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2007年 05月 24日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグFinal ACミランが欧州制覇 
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 正直、欧州No.1を決める試合に相応しかったかといえば疑問である。
 自身が、今年のミランとリバプールに懐疑的な気持ちしか持っていないと言う部分を差し引いてもだ。
 まず覇者となったACミランはミスが多かった。怪我から復帰のマルディーニも含む、だ。
 一方試合のペースを握っておきながら両サイドハーフの球離れの悪さで、多くのチャンスを潰したリバプールには、攻撃の創造性があまり感じられなかった。

 それでも今年のFinalである。見所がないわけではない。
 両チームのファンには手に汗握る好ゲームだったかもしれない。自身がFACupの決勝を周囲の評価とは対照的に"好ゲームだった"と評価しているのと、感覚的にはなんら変わらないのかもしれない。
 06-07シーズンCLの集大成。Finalを簡単に振り返りたい。



○ ACミラン 2 --- 1 リバプール ●  at スピロス・ルイス(アテネ)
** ACミランは 02-03シーズン以来 3度目
(チャンピオンズカップ時代を含めれば7度目)のビッグイヤー獲得

【得点者】 インザーギ('45)('82) カイト('89)
【警告・退場】 ガットゥーゾ(b) ヤンクロフスキ(b) キャラガー(b) マスチェラーノ(b)


■ ACミラン 4-3-2-1

         インザーギ

  セードルフ         カカ

アンブロジーニ  ピルロ  ガットゥーゾ

ヤンクロフスキ マルディーニ ネスタ オッド

           ヂダ
【交代】
 
 ヤンクロフスキ   →   カラーゼ ('79)
 インザーギ   →   ジラルディーノ ('88)
 セードルフ   →   ファヴァッリ ('90+2)

 これ程までにシステムを頑なに貫き通して、と言うか、オプションを持たずして勝ち続けたチームも珍しいのではないか。このように、馬鹿の一つ覚えのような布陣で欧州を制覇出来たのもカカのおかげである。
  また、リーグ戦では好・不調の波の激しいセードルフも、CLでは経験を活かした活躍を見せてくれていた。特に後半は、ヤンクロフスキの守備が下手な左サイドのカバーにまわっていたのが印象的だった。
 そして最後はやはり、大舞台に強いインザーギにやられた。こうして見ると、確かにCLの経験値ではミランが一歩上だったといえる。ただ、先制されていれば…どうなったかわからないのもまた事実。


■ リバプール  4-5-1

          カイト

ゼンデン   ジェラード  ペナント

    マスチェラーノ アロンソ

リーセ アッガー キャラガー フィナン

          レイナ
【交代】

 ゼンデン   →   キューウェル ('59)
 マスチェラーノ   →   クラウチ ('78)
 フィナン   →   アルベロア ('88)

 2トップはカイトと誰か?というメディアの予想を覆して、カイトの1トップにジェラードがトップ下のような布陣。この布陣はカカやセードルフにボールを配給するピルロを封じる、と言うベニテスなりの作戦が盛り込まれており、ある程度功を奏していた。
 しかし、相変わらずクラウチを後半途中から投入してからの、クラウチを活かす戦術への切替が出来ておらず、あれならまだベラミーを入れたほうがましと言うところか。最後に足がつって動けなくなったフィナンに代えてアルベロア…最後なんだから攻撃的なカードを切るべきだし(多分延長を睨んだ交代だと思うが)、如何せん今日のベニテスは腰が重すぎた。
 カカ封じは80点だったが、インザーギをちょっと軽視していたのと、自チームの両サイドハーフの出来が悪すぎて、ベニテスとしては負けた気がしないのではないだろうか。


 前半。
 間違いなく試合を支配していのはリバプールだった。特にミランはペナントを自由にさせすぎていた。そのペナントが非常に多くボールを持つが、如何せん判断が遅すぎて多くのチャンスを潰すと言う、最悪のパターンでリバプールはチャンスを潰していった。また、負傷明けのゼンデンも出来は悪く、スピードもなければ積極的なプレーもなく、しかも守備的な貢献度合いも低く、厳しかったといわざるを得ない。まあ、後半出てきたキューウェルもリーグ戦最後で気を良くしたのか独善的なプレーが多く、今思えばこの両サイドは問題だったと言うことになるだろう。ベストで見せたような、アルベロアをLSBに据えてリーセを上げても面白かったと思う。
 カカにマンマークを付けると言うわけでもなく、中盤を厚くしてパスコースを分断すると言う策をとったベニテスの戦術は8割がた成功した。特にピルロにジェラードを当てるようにし、ピルロに仕事をさせないことで効果的な配給を寸断する戦術は見事だった。
 ただ、カカの突破をファールで防ぐ、と言うようなシチュエーションは予想するはずもなく、カカの見事な突破をファールで止めてしまい、結果1点目を献上してしまったのは、成り行き上、仕方のないことである。しかも、この1点は、ピルロのFKがインザーギの肩に当たるというラッキーな側面もあった。
 "インザーギならではのゴール"
 なんていえば聞こえはいいが、10回やって1回当たるかもわからないようなラッキーなゴールである。これは交通事故のようなもので仕方がないといわざるを得ない。

 後半。
 ペナントを自由にさせすぎていた元凶のヤンクロフスキのカバーに1点を取ったことで守備的にシフトしたセードルフが入ることで幾分左サイドのクライシスは回避できた。アンチェロッティが、後にこの守備が下手なヤンクロフスキに代えてカラーゼを入れたのは中々いい采配だと思う。
 ゼンデンも故障明けだったが、これまでのCLでの実績を買って無理矢理使ったが、やはり歳と言うこともあり出来は最悪に近かった。キューウェルも無謀な突破が多かったが、リーセとのコンビネーションが悪くなかったので、最初からキューウェルでもよかったと思うし、前述のアルベロア-リーセのラインでも面白かったと思う。
 後半も、ミランが結構ミスしてくれたことで、ミドルレンジに大量のボールがこぼれたが、ペナントの判断ミスなどで殆ど後期を活かせなかった事が敗北に繋がった。決定的なジェラードの突破のチャンスも、変にまとまりすぎてコースを突いたのをヂダにあっさり読まれてしまい(いかにも、"そこ"を狙っていますオーラが出すぎていた)同点の最大のチャンスも不意にしてしまった。
 そして、ミランのカウンターに足が止まり始めたリバプールDFラインを見事に切り裂いたのが、カカからインザーギへのスルー。キャラガーも元気ならオフサイドを取りにいかず、インザーギについていっただろうが、あの時点ではインザーギに振り切られるのがわかっていたのでオフサイドを取りに行った、が、インザーギの動きの方が1枚上手だった。レイナをうまくひきつけてわきの下を通してゴールに流し込み2-0。こちらのゴールはまさにインザーギらしかった。
 これまで、幾度となくリバプールの危機を救い、今日もカカを1対1で止めるなど八面六臂の活躍を続けていたジェイミー・キャラガーも、ここで力尽きてしまった。

