を所持していなかった。クラウチの高さも活かせずじまい、と言うよりはプレミアではクラウチはしっかり攻略されている。恐れずに足らずなのだ。しっかり寄せられちゃうと凡庸な選手になってしまうところも相変わらずだ。
 誰かが、チェルシーに対して6割のボールポゼッションを誇ったリバプールは素晴らしい、と評価していたブログがあった。しかしそれは視点が違う。チェルシーはしっかり守ってカウンターと言う以外に手立てのない面子のため、あえてじっくり引いていただけのこと。バラック、エッシェンを中盤に配した4-4-2なら、ポゼッションでここまで水をあけられるということもなかったはずである。

 結局、リーグ戦、FACup、CLと3足の草鞋(カーリングカップを含めれば4足)をこなし、さらには直前のリーグ戦でもボルトン戦に負傷者を出し、総力をつぎ込みながらドローに終わったという、肉体的精神的疲労感(リーグ戦の優勝がほぼ絶望になったのも大きな精神的疲労に繋がったと思う)に支配されたチェルシーと、リーグ4位以内を決めカップ戦にも早々に敗退し、この試合だけにコンディションを整えれば良いリバプールとの差はやはり存在した。せめて怪我人だけでも帰ってくればまた違った展開にもなっただろうが、これだけ怪我人も出てしまえばどうしようもない。

 結局一昨年同様、CL準決勝で、リバプールに屈し、チェルシーのそしてモウリーニョの欧州一の挑戦は終わりを告げた。



○ ACミラン 3 --- 0 マンチェスター・ユナイテッド ●  at サン・シーロ
AGG 5-3でACミランが決勝進出
【得点者】 カカ('11) セードルフ('30) ジラルディーノ('78)
【警告・退場】 アンブロジーニ(b) ガットゥーゾ(b) ロナウド(b)


■ ACミラン  4-3-2-1

         インザーギ

     カカ         セードルフ

アンブロジーニ  ビルロ  ガットゥーゾ

ヤンクロフスキ カラーゼ ネスタ オッド

            ヂダ
【交代】

 インザーギ   →   ジラルディーノ ('67)
 ガットゥーゾ   →   カフー ('85)
 カカ   →   ファヴァッリ ('86)

 お馴染みの4-3-2-1にワントップは勝負強さに定評のあるインザーギ。
 マルディーニが怪我で代わりにカラーゼがCBを勤めるもこれはむしろプラス材料。
 ここに来て選手のコンディションも上がってきており、まさにCL1本のミラン。
 直前のリーガもターンオーバーで主力はこぞって温存。


■ マンチェスター・ユナイテッド  4-2-3-1

         ルーニー

フレッチャー  ギグス    ロナウド

      スコールズ キャリック

エインセ ヴィデッチ ブラウン オシェイ

       ファン・デルサール
【交代】

 オシェイ   →   サハ ('77)

 こちらも満身創痍のマンU。
 結局ギャリー・ネヴィル間に合わず、リオは帯同はするもベンチ。何とか無理矢理ヴィデッチを間に合わせてLSBにエインセ。
 2トップにしなかったのは警戒の現われだったのか?もう少し早く動いてもよかったような気もするが…しかしこのコンディションとメンバーでは焼け石に水か。


 ミランvsマンUは思った以上に大差がついてしまった。
 豪雨の中キックオフし、序盤からミランが押せ押せで展開。
 カカとセードルフが個人技で同じような所にゴールを決めて勝負有り。
 後半には、今季ミラン最大のブレーキと言われているジラルディーノが、カウンターから抜け出して駄目押しの3点目を決められ、引導を渡された。
 実況や解説が、雨でマンUは思い通りのプレーが出来なかったというがそれも違うと思う。
 彼らは、選手層も非常薄い中で、しかも直前のリーグ戦で難敵エヴァートンに、2-0から4点入れてひっくり返すという大味な試合をやってのけた。それに相当疲労していたのだろう。それに雨で重いピッチにスリッピーなコンディション。そして、リバプール同様、ここに照準を合わせてきたミランが相手。もちろんマンUは直前も層が薄く総力戦。やはり現状での差はいかんともしがたかった。しかし、これももっといいコンディションで試合をさせて上げられれば、結果は恐らく違ったものになったであろう。


 さてもここからは個人的主観と愚痴を言わせてもらいたい。

 ACミランの場合、4-3-2-1と言う布陣は、現状のスカッドとFWの不甲斐なさを鑑みればベストの布陣と言うことになるだろう。アンチェロッティも手持ちの駒で最大限にやりくりしているという評価も与えられる。

 しかし、これはサッカーの見方の問題であって、個人的意見丸出しなのを前提に言わせてもらえば、どうにも面白いサッカーをしているとは言い難い。
 特に守備的なMFを3枚並べる布陣。ピルロはまあいいとして、ガットゥーゾ、アンブロジーニ、ブロッキ…この辺が2枚、3枚と並ぶとどうもうんざりしてしまう。やり方としては、SBとDMFで中盤の選手を挟み込んで数的優位を作り出して、ボールをダッシュした後は素早く、ピルロ、カカ、セードルフに回す。とてもシンプルと言えば聞こえがいいが、スペクタクルには程遠いサッカーだ。
 攻撃のパターンは、カカやセードルフのドリブルに、両SBのヤンクロフスキやオッドが絡んでくるのだが、この2選手は如何せんクロスの精度が高くないため、クロスからの攻撃、と言うよりはそれをクリアしたボールに2列目がしっかり拾ってチャンスをつくる、と言うパターンが極めて多い。
 後は、カカの個人技、これに尽きる。もし今年のミランにおいて、カカがコンディション不良であればCLはベスト16か良くても8で敗退していたはずだ。
 ガットゥーゾやアンブロジーニやブロッキが凡庸な選手だと言っているわけではない。彼らは"つぶし役"や"汚れ役"と言われるDMFの中においても素晴らしい仕事をしていると思う。しかしそれを2枚も3枚も並べてボールを奪った後、自らボールを展開すると言うわけでもなく素早く近くの展開力のある選手にボールを預ける…このサッカーはやはり見ていて退屈極まりない。
 ミランが得点力不足にあえぐのは、FWの不出来だけではない。この攻め手に人数をかけないシステムのために、FWに訪れるチャンスが少ないのだ。よってジジやオリベイラは点を決めなければならない焦りから、自らのフォームを崩したと言う背景があると自身は踏んでいる。今シーズン、ミランのFWにかけられたプレッシャーは計り知れないものがある。守備的布陣による数少ないチャンスを決めきれなかったがためにかけられる罵声は非常に大きなものがあった。
 しかし得点力不足は決してFWのせいだけではない。確かにジジは非常に多くのチャンスを棒に振ったかもしれない。しかし、FWがもっと楽に前を向いて仕事を出来る環境を作るのも、監督の手腕である。非常にきわどいチャンスを物に出来なかったからと言って叩かれることが非常に多かったミランのサッカーに、今年はあまり賛同できないというのが持論だ。