 その後は、ペナントのCK→アッガーのヘッド→カイトのヘッドと繋いで、1点返したのが89分。この瞬間は自身もひょっとしたら、に打ち震えたが、如何せん逆転するには時間が短すぎてタイムアップ。


 You'll never walk alone.の大合唱も届かず、
 ベニテスのロスタイムが短いことへの抗議も虚しく、
 
 ACミランが、見事にイスタンブールの雪辱を晴らす、優勝劇を見せてくれた。
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 最後に、データどおり、主審がミランに若干(?)甘かったことも付け加えておきたい。


 終わってみれば、カカはゴールこそ奪っていないものの、
 1点目のFKの獲得(カカに対するファールでFKを得た)。
 2点目のインザーギへのスルーパスのアシスト。
 と、2点に絡む活躍を見せた。ベニテスはこれまでのようにカカを自由にはさせなかったものの、それでもカカは仕事したのだから、これは前回公言したとおり、間違いなくバロンドールものだろう。そして、今年のCLはカカのためにあったようなものであり、ACミランは間違いなくカカがいないと凡庸なチームでしかなかった、と言うことも付け加えておきたい。これは、手厳しい言い方かもしれないが間違いのない事実である。
 そして、昨年のロナウヂーニョ同様、勢いのあるクラッキは、戦術で動きを束縛することができない事も改めて付け加えておきたい。

 戦術至上主義、と言われる昨今において、戦術をも凌駕する個人技は、いまだ存在しえると言うことを体現して見せた、カカによるCLFinalだったと言う、在り来たりな感想だが、これにてCL決勝の振り返りを終わることにしたい。


 来期は、カルチョスキャンダルも落ち着き、各選手W杯の疲れを引きずってシーズンin、と言うこともないだろうから、今シーズンよりはよりイコールの条件でのコンペティションが行われることを期待したい。
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by R-130 | 2007-05-24 16:10 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 05月 23日
サッカー:UEFACL06-07 Finalの予想
 当たった試しのない今夜のFinalの予想を簡単に…
 今年のCLをずーっと見てきた、"個人的な主観"は次の通り。

A 怪我人の多いチームは負けている(当たり前)
B 層が薄く、選手を固定せざるを得ないチームは負けている
C CL前節で激闘を演じたチームは次の試合負けている
D 今季"会心の試合"をしたチームは次の試合負けている

 あくまでそういう傾向にある、というだけで全試合そうなったというわけではない。
 これらのフィルターに、ACミランとリバプールをふるいにかけると、該当するのは

ACミラン … B,C,D
リバプール … A,C

 と、言うことになる。
 ここで気になるのは、ACミラン。何となく彼らのCLにおけるピークはマンU戦だったような気がする。あの、恐らく持てる力を100%以上発揮したハイテンションを、決勝でも持続するとは考えにくい。
 逆にリバプールは、まだ持てる力があるように思える。
 ルイス・ガルシアの離脱は確かに痛かったが、マスチェラーノの台頭で、中盤はオプションが増えた。また、ゼンデンの故障にあわせるようにキューウェルが復帰。ひょっとすれば、今シーズン2試合しかリーグ戦に出ていないキューウェルが、大舞台の決勝に、ユニフォームを着ている可能性も否定できないだろう。

 選手層の違いから、試合が膠着したときに打開を図れるのはリバプールが上手。ただ、逃げ切りを考えた場合、これまでの実績からミランが有利(イスタンブールの奇跡は例外)。
 
 ちなみに、決勝の主審に決まったドイツのファンデル氏。彼が笛を吹いた場合、リバプールは1点も取ったことがなく、ミランは5戦全勝、と言うデータも残っている。審判の相性は、結構関係ないようであるので無視できない…

 が、最後の結論としては、決勝は

2-1 でリバプールがビックイヤー

 と、予想。もし、ACミランが優勝すれば、カカは間違いなくバロンドールだろうが…優勝しなければバロンドールは混沌とするでしょうね。(それでもカカなのかなぁ、C.ロナウドの線もありそうだけど)。もし、ベニテスの雁字搦めの"カカ封じ"を打ち破って、カカが決勝点でも挙げようなら、カカは本当に歴史に名を残す選手になるでしょうね。
 後、大きな声では言えないけど八百屋が予想すると悉く反対の結果になるため、
この瞬間、ACミランの優勝が決定
との見方も…
 今夜を期待しましょう(^^ゞ
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by R-130 | 2007-05-23 07:53 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 05月 06日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグベスト4 2ndleg 決勝はACミランvsリバプール
 もうかなり前の話題になりつつあるけれど、触れないわけには行かないので簡単に。
 リバプールvsチェルシーは知将同士が繰り広げる息詰まるゲーム展開に、ACミランvsマンチェスターUは、予想以上に大差のついた試合になってしまった。


○ リバプール 1 --- 0 チェルシー ●  at ハイベリー
AGG1-1となり、アウェーゴールでも同点の為、PK戦にもつれ込み4-1でリバプールが決勝進出
【得点者】 アッガー ('22)
【警告・退場】 A・コール(b) アッガー(b) ゼンデン(b)


■ リバプール 4-4-2

     カイト    クラウチ

ゼンデン            ペナント

  マスチェラーノ  ジェラード

リーセ アッガー キャラガー フィナン

         レイナ
【交代】

 ペナント   →   アロンソ ('78)
 ベラミー   →   クラウチ ('91)
 ファウラー   →   マスチェラーノ ('118)

 用兵最大の驚きはゼンデンが続けて起用されたこと。しかし、このベテランが結果的にはいい仕事をしたのだからベニテスの起用は間違いではなかったということか。ダイナミズムを生み出すマスチェラーノを起用し、アロンソをベンチスタートさせるという贅沢な起用にはため息。何とも贅沢。
 ペナント、ゼンデンとクロッサーを入れたことでクラウチの高さを活かす攻撃を標榜したもののこの戦術は型にはまらなかった。最後のファウラーはPK要員???


■ チェルシー 4-3-3

  カルー   ドログバ   J・コール

     ランパード   ミケウ

         マケレレ

A・コール テリー エッシェン フェレイラ

          ツェフ
【交代】

 J・コール   →   ロッベン ('98)
 カルー   →   ライト・フィリップス ('107)
 マケレレ   →   ジェレミ ('118)     

 バラック、カルバーリョに続きシェフチェンコがでん部の痛みでベンチから外れるという悲惨な状態。ジョーカーのロッベンも病み上がりで状態が良く無く、殆ど采配らしい采配が揮えない最悪の状況がシーズン終盤にやってきてしまう。
 いつもは思い切った采配を取るモウリーニョが、ロッベンを投入したのが98分と言うところに深い苦悩が伺える。


 22分。リバプールはFKのチャンスをサインプレーでアッガーが得点する、という予想だにしない展開で早くもスコアをイーブンに持ち込む。
 その後は膠着した展開が続き、1点が勝負を決めそうな展開に。
 チェルシーは、相変わらずの困ったときのドログバさまで、ロングフィードを多用するも、今回は前回の二の舞はふまじ、とキャラガーとアッガーがほぼ完璧に抑え、仕事らしいし仕事をさせてくれなかった。また、選手が疲労のピークに達する中、比較的疲労の度合いが軽いであろうJ・コールの出来が悪かったのが最大の誤算だったのではないか。
 しかし、DFラインは手負いの中、その後リバプールにゴールを割らせず120分集中したプレーを披露してくれた。カイトやクラウチが後半、際どいシュートを放った以外はしっかり守り、崩されるような決定的なシーンは無かった。
 
 やはりリバプールは、戦前に指摘したとおり、引いて守るという相手に対する有効策を所持していなかった。クラウチの高さも活かせずじまい、と言うよりはプレミアではクラウチはしっかり攻略されている。恐れずに足らずなのだ。しっかり寄せられちゃうと凡庸な選手になってしまうところも相変わらずだ。
 誰かが、チェルシーに対して6割のボールポゼッションを誇ったリバプールは素晴らしい、と評価していたブログがあった。しかしそれは視点が違う。チェルシーはしっかり守ってカウンターと言う以外に手立てのない面子のため、あえてじっくり引いていただけのこと。バラック、エッシェンを中盤に配した4-4-2なら、ポゼッションでここまで水をあけられるということもなかったはずである。

 結局、リーグ戦、FACup、CLと3足の草鞋(カーリングカップを含めれば4足)をこなし、さらには直前のリーグ戦でもボルトン戦に負傷者を出し、総力をつぎ込みながらドローに終わったという、肉体的精神的疲労感(リーグ戦の優勝がほぼ絶望になったのも大きな精神的疲労に繋がったと思う)に支配されたチェルシーと、リーグ4位以内を決めカップ戦にも早々に敗退し、この試合だけにコンディションを整えれば良いリバプールとの差はやはり存在した。せめて怪我人だけでも帰ってくればまた違った展開にもなっただろうが、これだけ怪我人も出てしまえばどうしようもない。

 結局一昨年同様、CL準決勝で、リバプールに屈し、チェルシーのそしてモウリーニョの欧州一の挑戦は終わりを告げた。



○ ACミラン 3 --- 0 マンチェスター・ユナイテッド ●  at サン・シーロ
AGG 5-3でACミランが決勝進出
【得点者】 カカ('11) セードルフ('30) ジラルディーノ('78)
【警告・退場】 アンブロジーニ(b) ガットゥーゾ(b) ロナウド(b)


■ ACミラン  4-3-2-1

         インザーギ

     カカ         セードルフ

アンブロジーニ  ビルロ  ガットゥーゾ

ヤンクロフスキ カラーゼ ネスタ オッド

            ヂダ
【交代】

 インザーギ   →   ジラルディーノ ('67)
 ガットゥーゾ   →   カフー ('85)
 カカ   →   ファヴァッリ ('86)

 お馴染みの4-3-2-1にワントップは勝負強さに定評のあるインザーギ。
 マルディーニが怪我で代わりにカラーゼがCBを勤めるもこれはむしろプラス材料。
 ここに来て選手のコンディションも上がってきており、まさにCL1本のミラン。
 直前のリーガもターンオーバーで主力はこぞって温存。


■ マンチェスター・ユナイテッド  4-2-3-1

         ルーニー

フレッチャー  ギグス    ロナウド

      スコールズ キャリック

エインセ ヴィデッチ ブラウン オシェイ

       ファン・デルサール
【交代】

 オシェイ   →   サハ ('77)

 こちらも満身創痍のマンU。
 結局ギャリー・ネヴィル間に合わず、リオは帯同はするもベンチ。何とか無理矢理ヴィデッチを間に合わせてLSBにエインセ。
 2トップにしなかったのは警戒の現われだったのか?もう少し早く動いてもよかったような気もするが…しかしこのコンディションとメンバーでは焼け石に水か。


 ミランvsマンUは思った以上に大差がついてしまった。
 豪雨の中キックオフし、序盤からミランが押せ押せで展開。
 カカとセードルフが個人技で同じような所にゴールを決めて勝負有り。
 後半には、今季ミラン最大のブレーキと言われているジラルディーノが、カウンターから抜け出して駄目押しの3点目を決められ、引導を渡された。
 実況や解説が、雨でマンUは思い通りのプレーが出来なかったというがそれも違うと思う。
 彼らは、選手層も非常薄い中で、しかも直前のリーグ戦で難敵エヴァートンに、2-0から4点入れてひっくり返すという大味な試合をやってのけた。それに相当疲労していたのだろう。それに雨で重いピッチにスリッピーなコンディション。そして、リバプール同様、ここに照準を合わせてきたミランが相手。もちろんマンUは直前も層が薄く総力戦。やはり現状での差はいかんともしがたかった。しかし、これももっといいコンディションで試合をさせて上げられれば、結果は恐らく違ったものになったであろう。


 さてもここからは個人的主観と愚痴を言わせてもらいたい。

 ACミランの場合、4-3-2-1と言う布陣は、現状のスカッドとFWの不甲斐なさを鑑みればベストの布陣と言うことになるだろう。アンチェロッティも手持ちの駒で最大限にやりくりしているという評価も与えられる。

 しかし、これはサッカーの見方の問題であって、個人的意見丸出しなのを前提に言わせてもらえば、どうにも面白いサッカーをしているとは言い難い。
 特に守備的なMFを3枚並べる布陣。ピルロはまあいいとして、ガットゥーゾ、アンブロジーニ、ブロッキ…この辺が2枚、3枚と並ぶとどうもうんざりしてしまう。やり方としては、SBとDMFで中盤の選手を挟み込んで数的優位を作り出して、ボールをダッシュした後は素早く、ピルロ、カカ、セードルフに回す。とてもシンプルと言えば聞こえがいいが、スペクタクルには程遠いサッカーだ。
 攻撃のパターンは、カカやセードルフのドリブルに、両SBのヤンクロフスキやオッドが絡んでくるのだが、この2選手は如何せんクロスの精度が高くないため、クロスからの攻撃、と言うよりはそれをクリアしたボールに2列目がしっかり拾ってチャンスをつくる、と言うパターンが極めて多い。
 後は、カカの個人技、これに尽きる。もし今年のミランにおいて、カカがコンディション不良であればCLはベスト16か良くても8で敗退していたはずだ。
 ガットゥーゾやアンブロジーニやブロッキが凡庸な選手だと言っているわけではない。彼らは"つぶし役"や"汚れ役"と言われるDMFの中においても素晴らしい仕事をしていると思う。しかしそれを2枚も3枚も並べてボールを奪った後、自らボールを展開すると言うわけでもなく素早く近くの展開力のある選手にボールを預ける…このサッカーはやはり見ていて退屈極まりない。
 ミランが得点力不足にあえぐのは、FWの不出来だけではない。この攻め手に人数をかけないシステムのために、FWに訪れるチャンスが少ないのだ。よってジジやオリベイラは点を決めなければならない焦りから、自らのフォームを崩したと言う背景があると自身は踏んでいる。今シーズン、ミランのFWにかけられたプレッシャーは計り知れないものがある。守備的布陣による数少ないチャンスを決めきれなかったがためにかけられる罵声は非常に大きなものがあった。
 しかし得点力不足は決してFWのせいだけではない。確かにジジは非常に多くのチャンスを棒に振ったかもしれない。しかし、FWがもっと楽に前を向いて仕事を出来る環境を作るのも、監督の手腕である。非常にきわどいチャンスを物に出来なかったからと言って叩かれることが非常に多かったミランのサッカーに、今年はあまり賛同できないというのが持論だ。