 リバプールの場合は、故障者が少なくなかったこと、獲得した新戦力が期待通りの活躍を見せなかったことなどを差し引いても、失望の1年だった。
 ニューカマーでは、やはり噂どおりカイトは八面六臂の活躍を見せてくれたが、それ以外は期待外れに終わった。ペナントは最後までチームに馴染むことが出来ず、ベラミーも良いときもあったが年間を通してのパフォーマンスとしては寂しいものがあった。
 そして何より酷かったのはリーグ前半戦。戦っている選手たちに勝とうとする気迫が非常に少なかった。アンフィールドではいいのだが、アウェーでは泥沼…このポテンシャルの不安定さは何よりチームそのものがまとまっていない証拠である。このまとまりのなさが、マンUやチェルシーとは圧倒的違う、リバプールの欠点だった。
 今年はW杯後のシーズンと言うことで、多くの選手が疲れを引きずって開幕を迎えたと思われる。ジェラードも昨年ほどの輝きは見られなかったのは事実だ。しかし、W杯に多くの選手が出場していた、マンUやチェルシーの出来を見れば、リバプールの出来には大きな不満が残る。トーナメント方式に強いベニテスのやり方は評価するが、リーグ戦ではイマイチ成績を残せないベニテスを、監督トータルの手腕としては評価できない部分がここにある。

 セリエAリーグ4位のACミランと、プレミアリーグ3位のリバプールが、欧州最強を争う…
 ノックアウト方式の決勝トーメンとでは、何でも起こりうるだけにこのような事実だけを見て、これが欧州一決定戦だなんておかしい、というつもりは微塵にも無い。
 ただ、文字として表記する違和感以上の違和感を今年のファイナルに感じるのは、自分だけだろうか。
 チェルシーとマンUに決勝に残ってほしかったからという贔屓の観点は多分に入っていると思うが、それでも準決勝はもっといいコンディションで戦わせたかったと思う八百屋である。

 そして、願わくばFACupやCLの決勝のように一発勝負の中で、名将と素晴らしい選手を揃えた両チームの意地の一発勝負を見たかった(リーグ戦の直接対決は、勝ち点差如何では引き分けでも言いと言う思考も働くので真剣勝負になりにくい)。
 FACupでは今季、限界まで戦い抜いた2チームの最後の真剣争いが見られる。それを大いに期待したいところだ。

        
[PR]

by R-130 | 2007-05-06 23:12 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 25日
【速報】:UEFAチャンピオンズリーグベスト4 1stleg①
日本時間の25日早朝に行われた、CLベスト4の1stlegの結果を記載しています。
結果を知りたくない方はこの先を読み進めないようにお願いします。
この先の内容は、"続きはこちらから"をクリックしてご覧頂きますよう、お願いします。

続きはこちらから
[PR]

by R-130 | 2007-04-25 06:54 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 25日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト4の予想と願望
 もうすぐ始まるCLのベスト4。今年ももうここまで来たかぁ、早っっ!!と思いつつ、簡単に展望と願望と。いつも当たった試しがないので最近はするのを控えていたんですが、ちょっと開始まで時間もあるので簡単に。

◇ 4/24 1stleg マンチェスター・ユナイテッド vs ACミラン  at  オールド・トラッドフォード

-予想スタメン uefa.comより-

■ マンU 4-4-2

    ルーニー   スミス

ギグス            ロナウド

    スコールズ  キャリック

フレッチャー エインセ ブラウン オシェイ

       ファン・デルサール


■ ミラン 4-3-2-1

         インザーギ

     カカ         セードルフ

アンブロジーニ  ピルロ  ガットゥーゾ

ヤンクロフスキ マルディーニ ネスタ オッド

            ヂダ


 DFラインに怪我人多発で両SBが本職ではなく、攻撃面は良しとしても守備面に不安を残すマンUと、得点力不足に泣きながら抜群の守備力と中盤の制圧力でここまで勝ち進んできたミラン。好対照な両チームの戦いとなる。
 過去に98-99シーズン、マンUが「カンプ・ノウ」の奇跡で優勝した年、準決勝で当たったのがアンチェロッティ率いるユベントスだった。一方のミランは、ビッグコンペティションに過去11度準決勝まで勝ち上がり、その内9回が決勝まで駒を進めると言うデータが残っており、机上の空論ではミラン有利と言うことになりそうだ。

 ゲーム展開は、ミランはアウェーなので無理をせず守備的に徹し、カカの1撃やセットプレーにかけるスタイル。マンUはアウェーゴールはやりたくないからやはり守備的に行くのかなぁ、と言った中盤ガチガチのまったりとした(いや見ごたえのある中盤のせめぎ合いになるかも)展開が予想される。
 基本的に今までのミランはベスト8のバイエルン戦以外、アウェーではまったりやってきている。だから、バイエルン戦が彼らの本性なのか、バイエルンのルーズな中盤だったからあれだけ攻撃できたからなのかは何とも言えない所だ。
 マンUとしては、もう予想スタメン見ても攻めるしかない、と言うメンバーになっているが、今シーズンは本当にアウェーゴールに泣いているチームが多いだけに、Sir・Alexはどう考えているだろうか。
 マンUにとって警戒すべきは、カカとインザーギ、と言うことなのだろうが意外にやばいのがセードルフ。CLを3チームに渡り経験しているだけに老獪な1撃には要注意。キャリックとスコールズがどれだけ中盤を抑えられるか。彼らはどちらかといえば攻撃に持ち味を出すタイプ。ファーディナンドとヴィデッチの鉄壁CBが揃って不在で後ろを気にしながらのプレーでどれだけやれるだろうか。