 リバプールの場合は、故障者が少なくなかったこと、獲得した新戦力が期待通りの活躍を見せなかったことなどを差し引いても、失望の1年だった。
 ニューカマーでは、やはり噂どおりカイトは八面六臂の活躍を見せてくれたが、それ以外は期待外れに終わった。ペナントは最後までチームに馴染むことが出来ず、ベラミーも良いときもあったが年間を通してのパフォーマンスとしては寂しいものがあった。
 そして何より酷かったのはリーグ前半戦。戦っている選手たちに勝とうとする気迫が非常に少なかった。アンフィールドではいいのだが、アウェーでは泥沼…このポテンシャルの不安定さは何よりチームそのものがまとまっていない証拠である。このまとまりのなさが、マンUやチェルシーとは圧倒的違う、リバプールの欠点だった。
 今年はW杯後のシーズンと言うことで、多くの選手が疲れを引きずって開幕を迎えたと思われる。ジェラードも昨年ほどの輝きは見られなかったのは事実だ。しかし、W杯に多くの選手が出場していた、マンUやチェルシーの出来を見れば、リバプールの出来には大きな不満が残る。トーナメント方式に強いベニテスのやり方は評価するが、リーグ戦ではイマイチ成績を残せないベニテスを、監督トータルの手腕としては評価できない部分がここにある。

 セリエAリーグ4位のACミランと、プレミアリーグ3位のリバプールが、欧州最強を争う…
 ノックアウト方式の決勝トーメンとでは、何でも起こりうるだけにこのような事実だけを見て、これが欧州一決定戦だなんておかしい、というつもりは微塵にも無い。
 ただ、文字として表記する違和感以上の違和感を今年のファイナルに感じるのは、自分だけだろうか。
 チェルシーとマンUに決勝に残ってほしかったからという贔屓の観点は多分に入っていると思うが、それでも準決勝はもっといいコンディションで戦わせたかったと思う八百屋である。

 そして、願わくばFACupやCLの決勝のように一発勝負の中で、名将と素晴らしい選手を揃えた両チームの意地の一発勝負を見たかった(リーグ戦の直接対決は、勝ち点差如何では引き分けでも言いと言う思考も働くので真剣勝負になりにくい)。
 FACupでは今季、限界まで戦い抜いた2チームの最後の真剣争いが見られる。それを大いに期待したいところだ。

        
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by R-130 | 2007-05-06 23:12 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 27日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグベスト4 1stleg②
 実は昨日夜に、おりゃああっと書き上げてアップ直前に何かの拍子に間違ってtabキーを押してしまい、その後enterキーを叩いてしまってページが移動。書いていたもの全てパーと言う、これまでにも何度となく同じ過ちをしていたんだけどまたやってしまい、書く気が失せたので簡単に流したい。でも、試合内容はマンUvsミランに劣るかもしれないが、監督の戦術対決としては非常に見ごたえのある試合だったように思う。


○ チェルシー 1 --- 0 リバプール ●  at スタンフォードブリッジ
【得点者】 J・コール('29)
【警告・退場】 マスチェラーノ(b)


■ チェルシー 4-3-3(シェバとJ・コールのポジションは流動的)

シェフチェンコ  ドログバ   J・コール

     ランパード    ミケウ

          マケレレ

A・コール テリー カルバーリョ フェレイラ

           ツェフ
【交代】

 シェフチェンコ   →   カルー ('76)
 J・コール   →   ライト・フィリップス ('85)

 カルバーリョが間に合い、RSBにフェレイラと守備的布陣。バラックの怪我での離脱は非常に痛手。3トップは上手にポジションチェンジしながらチャンスをうかがう。


■ リバプール  4-4-2

     ベラミー   カイト

ゼンデン           ジェラード

     マスチェラーノ アロンソ

リーセ アッガー キャラガー アルベロア

         レイナ
【交代】

 ベラミー   →   クラウチ ('53)
 アロンソ   →   ペナント ('83)

フィナンを故障で欠き、右にアルベロア、左はリーセを配する苦しい布陣。シッソコでなくマスチェラーノは、攻撃的にいくというベニテスのメッセージか。


 両チームの戦術的メッセージは明確だった。
 チェルシーは、完全にアウェーゴールを与えない。守備的布陣で臨み、ドログバへのロングボールからのポストプレーで得点できれば儲け物、という戦い方だった。決勝Tで、リバプールがすべてアウェーゴールを奪って有利になっている点をモウリーニョは充分わかっているはずだ。ここで、アウェーゴールを渡して勢いづかせたくはなかったはずだ。
 布陣ではマケレレだけでなくミケウも上がりを自重し、実質中盤で攻撃的に振舞っていたのはランパードだけ。前線の3トップ+ランパードの個人技+ひらめきにモウリーニョは全てを託していた。
 
 一方のリバプールも、フィナンが故障でスタメンで起用できなかった誤算はあるものの、シッソコでなくマスチェラーノを中盤に配するあたり、パスで繋いで攻撃を重視するサッカーを目指していたはず。ただ、両SBがフィナン、アルベロアで固めれば守備的な不安も少なくてすんだだろうが、リーセをLSBに配さなくてはならなかったところに、彼の持ち味である攻撃力を半減させたばかりか、守備にも不安を抱えてしまったところに、ベニテスの誤算があったかもしれない。

 試合は、予想以上にチェルシーペースで進んだ。
 ロングボールをこれでもかとドログバに放り込み、ドログバのポストプレーから生まれたチャンスをシェバとJ・コールが狙う。相手がシュートを弾いたルーズボールは、ランパードがミドルを狙うというスタイルを確立。これほどまでにシンプルな戦術に打つ手がなかったのは