■ 予想スコア … 0-0 もしくは 1-1でドロー スコアレスドローか1-1ドローは意味合いが大きく違うが…



◇ 4/25 1stleg  チェルシー vs リバプール  at スタンフォードブリッジ

-スタメン予想 八百屋個人的-

■ チェルシー 4-4-2

  シェフチェンコ    ドログバ

        ランパード

   J・コール       ミケウ

         マケレレ

A・コール テリー ブラルーズ フェレイラ

         ツェフ

■ リバプール 4-4-2

   ベラミー     カイト

リーセ             ジェラード

    アロンソ   シッソコ

アルベロア アッガー キャラガー フィナン

          レイナ

 
 …自分で予想しろ、といわれると結構難しい…
 チェルシーの場合、エッシェンがサスペンション、バラックとカルバーリョが怪我というこれまたマンUに負けず劣らず悲惨な状況。DFラインは適正で言えばCBの1枚はブラルーズなのだが、最近使っていないのでフェレイラを真ん中、RSBにディアッラと言う線もありそう。しかしフェレイラの出来もあんまりいいとは言いがたかった(ニューカッスル戦)だけに…頭が痛そうだ。
 バラックの離脱(?)も大きな痛手になりそうで、コンディションから考えればこの4人が中盤を任されそう。リバプールの分厚い攻撃にポゼッションで応戦するためにも最初から4-3-3は使わないだろう。あるとすれば後半のある程度の時間帯からだろう。
 一方のリバプールは、プレミアは4位以内確保、故障者もルイス・ガルシア以外は僅か。と言うことで一番CLに集中できる環境下にある。メディアの予想もリバプールが絶対的に有利、と報じているが、今まで絶対的に有利と言われたチームが敗退していった姿を何度と無く目にしているので、あまり参考にはならない。
 FWはクラウチを使う可能性も充分にある、が、多分クラウチはプレミアでテリーらに攻略されているので、速さで揺さぶるベラミーを持ってきたほうが得策ではないかと言う八百屋の個人的主観。まあ、後半のスーパーサブ的に使うという選択肢も充分有り、ベニテスとしてはニヤニヤしながら考えているのではないだろうか。

 試合展開は、守備に不安を抱え、アウェーゴールを気にしながら慎重に戦うチェルシーを、リバプールが追い立てまくる試合になりそう。と言っても前がかりと言うわけではなく、バルサ戦で見せたような、中盤からの積極的なプレスにボールを奪ったら徹底したサイドからの速攻、と言う形だろう。ただ、先ほども言ったがメディアが言うほどこの両チームに大きな差は無いんじゃないかと思う。カルバーリョとバラックが戻れば、チェルシーのほうが断然上だ。これまで、窮地に立たされつつも、何度となく逆境を撥ね返してきたモウリーニョ。ついに隠れた功労者バラックを失ったモウリーニョが今回も結果を残せるのかに注目したい。

■ 予想スコア  0-1 か 1-2 でリバプール 引き分けはなさそうな気がする。チェルシー勝利?1stlegでの勝利は難しそう。頑張ってドロー?         
[PR]

by R-130 | 2007-04-25 03:18 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 12日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト8 2ndleg②
 リバプールとPSVの結果は、ダイジェストでしか見ていないので簡単に。
 1stlegでリバプールがアウェーで3-0と試合を決めてしまった感もあり、この試合はあまり見所らしい見所も無く1-0で2ndlegもリバプールが勝利。後半PSVの選手がレッドカードで退場となったのも更に試合を興ざめにしてしまう要素となってしまった。
 あえて見所をあげるとすれば、

1.クラウチがCLで6ゴール目(本日の決勝点)。得点王争いで、カカの7ゴールに1点差に肉薄
2.ベラミーが負傷交代、靭帯を損傷し今後に不安
3.PSVのGKゴメスとCBアレックスにメガクラブのオファーが殺到?激しい争奪戦の予感

 くらいであろうか。この二人はCLで大きく株を上げた。ともにブラジル代表としても飛躍が期待されるだろうし、PSVもこれで移籍金を高く設定して儲けることも可能になったといえるだろう。



 それでは、本日のメイン。バイエルンvsACミランを振り返りたい。


● バイエルン・ミュンヘン 0 --- 2 ○ ACミラン  at ミュンヘン・フースバル・アレナ
AGG 4 - 2 でACミランがベスト4進出
【得点者】 セードルフ('27) インザーギ('31)
【警告・退場】 ファン・ボンメル(b) サリハミジッチ(b)



■ バイエルン  4-4-2

     ポドルスキー   マカーイ

レウ                        オットル

     ハーグリーブス ファン・ボンメル 

ラーム  ルッシオ    ヴァン・ブイテン  サリハミジッチ

            カーン
【交代】
 
 オットル   →   サンタクルス ('46)
 マカーイ   →   ピサロ ('61)
 レウ   →   ゲルリッツ ('77)

 サニョールの負傷の上に、直前のリーグ戦でサリハミジッチとシュバ虎も負傷。厳しい台所事情。こうしてサブを見ると、流れを変えられそうな選手はピサロのみ。
 1stlegでは采配が冴えていたヒッツフェルトも今回は迷采配のような気がした。詳しくは本文で。



■ ACミラン  4-3-2-1

           インザーギ

       セードルフ     カカ

 アンブロジーニ   ピルロ   ガットゥーゾ

ヤンクロフスキ  マルディーニ ネスタ オッド

              ヂダ
【交代】

 インザーギ   →   セルジーニョ ('70)
 セードルフ   →   グルギュフ ('80)
 ガットゥーゾ   →   カフー ('87)

 随分メンバーが戻ってきたミラン。FWに決定力を欠き、ロナウドが使えないCLでは1stチョイスになった4-3-2-1。守るための選手交代には事欠かなかったが、もし、仮にバイエルンに先制された場合、ミランは追っかけるのにどのようなカードを切ったのだろうか?仮定の話をしても仕方が無いが、今後の課題になる気もする。尚、今試合の立役者3名を交代させたのはアンチェロッティの粋な計らい?



 ドイツとイタリアの名門同士の争い第2戦。第1戦で、バイエルンが2-2で引き分けるも勝ちに等しいアウェーゴールを奪ってのミュンヘン凱旋。リーグ戦も調子が上向きになりつつあるバイエルンが有利じゃないかと言う予想を立てていたが…
 まあ、よくよく考えれば選手の質や年俸の差を考えればどちらに軍配が上がるか、と言うシンプルな質問の答えが今日の試合の結果と言えるだろう。

 前半。
 中盤を制圧するお得意の4-3-2-1のミランに対し、怪我人続出のバイエルンは、守備的にサリハミジッチをRSBに、オットルをRSH、シュバ虎の代わりに1stlegで活躍したレウがLSHという布陣。ただ、オットルはSHが専門職ではないため、八百屋的にはゲルリッツをRSBに回し、RSHはサリハミジッチにさせたほうがよかったのではないかと思っている。
 試合は、開始早々バイエルンのCBルシオがヒールでのクリアミスと言う、軽いプレーが出て、それをインザーギが詰めようとしたプレーを見てなんかいやーな予感がしていた。
 序盤は、バイエルンが若干ミラン陣内に攻め込み、ファンボンメルのクロス→ファーサイドのレウがジダの位置を見てゴールに蹴りこむ→オッドが辛うじてクリア、や、マカーイのクロス→ポドルスキーのヘッド→ジダの正面、と言ったチャンスがあったがその後は殆どチャンスらしいチャンスが作れなくなり、ミドルシュートくらいしか見せ場がなくなってくる。
 そんな中、徐々に試合のペースを握ってきたミランが先制したのは27分。
 中盤の小競り合いからカカがボールを奪取→ゴール前のセードルフにパス→セードルフが右のアウトサイドでフェイントをかけ一瞬シュートコースを作りそのままシュート!!ゴール!!ミランがアウェーで先制。このプレーには、ヴァン・ブイテンをインザーギが見事な動きで釣り出したのが、セードルフのシュートコースを確保するのに一役買ったことを付け加えたい。 
 更に31分、ミランは攻撃の手を緩めない。
 ヤンクロフスキが左サイドを上がりガットゥーゾにパス。ここからのダイレクトプレーが素晴らしかった。ガットゥーゾがセードルフへ→セードルフがヒールでインザーギへ→インザーギがDFラインを抜け出し、カーンの位置を確認してゴール右上に蹴りこむ!!2点目!!この連携は素晴らしかったが、一つクレームをつけさせてもらえばこのゴールはオフサイドだった。
 バイエルンは41分、ファン・ボンメルのFKがポドルスキーの前に転がるが、ポドルスキーが相手のマークに貼り付かれ、ボールを蹴ることができずにゴールならず。ポドルスキーはやはりW杯以降調子がいまひとつ。
 前半ロスタイムにはミランのカウンター。
 カカがボールを持ちバイエルン陣内へと疾走。インザーギが右サイドを並走。バイエルンDFも2枚しかおらず、2対2の状況。インザーギが絶妙のポジション取りでフリーでボールを受けるもトラップに手間取り利き足の右足で打てずに、ボールをカカに返すと言う信じられないシーン。インザーギも年取ったなぁ、とつくづく思ってしまった。少なくともアタランタやユベントス時代ではこんなプレーはしなかったはず。
 しかし、アウェーできっちり2点返して非常に優位に立ったミラン。もう1点取れば、バイエルン逆転のためには4ゴールが必要になり引導を渡せる。バイエルンはこの段階で勝ち上がるには3点が必要。今日のミラン相手には、中盤で特にガットゥーゾが効いており、風穴を空けるのは非常に難しい。どのような手を打ってくるのか注目したが…

 後半。
 オットルを下げてサンタクルス。どうやらサンタクルスにSHをさせるようだ。元々本職はCFのサンタクルス。将来を期待されてバイエルンに入団したがその決断は明らかに失敗だっただろう。出場機会も限られ、また本職ではないトップ下もやらせられたサンタクルス。この夏にはバイエルンを出て行くようだが、やはりメガクラブの前に一つ自分がしっかり定位置でプレーできる環境の下のクラブに移籍すべきだった。そんなサンタクルスがSHで機能するはずも無く、必然的に、サリハミジッチのオーバーラップが増え、カウンター覚悟でパワープレーに徹するバイエルンの構図で後半は進んでいく。
 ミランはラインをあまり上げずに中盤をコンパクトに保ち、バイエルンにスペースを与えない。そんな中では、ファン・ボンメルがDFをひきつけるためにミドルを乱発。惜しいコースに飛ぶか、ジダの正面でバイエルンにもツキが無い。いよいよルシオも上がる時間が増えてきて、バイエルンは勝負に出る。
 スーパーサブのピサロ登場もoutはマカーイだった。この采配も謎。なぜポドルスキーを外さなかったのか。この後ポドルスキーはサリハミジッチの高精度の2本のクロスを悉く外すという、ヒッツフェルトと並ぶ今日の戦犯の1人である。
 この後もサリハミジッチのミドルもジダの正面。サリハミジッチクロス→ピサロヘッド→ジダ正面。ロスタイムにヴァン・ブイテンがDFの選手とは思えない身のこなしで振り向きざまのボレーシュートを放つもジダ正面…と19本のシュートを放ちながらコースはきわどく外れるかジダの正面と、ツキにも見放されたバイエルンがホーム無得点で惨敗。CL敗退が決まった。

 この試合のポイントは、前述した
1.ヒッツフェルトの迷采配 スターティングメンバーとサンタクルスの起用位置ととポドルスキーを残した点 ポドルスキーは指揮官の期待に全く応えられない
2.シュートが枠に飛ぶも全てジダの正面と言う運の無さ
の他に、各チーム1点ずつ指摘したい。

 バイエルン側にしてみれば、今日の主審の判定には泣かされた。
 なぜか思いっきりミラン贔屓だった。カードはミランには1枚も出ていない。不可解なファールや流しも多く、その判定の殆どはミランに味方した。極めつけは2点目のインザーギのシュート。あれはオフサイドだった。これもバイエルンにとってはついていなかったと言わざるをえない。
 しかし、今日の選手層でバイエルンがミランの勝つのは難しかっただろう。いかに勢いがあろうと、シュバ虎とデミチェリスを欠き、RSBのサニョールも離脱とすれば、1stlegでスーパーサブ的活躍をしたレウをスタメンで使わざるを得なくなり切り札が減った事。カリミがどれほどのコンディションかわからなかったが彼も出てこなかったところを見ると決してコンディションはよくないのだろう。切り札不在で、ミランに勝てるほど甘くは無かっただろう。

 ミランにしてみれば、攻守にわたり活躍し、1ゴール1アシストの活躍のセードルフ。圧倒的な運動量で、チームの危険を未然に防ぐのに努めたガットゥーゾ。病み上がりながら献身的な守備で最後の最後でバイエルンFW陣に仕事をさせなかったネスタ。この3名のおかげでミランは勝利をつかんだと言っても過言ではないだろう。後は、運がミランに味方していた。と言うのも付け加えておきたい。

 尚、この後バイエルンは、ハーグリーブスの放出容認のコメントを発表。結局今年はトップフォームに戻らなかったハーグリーブス。噂では、バイエルンの強硬な姿勢にすねて本気でプレーしていない、と言うのもなかなか信憑性があるほど、今季のハーグリーブスは出来が悪かった。バイエルンも"売り時"と判断したのだろう。果たしてマンUがこの夏ハーグリーブスを獲得するのか、注目したい。