・ドログバの身体能力がずば抜けていたこと
・ドログバのマーカーにアッガーが多く対応していたこと

が挙げられる。90分間、ドログバにキャラガーがついていれば少しは違った結果になったかもしれないが… 
 得点シーンの29分はカウンター。カルバーリョのフィードにドログバが右サイドを突破し、アッガーを惹きつけて中央へ絶妙の折り返し。これにJ・コールがうまく詰めてチェルシーが先制した。
 チェルシーの3トップは巧みなポジションチェンジでマーカーを絞らせなかっただけでなく、チャンスメイクに、そして詰めに大きく貢献しいていた。モウリーニョが"前半の勢いならもっと点が入ってもおかしくなかった"と嘆いたのもあながち強がりではないほどチェルシーは、堅守+カウンターから試合を握っていた。


 リバプールは、お得意の堅守+カウンターを相手に実践されてしまい、リズムの狂った試合だった。左サイド(チェルシーの右サイド)を必要なまでに突いた攻撃まではうまく行くが、最後の詰めの部分がうまく行かなかった。チェルシーのDFラインが非常に集中していたこと。A・コールもフェレイラも攻め上がりを自重し、守備に貢献。マケレレもミケウも中盤のスペース消しに奔走していた。実質、懸案のチェルシーの右サイドもマケレレとの連携守備で必要以上のチャンスを許していなかった。
 リバプールはちょっとした課題を見つけたはずだ。攻めあがってこない相手に対して、どのような崩しを見せればいいのか。
 これは現代サッカーにおける命題のようなものである。これに昨年チェルシーが苦しみ、今年はバルサが苦しんでいる(バルサの場合はそれだけではないが)。それに対するチェルシーの答えがバラックを中盤に配した4-4-2なわけで、カウンターだけでなくポゼッションにも対応しうるサッカーを模索していたと言うことになろうか。
 リバプールの場合、攻撃的なバルセロナにこの戦術が見事にハマった。中盤の素早いプレスから両サイドにボールを配する見事なカウンターで、昨年のチャンピオンをベスト16で沈めた。しかし、今回のように引いて守られる相手に対してどのように戦うのか。
 ベニテスもそれを見越してマスチェラーノを配したが、メッセージ性としてはいまひとつだった。確かにベラミーが病み上がりで殆ど仕事らしい仕事をしていなかったのもあるかもしれない。しかし、そこを見切ってクラウチに変えた後も、チームのリズムを変えられなかった事はベニテスの責だろう。例えばロングボールを多用してポストプレーにかけるとか、やりようはあったはず。クラウチがじれて、自陣まで下がってボールを受けに来る時点で、リバプールの勝利はないと感じた試合だった。

 両監督とも展開をよくシミュレートした布陣とゲームプランだと思ったが、より現状を把握していたのはモウリーニョ、ミッションの遂行を確実に行えたのはチェルシーのメンバーと言うことだろう。

 2ndlegでは、リバプールも攻撃的に行かざるを得なくなる。チェルシーとしてはカウンターが狙いやすくなるだけに組みやすし、と言えるかもしれない。
 もっともフィナンが復帰して、リーセをLSHにまわすことが出来れば、CLで猛威をふるっているミドルからロングレンジでの強烈なシュートが帰って来るかもしれない。本当はベニテスは1stlegでこの攻撃を使いたかったはず。この辺の駆け引きも見物である。

 アンフィールドでリバプールは起死回生を狙う。 
 チェルシーはモウリーニョ悲願のビッグイヤーに王手を掛けられるか。
 2ndlegはどちらも見ごたえのある試合になりそうだ。
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by R-130 | 2007-04-27 08:28 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 12日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト8 2ndleg②
 リバプールとPSVの結果は、ダイジェストでしか見ていないので簡単に。
 1stlegでリバプールがアウェーで3-0と試合を決めてしまった感もあり、この試合はあまり見所らしい見所も無く1-0で2ndlegもリバプールが勝利。後半PSVの選手がレッドカードで退場となったのも更に試合を興ざめにしてしまう要素となってしまった。
 あえて見所をあげるとすれば、

1.クラウチがCLで6ゴール目(本日の決勝点)。得点王争いで、カカの7ゴールに1点差に肉薄
2.ベラミーが負傷交代、靭帯を損傷し今後に不安
3.PSVのGKゴメスとCBアレックスにメガクラブのオファーが殺到?激しい争奪戦の予感

 くらいであろうか。この二人はCLで大きく株を上げた。ともにブラジル代表としても飛躍が期待されるだろうし、PSVもこれで移籍金を高く設定して儲けることも可能になったといえるだろう。



 それでは、本日のメイン。バイエルンvsACミランを振り返りたい。


● バイエルン・ミュンヘン 0 --- 2 ○ ACミラン  at ミュンヘン・フースバル・アレナ
AGG 4 - 2 でACミランがベスト4進出
【得点者】 セードルフ('27) インザーギ('31)
【警告・退場】 ファン・ボンメル(b) サリハミジッチ(b)



■ バイエルン  4-4-2

     ポドルスキー   マカーイ

レウ                        オットル

     ハーグリーブス ファン・ボンメル 

ラーム  ルッシオ    ヴァン・ブイテン  サリハミジッチ

            カーン
【交代】
 
 オットル   →   サンタクルス ('46)
 マカーイ   →   ピサロ ('61)
 レウ   →   ゲルリッツ ('77)

 サニョールの負傷の上に、直前のリーグ戦でサリハミジッチとシュバ虎も負傷。厳しい台所事情。こうしてサブを見ると、流れを変えられそうな選手はピサロのみ。
 1stlegでは采配が冴えていたヒッツフェルトも今回は迷采配のような気がした。詳しくは本文で。



■ ACミラン  4-3-2-1

           インザーギ

       セードルフ     カカ

 アンブロジーニ   ピルロ   ガットゥーゾ

ヤンクロフスキ  マルディーニ ネスタ オッド

              ヂダ
【交代】

 インザーギ   →   セルジーニョ ('70)
 セードルフ   →   グルギュフ ('80)
 ガットゥーゾ   →   カフー ('87)

 随分メンバーが戻ってきたミラン。FWに決定力を欠き、ロナウドが使えないCLでは1stチョイスになった4-3-2-1。守るための選手交代には事欠かなかったが、もし、仮にバイエルンに先制された場合、ミランは追っかけるのにどのようなカードを切ったのだろうか?仮定の話をしても仕方が無いが、今後の課題になる気もする。尚、今試合の立役者3名を交代させたのはアンチェロッティの粋な計らい?