 これでベスト4の組み合わせが決定。
 1stlegは4/24、25に

 チェルシー vs リバプール  at スタンフォード・ブリッジ

 マンチェスター・ユナイテッド vs ACミラン  at オールド・トラッドフォード

 となった。4強の内3強がプレミア勢で占められ、ついにプレミアリーグが欧州のトップリーグに上り詰めた、と言う論調をよく耳にするが、八百屋は全面的に賛同は出来ない。(一部は賛同するが)
 と、言うのも、バルセロナ、レアル・マドリーは依然として欧州最強とも言えるスカッドを有しており、各々とも指揮官が選手の適正を踏まえたフォーメーション・戦術で戦えれば、ベスト16で消えるようなチームではないと思うからだ。また、リーガエスパニョーラも、トップチームのもたつきに助けられている感があるが、バレンシア、アトレティコ・マドリー、サラゴサと上位に肉薄しており、リーグ自体のレベルは昨年より上だと言う気もしている。
 セリエについては、シーズン前のスキャンダルの影響が濃く、欧州トップリーグとは言いがたくなった。その汚名を唯一晴らせる可能性を秘めたインテルが、ベスト16で敗退してしまったため、セリエのリーグとしての価値は残念ながら下がったと言わざるを得ない。唯一ミランが踏みとどまっているがこれについてはくじ運に恵まれたと言う意見そのものである。
 しかし、来シーズン以降はそうとも言い切れないので、あくまで今年限りの暫定的な意見としてとどめておきたい。

 いずれにしろ、ベスト4は2週間後。どんな試合を見せてくれるのか楽しみである。
[PR]

by R-130 | 2007-04-12 16:40 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 03月 12日
サッカー:セリエA28節 ラツィオ、ついにパレルモを捉える
 各国でダービー満載のウイークエンド。セリエは28節。残りも10節ほどとなった。
ミラノ・ダービーは最後に置いておいて、他の試合を。
 不振に喘ぐパレルモと、UFFA圏内が射程距離に入ってきたフィオレンティーナの1戦は1-1でドロー。前節まで4位だったラツィオは、アウェーでレッジーナを3-2で破り、ついにパレルモと勝ち点で並び3位タイとなった。パレルモは予想通りと言うか、毎年の恒例と言うか、後半で大失速。一方オッドの放出もなんのその、ラツィオが驀進してついに3位にまで浮上した。フィオレンティーナはUEFA圏内目前の7位。エンポリはリヴォルノと痛い引き分けで、ミランとの勝ち点差を1しか広げることが出来ない。

 さて、今週はお楽しみのミラノ・ダービー。CL敗退が決まったインテルと、CLには勝ち残ったがリーガはもはや捨て鉢のACミラン。この2チームのモチベーション維持は難しいんじゃないかと予想していたが、流石ダービー。始まればそんな心配は希有に終わった。ちなみに、昨年の第1戦は4-3でインテル勝利。一時3-0インテルとなったときはどうなるかと思ったが、マテラッツィ退場からミランも巻き返すが一歩及ばず。ただ、試合の内容はインテルが圧倒していた。今回はどうだろうか?

 前半。
 序盤はミランペース。ピルロが惜しいFKやミドルを放つも、インテルゴールをわるには至らない。ロナウドがボールを持つとインテリスタから大ブーイング。もう5年も前のことだが、やはりインテリスタにとってロナウドのレアル・マドリー逃亡劇は時間がたっても許されない行為のようだ。
 しかし、クレスポがミランゴール前でフリーで持つも外したシーンから、ペースがインテルに傾きかける。フィーゴ・スタンコビッチ・イブラヒモビッチ(こうやって名前挙げるだけでもすごいメンバーだと思う、賞味な話)がチャンスメイクをするもしかしこちらも得点までには至らない。
 そんな閉塞状態を打ち破ったのはなんとロナウド。ペナルティーエリアの外の右サイドでボールを受けると、前を向いてマクスウェルを小さなフェイントで間合いを外し、その一瞬の隙に左足を一閃!!ジュリオ・セーザルの手をすり抜けボールはゴールへ。ミラン先制!!しかも決めたのはロナウド!!ミラニスタ喝采、インテリスタしょんぼり。ロナウド、太っているだの体脂肪率はどうだだの言われているが、確実に言えることは運動量は本当に少なくなった。昔のような、爆発的なスピードで相手を置き去りにして…みたいなシーンは今後なかなか拝めないかもしれない。しかし、前を向いたときの決定力はW杯でもそうだったが、ずば抜けている。派手なシュートではなかったが、コンパクトに左足を振りぬき、コースを狙ったシュートは見事だった。
 ちなみにインテルは、グロッソとダクールが怪我で、前半にマクスウェルとサムエルに交代。特にダクールは左足首外側靭帯損傷で、ややもすれば長引くかもしれない。次節からはカンビアッソが復帰予定だが、なかなか怪我人が減らない頭の痛い展開は続く。

 後半。
 何度も惜しいシュートを放っていたクレスポに代えて、フリオ・クルスを投入。この投入で流れが変わった。
 直後に右サイドからイブラヒモビッチがマクスウェルのミスを逃さずクロスを入れると、ヂダがこぼしたところに待っていたのはフリオ・クルス!!いきなりインテルが同点に落ち着き、インテリスタが俄然活気付く。
 更に今度は、クルスの右サイドからのチャンスメイクにズラタンのゴールであっさり逆転!!マンチーニの采配がズバリ的中した。
 その後ミランは、カフー、ジラルディーノ、グルギュフら攻撃的カードを切って得点を狙うも空振り。特にジラルディーノは殆ど消えており不振がことのほか深刻。
 結局、2-1でインテル逆転勝ちで、06-07シーズンはミラノダービー2タテ。ちなみにダービーでインテルが2タテしたのは、81-82シーズン以来との事。如何に珍しいかがよくわかる。

 内容からしても、CL敗退したインテルと勝ち残ったミランが逆なのではないかと思うほど、インテルがゲームを支配していた。まあ考えようによっては、CLでインテルはバレンシアに負けてないな。アウェーゴールで敗れただけであって、実力差があったわけではない。しかも2試合ともリピートで見たけど、内容はインテルの方に分があった。まあ、アウェーで2失点は、脇が甘いと言わざるを得ないが…結果が全てであると認識しつつも、インテルは昨年までのレベルからは1段上に上がったなぁとつくづく感じた。
 まあ、あのメンバーだから当たり前か。特にズラタン。本人的には本調子じゃないみたいだけど、切れたプレーを随所に披露してくれる。本当に見ていて楽しいフットボーラーである。

 さて最後に。
 インテルに所属しているレコバが、この度インテルからの離脱をコメント。来期は他のチームでプレーすることを決心したようだ。それと同時に、起用法についてマンチーニを批判。俺を使わないのはおかしい、とメディアにもらしたことも伝えられている。
 確かに魔法の左足は素晴らしく、試合でも是非見たい選手のうちの1人だが、如何せん怪我が多すぎで監督しては主軸に据えづらい状況があることも事実。レコバも、怪我をしないで1年間コンスタントにプレーできるコンディションを整えてから、初めて監督を批判すべきだと思うのは八百屋だろだろうか。
 ただ、他のチームに行けば(チームにもよるが)間違いなくレギュラー待遇だと思うので、その決断は悪くないとは思う。果たして来シーズンのレコバはどこで見られるのか。ひょっとしたら、イタリアではないところで魔法の左足を見ることが出来るかもしれない。
 
[PR]

by R-130 | 2007-03-12 23:19
2007年 02月 19日
サッカー:セリエA24節 ロナウドが移籍後初ゴール ローマは痛い敗北
 セリエAは24節。来週のCLを睨んで、CL出場組みは主力の温存が目立った。

 インテルはサン・シーロにカリアリを迎える。サン・シーロは突貫工事でビデオカメラなどの取り付けを行い、無観客試合対象スタジアムからは外れた。CLも通常通り観客を入れての試合となる。
 インテルは、マテラッツィ、ヴィエラ、サネッティ、アドリアーノを休養させるもカリアリを圧倒し、前半11分CKからのこぼれ球をフィーゴがズラタンにヒールパス。アウトサイドにかけたセンタリングをブルディッソがヘッドで叩き込んで先制。この1点で今日のインテルは充分だった。1-0で快勝。連勝記録は17に伸びる。
 カリアリは、前半立ち上がりにカウンターで、スアソが60メートルほどドリブル突破をかけてカポーネに見事なスルーパスを送ったが、カポーネが見事に外して先制ならず。後はインテルの一方的なペースだった。ここで先制していれば試合の流れはずいぶん変わっていただろう。また、インテルはフィーゴが久々に先発。動きも軽快でで伸び伸びプレーしていた。

 ACミランはアウェーでシエナとの1戦。
 ロナウドが先発と言うことで結構な注目が集まった試合。ロナウドがいきなり2ゴールと結果を残したのは流石だが、試合を見ていた限りなんでもないと思われる場面でミスしたりと、動きは決して良くなく、ひょっとすれば昔のような爆発的なスピードで相手を抜き去るような動きと言うのはもう期待できないのかもしれない、と思うほど絶望的な動きだった。
 しかし、ポジショニングは相変わらず見事で生粋のFWだなぁ、と思う1面も。ミラン2試合目、しかも初のスタメンでいきなりドッピエッタだからこれは評価して然るべきか。何だかローマにいた頃の晩年のバティストゥータのような感じだ。
 しかし試合そのものは非常に緊張感に欠けた試合で特に弛緩しきった両チームのDF陣には閉口。試合もシエナがミドルスブラから戻ってきたマッカローネの2得点などで3-3まで盛り返したところで終わるかと思った後半ロスタイムに、カカのCKをシエナの選手のオウンゴールで辛くもミランが勝ち越してタイムアップ。何とも最後まで締まらない試合だった。

 ローマは堅守エンポリのホームに乗り込んでの1戦。インテルを追いかける立場としてはアウェーでも負けられない試合だったが、前半4分にポッツィが先制した1点をエンポリが自慢の堅守で最後までローマの猛攻に耐えてエンポリが金星。マンシーニ、キブを温存したローマにとっては痛恨の敗北。インテルとの勝ち点差は14に拡がりスクデットは最早絶望的だろう。スパレッティは早々とCLにプライオリティを置いた用兵に切り替えるべきである。

 この結果、エンポリが4位に再浮上。5位にラツィオ、6位にACミランが上がりカターニャは7位に交代。4位エンポリと6位ミランとの勝ち点差は依然「2」のままだ。

 
 さて、カターニャの暴動事件後2節が消化。ピサヌ法の施行により、基準を満たしていないスタジアムは無観客試合が行われている。が、これはセリエAだけに関わらず、UEFA杯でも同様の措置がとられている。リヴォルノはホームのアルマンド・ピッキで無観客試合を行いエスパニョールに0-1で敗北を喫した。実は再開後の23節のキエーボvsインテル戦が無観客試合で、それを観戦していたのだが、本当に緊張感のない"練習試合"のようなカンピオナートだった。選手や監督の指示が非常にリアルに聞こえ、ボールを蹴った乾いた音がこれほどまでにテレビの音声で拾われたのは初めてのことではないだろうか。そして、点が決まっても、観衆が沸くことは絶対にない。
 実際試合は開始早々、アドリアーノがドリブルで持ち込んで強烈なミドルシュートを放ちインテルが先制したが観客の歓声は聞こえず。ポストにあたって入ったシュートで、ポストに当たった乾いた音がいつまでもこだましているような感じだった。
 リボルノの選手も歓声が聞こえないからか気合が入らなかったのだろう。アドリアーノへの守備がものすごい雑だった。

 ピサヌ法に基づいた、基準を満たさないスタジアムの無観客試合は致し方ない。もう悲劇は2度繰り返してはならないし、そのためのドラスティックな決断はむある意味必要だったし、今回はなくなられた遺族には大変失礼な表現だが、いいきっかけだったと思う。
 ここでの問題は、ピサヌ法が成立していたにもかかわらずカルチョのスタジアムにはその適用を除外していたという事実である。まさにこの法律は一番危険が高いスタジアムに適用されなければならない法律だったのに、"絵にかいたもち"でしかなかったということだ。

 ところが無観客試合が選手やサポーターにもたらす影響はことの他大きいだろう。テレビで見ていて実感したがあのような練習試合のような雰囲気で、士気が上がるはずもないだろう。週末の試合を楽しみにしていたサポーターにとっても、生きがいがなくなり生産性に影響を及ぼすようなことにも繋がるかもしれない。少し論理が飛躍しすぎたが、チームオーナーは一刻も早くホームスタジアムを改修すべきである。資金的な問題はついて回るが、このまま放置している様ではそれ以上の損害を被る可能性もあるだろう。元々実力のあるリヴォルノやカップ戦に強いパルマがこのままUEFA杯の1回戦で消える可能性は極めて高くなった。他のオーナーも対岸の火事と思わず、一刻も早く手を打つべきである。
[PR]

by R-130 | 2007-02-19 23:16 | ∟Serie A 06-07
2007年 02月 18日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16プレビュー⑤ ACミランvsセルティック
 プレビュー第5回目は、我らが中村俊輔選手所属のセルティックと、今シーズン調子がなかなか上がらないACミラン戦のプレビューを。CLという大舞台での日本人選手の活躍を1秒でも長く見たいため、アップセットを期待されている方は多いと思うが、実際のアップセットの可能性を検証してみたい。