 ドイツとイタリアの名門同士の争い第2戦。第1戦で、バイエルンが2-2で引き分けるも勝ちに等しいアウェーゴールを奪ってのミュンヘン凱旋。リーグ戦も調子が上向きになりつつあるバイエルンが有利じゃないかと言う予想を立てていたが…
 まあ、よくよく考えれば選手の質や年俸の差を考えればどちらに軍配が上がるか、と言うシンプルな質問の答えが今日の試合の結果と言えるだろう。

 前半。
 中盤を制圧するお得意の4-3-2-1のミランに対し、怪我人続出のバイエルンは、守備的にサリハミジッチをRSBに、オットルをRSH、シュバ虎の代わりに1stlegで活躍したレウがLSHという布陣。ただ、オットルはSHが専門職ではないため、八百屋的にはゲルリッツをRSBに回し、RSHはサリハミジッチにさせたほうがよかったのではないかと思っている。
 試合は、開始早々バイエルンのCBルシオがヒールでのクリアミスと言う、軽いプレーが出て、それをインザーギが詰めようとしたプレーを見てなんかいやーな予感がしていた。
 序盤は、バイエルンが若干ミラン陣内に攻め込み、ファンボンメルのクロス→ファーサイドのレウがジダの位置を見てゴールに蹴りこむ→オッドが辛うじてクリア、や、マカーイのクロス→ポドルスキーのヘッド→ジダの正面、と言ったチャンスがあったがその後は殆どチャンスらしいチャンスが作れなくなり、ミドルシュートくらいしか見せ場がなくなってくる。
 そんな中、徐々に試合のペースを握ってきたミランが先制したのは27分。
 中盤の小競り合いからカカがボールを奪取→ゴール前のセードルフにパス→セードルフが右のアウトサイドでフェイントをかけ一瞬シュートコースを作りそのままシュート!!ゴール!!ミランがアウェーで先制。このプレーには、ヴァン・ブイテンをインザーギが見事な動きで釣り出したのが、セードルフのシュートコースを確保するのに一役買ったことを付け加えたい。 
 更に31分、ミランは攻撃の手を緩めない。
 ヤンクロフスキが左サイドを上がりガットゥーゾにパス。ここからのダイレクトプレーが素晴らしかった。ガットゥーゾがセードルフへ→セードルフがヒールでインザーギへ→インザーギがDFラインを抜け出し、カーンの位置を確認してゴール右上に蹴りこむ!!2点目!!この連携は素晴らしかったが、一つクレームをつけさせてもらえばこのゴールはオフサイドだった。
 バイエルンは41分、ファン・ボンメルのFKがポドルスキーの前に転がるが、ポドルスキーが相手のマークに貼り付かれ、ボールを蹴ることができずにゴールならず。ポドルスキーはやはりW杯以降調子がいまひとつ。
 前半ロスタイムにはミランのカウンター。
 カカがボールを持ちバイエルン陣内へと疾走。インザーギが右サイドを並走。バイエルンDFも2枚しかおらず、2対2の状況。インザーギが絶妙のポジション取りでフリーでボールを受けるもトラップに手間取り利き足の右足で打てずに、ボールをカカに返すと言う信じられないシーン。インザーギも年取ったなぁ、とつくづく思ってしまった。少なくともアタランタやユベントス時代ではこんなプレーはしなかったはず。
 しかし、アウェーできっちり2点返して非常に優位に立ったミラン。もう1点取れば、バイエルン逆転のためには4ゴールが必要になり引導を渡せる。バイエルンはこの段階で勝ち上がるには3点が必要。今日のミラン相手には、中盤で特にガットゥーゾが効いており、風穴を空けるのは非常に難しい。どのような手を打ってくるのか注目したが…

 後半。
 オットルを下げてサンタクルス。どうやらサンタクルスにSHをさせるようだ。元々本職はCFのサンタクルス。将来を期待されてバイエルンに入団したがその決断は明らかに失敗だっただろう。出場機会も限られ、また本職ではないトップ下もやらせられたサンタクルス。この夏にはバイエルンを出て行くようだが、やはりメガクラブの前に一つ自分がしっかり定位置でプレーできる環境の下のクラブに移籍すべきだった。そんなサンタクルスがSHで機能するはずも無く、必然的に、サリハミジッチのオーバーラップが増え、カウンター覚悟でパワープレーに徹するバイエルンの構図で後半は進んでいく。
 ミランはラインをあまり上げずに中盤をコンパクトに保ち、バイエルンにスペースを与えない。そんな中では、ファン・ボンメルがDFをひきつけるためにミドルを乱発。惜しいコースに飛ぶか、ジダの正面でバイエルンにもツキが無い。いよいよルシオも上がる時間が増えてきて、バイエルンは勝負に出る。
 スーパーサブのピサロ登場もoutはマカーイだった。この采配も謎。なぜポドルスキーを外さなかったのか。この後ポドルスキーはサリハミジッチの高精度の2本のクロスを悉く外すという、ヒッツフェルトと並ぶ今日の戦犯の1人である。
 この後もサリハミジッチのミドルもジダの正面。サリハミジッチクロス→ピサロヘッド→ジダ正面。ロスタイムにヴァン・ブイテンがDFの選手とは思えない身のこなしで振り向きざまのボレーシュートを放つもジダ正面…と19本のシュートを放ちながらコースはきわどく外れるかジダの正面と、ツキにも見放されたバイエルンがホーム無得点で惨敗。CL敗退が決まった。

 この試合のポイントは、前述した
1.ヒッツフェルトの迷采配 スターティングメンバーとサンタクルスの起用位置ととポドルスキーを残した点 ポドルスキーは指揮官の期待に全く応えられない
2.シュートが枠に飛ぶも全てジダの正面と言う運の無さ
の他に、各チーム1点ずつ指摘したい。

 バイエルン側にしてみれば、今日の主審の判定には泣かされた。
 なぜか思いっきりミラン贔屓だった。カードはミランには1枚も出ていない。不可解なファールや流しも多く、その判定の殆どはミランに味方した。極めつけは2点目のインザーギのシュート。あれはオフサイドだった。これもバイエルンにとってはついていなかったと言わざるをえない。
 しかし、今日の選手層でバイエルンがミランの勝つのは難しかっただろう。いかに勢いがあろうと、シュバ虎とデミチェリスを欠き、RSBのサニョールも離脱とすれば、1stlegでスーパーサブ的活躍をしたレウをスタメンで使わざるを得なくなり切り札が減った事。カリミがどれほどのコンディションかわからなかったが彼も出てこなかったところを見ると決してコンディションはよくないのだろう。切り札不在で、ミランに勝てるほど甘くは無かっただろう。

 ミランにしてみれば、攻守にわたり活躍し、1ゴール1アシストの活躍のセードルフ。圧倒的な運動量で、チームの危険を未然に防ぐのに努めたガットゥーゾ。病み上がりながら献身的な守備で最後の最後でバイエルンFW陣に仕事をさせなかったネスタ。この3名のおかげでミランは勝利をつかんだと言っても過言ではないだろう。後は、運がミランに味方していた。と言うのも付け加えておきたい。

 尚、この後バイエルンは、ハーグリーブスの放出容認のコメントを発表。結局今年はトップフォームに戻らなかったハーグリーブス。噂では、バイエルンの強硬な姿勢にすねて本気でプレーしていない、と言うのもなかなか信憑性があるほど、今季のハーグリーブスは出来が悪かった。バイエルンも"売り時"と判断したのだろう。果たしてマンUがこの夏ハーグリーブスを獲得するのか、注目したい。


 これでベスト4の組み合わせが決定。
 1stlegは4/24、25に

 チェルシー vs リバプール  at スタンフォード・ブリッジ

 マンチェスター・ユナイテッド vs ACミラン  at オールド・トラッドフォード

 となった。4強の内3強がプレミア勢で占められ、ついにプレミアリーグが欧州のトップリーグに上り詰めた、と言う論調をよく耳にするが、八百屋は全面的に賛同は出来ない。(一部は賛同するが)
 と、言うのも、バルセロナ、レアル・マドリーは依然として欧州最強とも言えるスカッドを有しており、各々とも指揮官が選手の適正を踏まえたフォーメーション・戦術で戦えれば、ベスト16で消えるようなチームではないと思うからだ。また、リーガエスパニョーラも、トップチームのもたつきに助けられている感があるが、バレンシア、アトレティコ・マドリー、サラゴサと上位に肉薄しており、リーグ自体のレベルは昨年より上だと言う気もしている。
 セリエについては、シーズン前のスキャンダルの影響が濃く、欧州トップリーグとは言いがたくなった。その汚名を唯一晴らせる可能性を秘めたインテルが、ベスト16で敗退してしまったため、セリエのリーグとしての価値は残念ながら下がったと言わざるを得ない。唯一ミランが踏みとどまっているがこれについてはくじ運に恵まれたと言う意見そのものである。
 しかし、来シーズン以降はそうとも言い切れないので、あくまで今年限りの暫定的な意見としてとどめておきたい。

 いずれにしろ、ベスト4は2週間後。どんな試合を見せてくれるのか楽しみである。
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by R-130 | 2007-04-12 16:40 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 04日
【速報】:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト8 1stleg
注:4日早朝のチャンピオンズリーグの結果を載せています。結果を知りたくない方はこのエントリーを読み進まないでください。結果を知っても良いと言う方は「続きはこちら」をクリックしてください。
 宜しくお願いしますm(__)m
 

続きはこちら
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by R-130 | 2007-04-04 06:58 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 03月 07日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ Best16 2ndleg リバプールvsバルセロナ観戦記
 非常に厳しい状況下に置かれているのは承知しながらも、心のどこかできっとバルサはやってくれると抱いていた淡い期待は、木っ端微塵に打ち砕かれてしまった。
 リバプールがBest8進出。2-2というAGGはさることながら、内容ではリバプールが圧倒していた。
 昨年のディフェンディングチャンピオンのバルサがどうしてベスト16で敗退したのかを中心に、観戦記をつづりたい。


■ リバプール   4-4-1-1

       カイト
                  ベラミー

リーセ  シッソコ  シャビ・アロンソ  ジェラード

アルベロア  ヒーピア  キャラガー  フィナン

             レイナ

【警告・退場】
アルベロア(b) シッソコ(b) ペナント(b) レイナ(b)
※シッソコは次節出場停止

【交代】
・ベラミー → ペナント (68分)
・リーセ → アウレリオ (77分)
・カイト → クラウチ (90分)

 リバプールは1stlegと同様のメンバー。


■ バルセロナ   3-4-3

 エトー   ロナウジーニョ   メッシー

           デコ

 イニエスタ  マルケス    シャビ

 プジョル    テュラム    オレゲール

          バルデス

【警告・退場】
テュラム(b)

【交代】
・エトー → ジュリ (61分)
・テュラム → グジョンセン (71分)

 SBのベレッチとジオが負傷、シウビーニョも本調子では無いということで最近採用され始めた3-4-3システムで望んだ大一番。本来、イニエスタとシャビは高い位置でプレーするイメージなのだろうが、如何せん2人とも前に進むことが少なく特にイニエスタは自陣に張り付いてしまい、役割不全に。結果このようなフォーメーションでプレー。スタメンの3トップは、コンディションが良ければバルサのベストになるのだが、エトー・メッシーと病み上がりと言うだけに…


 前半。
 想像以上に積極的な守備で、多くの観衆や視聴者を驚かせたのはリバプール。
 中盤から激しいチェイスを仕掛けて、バルサに有機的なパスを許さない。中盤の底で、中途半端な横パスをシャビ・アロンソとシッソコがカットして、すぐさまサイドハーフのジェラードとリーセに送り込むシーンが目立つ。
 本来、サイドの守備をしなければならないイニエスタとシャビは今回その役目を免除されているのか殆ど守備に絡むことが無かった。これは、攻撃的に振舞う為の代償という事だろうか。しかし、このサイドの攻め上がりで3バックの1枚がサイドに絞ることで、残り2枚が中央に絞り込む動きが発生する為、逆サイドが致命的なまでにスペースが空くという大きなリスクにさらされ、結果決定的なシーンが何度なく訪れた。
 覚えているだけでも、リーセが2回(内1回がバー)、ベラミー→カイト→リーセの波状攻撃(内2回がバルデスの正面、最後のリーセのヘッドは枠を捉えたがプジョルが体を張ってクリア)、酷かったのはV・バルデスのクリアミス。ゴールマウスを飛び出してのクリアが、ゴール正面30メートルのシッソコの足元にゴロで収まってしまい、シッソコがダイレクトで無人のゴールに蹴りこむもこれもバーに救われた。これはキックの精度の高い人間が蹴っていれば間違いなく1点ものであった。
 しかし、そんな幾度となく訪れるピンチを、本当に運だけで凌いでいくバルセロナを、"ひょっとしたら神見離していないのではないか"と思ったバルサファンは多いのではないだろうか、これは大逆転の布石なのだと…
 ところが今日のバルサは攻撃面もちぐはぐ。特にサイド攻撃を得意とするバルサが、SBの攻め上がりを無くして、メッシーが孤立するシーンは哀れだった。メッシーには、アルベロア・シソコ・シャビ・アロンソが2重にも3重にも周りを囲み、メッシーをサイドに追いやる。果敢な仕掛けも3人相手には無謀。いつもなら、ザンブロッタやベレッチの攻め上がりによるコンビネーションがなくなったことでますます孤立を深め、結果自陣に戻すパスが大半を占めた。ここで、デコやシャビにこの役割が期待されたわけだが、残念、彼らはサイドハーフの選手ではない。このバルサの3-4-3の致命的な欠点、ウイングの孤立、は今日の敗因の決定的な要因になってしまう。
 エトーが復調していなかったことも今回はマイナス材料だった。ロナウジーニョが中央に張り、マーカーを引き付ける事で左サイドに回ったエトーのプレーを引き出そうと言う目論見は、残念ながらエトーが復調しておらず、フィナン1人で事足りたことで全てが水泡に帰してしまった。これも、事前に懸念された事案であった。やはりここは、グジョンセン(この場合はセンターにグジョンセンで左にロナウジーニョ)かジュリ(この場合は中央にロナウジーニョ、左にメッシー、右にジュリ)をスタメンに立てるべきだった。
 結果、前半僅か1本のシュートにとどまるバルセロナに対して、終われる立場のはずのリバプールがシュート10本を放ち、戦前の予想をまたしても裏切る形で前半は終了した。