ACミラン (リーグ成績 10勝4敗8分 7位 注:勝ち点は-8点減での成績)

-故障者リスト-(1st legまでに戻れる…○ 微妙…△ 無理…×)
× チダ(GK)
× ネスタ(DF)
× セルジーニョ(DF)


-対戦相手との過去の成績- 
2勝2分  4得点1失点 
直近の対戦成績 CL04-05年 グループステージ 1st 3-1 2nd 0-0 


-予想スタメン-

       インザーギ  ジラルディーノ

             カカ

   セードルフ         ガットゥーゾ

            ピルロ

ヤンクロフスキ カラーゼ マルディーニ オッド

            カラチ

■ ACミランの強み … CLの経験者が多い、中盤の完成度の高さ
 勝ち点マイナス8減からのスタートとは言え、未だ7位に甘んじようとは誰が予想しただろうか。DFの故障者が半端でなく出たのは考慮しても、やはりこのメンバーを揃えてこの順位は正直いただけない。
 セリエAではこの10試合6勝4分と負けはないが、勝ちきれなかったという試合が正直多かった。
 ただ、主力の多くが残留しているミランの選手の多くはCLの大舞台を多く経験しており、一発勝負の強さは良く知っている。昨年もベスト8でリヨンが後一歩のところまで追い詰めたが、インザーギが起死回生の逆転弾で勝ち上がったように、追い詰められても粘り強さと言うのは間違いなく持っている。
 また、ピルロ、ガットゥーゾ、セードルフ、カカの中盤は非常に完成度が高い。流動的に動いても4選手がしっかり約束事を守っているので攻守にわたって乱れることはごく僅か。守備はガットゥーゾが奮迅し、攻撃はロングパスのピルロ、左サイドのセードルフ、そしてドリブルもパスもシュートも1級品のカカが、貧打の攻撃陣を牽引している。


■ ACミランの弱み…点が取れないFW 守りきれないDF
 シェフチェンコの抜けた穴は予想通り深刻だった。
 カルチョスキャンダルのあおりを食らって満足な補強が出来なかったのは理解できるが、やや復調してきたとは言えジラルディーノが7点、故障しがちのインザーギが4点、期待を大きく裏切りオリベイラ3点とここまでFWに元気がないのが非常に問題だ。また、ボッリエッロはドーピングにひっかかると言うオチまでついてFWは散々の出来である。
 DFは怪我が多く満足にオーダーが組めない状態が続く。ネスタが左肩を手術、セルジーニョは椎間板ヘルニアで満足にプレーできていない。この他にもカラーゼ、カフーも以前は故障者リストに入り、CBにボネーラを起用するなど台所事情は本当に厳しい。
 ラツィオからオッドを獲得しRSBは固まったが彼も守備力は凡庸。LSBのヤンクロフスキも同様に守備力が凡庸。そしてCBは怪我(カラーゼも元々はLSB)でマルディーニに頼らざるを得ない状況。GKのヂダとカラチまで負傷してもうさながら野戦病院の様相である。
 CLグループステージは4節で勝ち抜けを決めつつも、5節6節連敗を喫し、リーガも負け無しと言うより勝ちきれない印象。ミランとしては相手がセルティックだったのが幸運と思うべきだろう。


■ 私が監督ならこう戦う 対セルティック戦
 初戦がアウェーのセルティックパークだが、中盤を制圧してセルティックに試合をさせなければアウェーでも充分に勝機がある。
 セルティックのMF中村は右に入るケースが多いので、セードルフ、ヤンクロフスキとのマッチアップになるがセードルフがやや攻め上がりを自重して中村を潰せばそれだけでセルティックの攻めの半分を防ぐことになる。中村が左に入ればガットゥーゾを当てれば良いのでこれは思うつぼだ。
 注意すべきは、フェネゴールの高さと中村のFK。壁とGKは中村のFKの傾向をよく研究する必要があるだろう。距離如何では、GKにはヤマ勘で飛ぶ必要もあるかもしれない。



セルティック (リーグ成績 21勝1敗5分 1位)

-故障者リスト-(1st legまでに戻れる…○ 微妙…△ 無理…×)
× ギャリー・コルドウェル(DF)
× バルデ(DF)
× ウィルソン(DF)

-対戦相手との過去の成績- 
2敗2分  1得点4失点 
直近の対戦成績年 CL04-05 グループリーグ 1st 1-3 2nd 0-0


-予想スタメン-

    フェネゴール  ズラフスキ

 マクギーティ          中村

     レノン      グラベセン

ネイラー ブレスリー マクマナス テルファー

           ボルツ       

■ セルティックの強み…中村の正確なFK フェネゴールの高さ
 中村のFKはグループステージで輝いていたが、しかし厳しい現実を見れば格上のマンU戦では中村はFK以外殆ど輝くことはなかった。一つはチームが相手に掌握された中盤を飛ばしたロングボールを多用したことがあげられるが、中盤を掌握されていたと言うことは中村を無力化されていたことになり、スコットランドでは最強でも、欧州の大舞台では明らかに格下の存在であることを改めて浮き彫りにさせた結果となった。ACミランでもマンU戦で見せたようなFKを見ることが出来るのか、セルティックの活路はそこしかないと言っても過言ではない。
 フェネゴールが復帰して以降、得点力も戻ってきた。この高さはACミランにはない貴重な武器だ。ポストプレーにしろ、セットプレーのヘディングにしろ、中村のFKとこの2点が相手の脅威となるだろう。あわよくば、中村の正確なFK→フェネゴールのヘディングでの得点、と言うのが理想になるか。これなら相手も手が出ない。
 

■ セルティックの弱み…クリエイティブに乏しい脆弱な中盤 守りきれないDF アウェーに弱い
 格上が相手になると、中盤が省略されてしまうサッカーが多いのが非常に気になる。つまりは中村以外に組み立てが出来る選手がいないのだ。プレスが厳しいと途端に機能不全に陥りそうだ。
 またリーグ戦で無類の強さを見せ付けているが、不用意な失点が少なくないのも気になる。DFがやや集中を欠く場面も多く、DFラインが固定できないのもストラカン監督としては大きな悩みになっているはずだ。バルデ、コルドウェルと言った主力が怪我で離脱中で、浪人のプレスリーを慌てて補強するなどDFは安泰とは言いがたい。
 アウェーに滅法弱いのも以前から指摘されている通り。弱いのは仕方ないがノックアウトステージでは大量失点は命取りになる。しぶとく守ると言うリーグ戦でもできない事がCLの大舞台で出来るだろうか。ボルツの神がかり的なセーブに期待するしかないのかもしれない。


■ 私が監督ならこう戦う…我慢強く守ってワンチャンスにかける
 小兵が強敵を倒すセオリー、頑張って守り抜いて、数少ないカウンターやセットプレーにかける、これしかないだろう。幸い相手がミランと言うのは多少恵まれている。得点力が低いので最後の最後で凌げる可能性はなくもない。
 しかし中盤で数多くチャンスを作られれば、元々はポテンシャルのあるFW陣である。あっさり決められてしまう可能性も高い。ホームだろうがアウェーだろうがとにかく失点しないこと。0-0 1-0でも勝利は勝利。失点をすれば集中も切れるだろうし、何より打ち合いに持ち込めるようなチームではない。何よりも失点しないことだ。


◇ 勝ち上がり予想 … ACミランが80%の可能性で勝ち上がり
 残念ながらどの面をとってもミランが上回っている。FKですら、ミランにはピルロがいるので互角の条件なのだ。アップセットを望むのは極めて難しい状況だ。
 しかし、アップセットが起こりやすい相手を引き当てたのは事実である。相手が違えば、勝率は10%にも5%にもなっただろう。ミランだから20%と評価した。それだけ付け入る隙はあるといえる。
 グループステージ第5節のマンU戦のように、凌いで凌いで1チャンスを物にする理想的な展開を見せてくれるか、グループステージ第4節のベンフィカ戦のように、何も出来ないいまま敗れるのか、セルティック初のベスト16。悔いの内容にやってもらいたい。
 ACミランはCLにプライオリティーを置いてビックイヤー目指してやるしかない。今節のシエナ戦も主力を休ませている。ミランがCLではどこまで暴れてくれるのか荷も注目したい。
[PR]

by R-130 | 2007-02-18 00:29 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 01月 26日
サッカー:セリエA ロナウドがついにACミラン入り決定!!
 ついにロナウドがACミランに移籍する運びとなった。
 ロナウドに移籍金を払ってでも獲得する意志のあるチームはミランしかいない、と噂されていた通りの結果となった。何でも移籍については合意済みで、後はレアルとミランの間で移籍金がいくらになるかの折衝が、長い間続けられていたようだ。17-18億円で売りたいレアル側と、10億程度にとどめておきたいミラン側との激しい駆け引きがあっとされているが、結局売り損じを恐れていたレアル側が結局10億前後(推定は情報元でまちまちで9億~12億の間と見られている)で売り捌いた格好だ。
 ロナウドについての辛辣な報道は、随所でなされているのでここでは触れないが、はっきりと言えることは、ロナウドにとって、ミランでのプレーが正念場になることは間違いないだろう。彼の年齢を考えても、これが欧州の大舞台での最後のチャンスになる可能性はきわめて高い。彼のパフォーマンス次第では、来期以降放出される可能性もあるだけに、その辺を肝に銘じてプレーして欲しいものだ。
 ロナウドはかつて、ACミランの永遠のライバルであるインテルにも在籍していた。イタリアの地に馴染むのに問題は少ないだろう。また、同胞のカカやカフー、ヂダやオリベイラといった選手も在籍しており、孤立を深めることも無いだろう。後はアンチェロッティ監督や首脳陣が、いかに甘やかさずにモチベーションを引き出してミランをCL出場権を獲得できる4位に引き上げるかが今後の絶対命題となるだろう。
 もっとも、2006年W杯の酷評の中でも、3ゴールをあげたその能力に疑いの余地は無い。残念ながら今のウエイトでは、全盛期のDFを一瞬で置き去りにするようなスピードは望むべくも無いが、それでも足元の技術やシュート精度などはまだまだトップクラスのはずだ。カカやセードルフが、絶妙なパスを送ればロナウドにもまだまだ一仕事できると八百屋は確信している。また、ロナウドのコンディションが上がりコンスタントに活躍するようになれば、ロナウドのマークが厳しくなり、今までマークに苦しんでいたカカやジラルディーノ、インザーギといったスコアラーのマークが薄れて、彼らが輝きだすといった相乗効果も期待できる。
 ボッリエッロが薬物使用で出場不可能になり、ジラルディーノ、インザーギ、オリベイラもなかなか浮上のキッカケが掴めないミランFW陣。いずれにしろ、2007年のACミランの浮沈は、ロナウドがある程度握っているといっても差し支えないだろう。
 尚、前述したがミランは他にもラツィオよりSBのオッドを獲得している。

 またセリエAではないが、アストン・ヴィラ所属のチェコ代表、バロシュがフランス・リーグアンのリヨンに移籍することが決まった。フレッヂ、カリュウ、ベンゼマと立て続けにFW陣に故障が発生し層の薄さを補う格好での補強だ。
 しかし、このバロシュが面白いコメントを発表して話題を呼んでいる。

 「本当なら俺は今頃、チェルシーに移籍しているはずだった。チェルシーに移籍できなかったのは、ショーン・ライト・フィリップスがアストン・ヴィラに移籍しなかったからだ。」
と、暗にショーン・ライト・フィリップスを批判しているとも取れるようなコメントを残しながらも、
「でも、フランスの名門チームの1員になれることを誇りに思うし、自分の判断は間違っていなかったと確信している。」
とも、付け加えていた。八百屋的にも、バロシュはチェルシーに行くよりはリヨンでよかったと思っている。あのチームのプレッシャーは半端ではない。バロシュがチェルシーで成功する可能性は低かっただろう。
 しかし、モウリーニョにとっては頭の痛い話だろう。結局モウリーニョがリクエストしていたCF1人補強は、叶えられないままになりそうだ。故障者が多く、層の薄さが今後の過密日程にどう影響するか。FWはカップ戦でシェフチェンコが2ゴールと復調の兆しを見せているらしいが、今後もドログバに大車輪の活躍を求めることになりそうだ。
[PR]

by R-130 | 2007-01-26 23:59 | ∟Serie A 06-07