 後半。
 両チームともメンバーの交代はなし。ライカールトは前半の字チームの戦いぶりをどう分析したのだろうか。これでいいと思ったのだろうか。
 動き出したのはバルセロナ。不調のエトーに代えてジュリ。メッシーを左に持ち出してジュリを右に置く。この采配には異論が無い。
 ベニテスも動く、先週末にマンUと対戦したときと同じく、ベラミー→ペナント。守備固めか、ベラミーの足がとまりかけていたからの交代か、しかしバルサDF陣にとってはベラミーはリーガ・エスパニョーラにはいないタイプのやりにくいFWだったはず。これはバルサにとって助かった。
 これを見て、ライカールトも大鉈を振るう。テュラム→グジョンセン。勝負に出た。マルケスを最終ラインに下げて前を厚くする。もう2点取るしかないバルサには仕方の無い前がかかりぶりだ。この後、ロナウジーニョが決定的なチャンスをつかむもこれはリバプールの右ポストに嫌われる。八百屋はこの瞬間、バルサの敗退を覚悟した。勝つチームと言う物は、役者が決めるときに決めるものなのだ。しかし、役者が決められなかったバルサには、ベスト8という道標がかすんで見えていたことだろう。
 グジョンセン効果が徐々に出始めた76分、ようやくバルセロナは先制する。オフサイドギリギリで抜け出したグジョンセンが、落ち着いてフェイントでレイナを交わして無人のゴールへ…遅すぎるバルサの先制ゴールだった。
 その後約5分間、バルサのイケイケモード全開となるがこの5分を活かしきれることなく、リバプールもベニテスが交代を巧みに使ってゲームを落ち着かせ、逆にカウンターから、ジェラードのゴール前の鋭い切り返しから至近距離でのシュートを浴びるなど、最後まで強いバルサは戻らないまま、90分が終了。
 バルセロナは、負けるべくして負けてしまった試合だった。

 この試合の敗因は、1サイドバックの攻撃を無くした3-4-3システム 2不調のエトーをスタメン起用した まではあげたが、もう一つある。
 それは、このブログでも何度となく指摘しているライカールトの用兵である。
 まずは前半の戦い方を見て、何故すぐに手を打たなかったのか。これが解せない。
 早い話、エトー→ジュリ、テュラム→グジョンセン、あるいは2枚換えをいち早く決断すべきではなかったのか。もし1失点しても2得点すれば少なくとも追いつく訳である。ここは失点を恐れず2得点を目指す采配を処するべきであった。事実、グジョンセンが入って暫くはその効果が現れた。中央にも裏をとろうとするグジョンセンの動きが加わったことでラインを気にするようになったリバプールDFライン。結果、ロナウジーニョやデコへのプレッシャーが1時的に弱まったのが、良質のパスを引き出せる結果となった。
 また、前半メッシーを見殺しにしていたサイドへの対策も打つべきであった。
 望むらくは、後半最初に4-3-3に戻す英断をして欲しかった。コマ不足なのは解るが、オレゲールをRSB、ザンブロッタをLSBでも良かったはずだ。中盤で消えていたイニエスタか、シャビを1枚削ってでも、サイド攻撃を活性化させる必要はあったのではないだろうか。
 そうでなくとも、最後の1枚。これはオレゲール→ザンブロッタを実践して欲しかった。もうバランス云々を言うときではなかったはずだ。ザンブロッタの攻撃参加を見たかった。後半に、ジュリをオレゲールが追い越してチャンスメイクしたシーンが一度だけある。これに、ライカールトは閃いてほしかった。

 残念ながら1勝1敗、AGGも2-2ながら内容はリバプールの圧勝、バルセロナの完敗だった。負け惜しみではないが、リバプールがCLを制するとは思えない。しかし、バルセロナがCLを制するだけの実力が今年は備わっていなかったのがこの2戦で露呈されてしまった。
 応援している人間としては本当に残念で悔しいが、それ以上にクリーンでしかも激しいプレーでバルサを打ち負かしたリバプールとベニテスに賞賛の拍手を送りたい。

 かのクライフが、「バルサの一つの時代が終わろうとしている」、とこの冬スペインの雑誌に寄稿したという記事をどこかで読んだ。
 図らずも、本当にバルサの1時代が終わろうとしているような錯覚に陥ってしまった。
 クライフの言葉に屈せず、最後の砦となったリーガ・エスパニョーラのタイトルだけはぜひとも死守してもらいたい。
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by R-130 | 2007-03-07 21:40 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 02月 22日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ Best16 1stlegの結果②
 本日は悶絶するような試合内容が続出!!今日の1stlegは実に内容の濃い試合が多かった。早速試合内容を駆け足で振り返ってみたい。

△ 0 ASローマ --- リヨン 0 △
【得点者】 
【警告・退場】 メクセス(b) パヌッチ(b) ピサロ(b) マンシーニ(b) タッディ(b) トッティ(b) トネット(b) デ・ロッシ(b)/ジュニーニョ(b) ゴブ(b) トゥララン(b)

 22名のフィールドプレイヤーの約半数に当たる11枚の"(・_・)ノ□" イエローカード乱れ飛ぶ荒れた試合展開。シミュレーションも含め内8枚はローマに出されるというホーム、オリンピコのローマが慌てた試合振りが伺える。
 スパレッティは、後半ヴィルヘルムションを投入しその次にはヴチニッチをつぎ込んで2トップにして何としても先制点を奪おうとしたがリヨンゴールは遠く遠く…。このところ国内リーグでも調子が落ちてきているのがそのままCLに現れた結果となった。
 一方のウリエは、カウンター色を強めるために、フレッヂ→バロシュの1枚交換のみ。ゲームをコントロールできていたという気持ちが強かったのだろう。実際スコアレスで、ホームに帰れることに満足しているのではないだろうか。



△ 1 ポルト --- チェルシー 1 △
【得点者】 ラウール・メイレレス('12) シェフチェンコ('16) 
【警告・退場】 ぺぺ(b)/マケレレ(b) エッシェン(b) ツェフ(b) バラック(b)
 
 ポルトはアンデルソンが間に合わなかった以外はほぼベストの布陣。一方のチェルシーはテリー&カルバリョコンビの復活でエッシェンがようやく中盤で使えるという強みが復活。RSBはラッサナ・ディアラが先発。
 先制はポルト。テリーが足を捻挫してピッチを退いていた間に、ゴール前の混戦を縫ってラウール・メイレレスがミドルを突き刺して先制する。
 しかし、その4分後。テリーから交代で入ったロッベンが左サイドを崩しシェフチェンコにラストパス。シェフチェンコが右斜め45度からのシュートを決めて同点に。
 その後はチェルシーが試合をコントロール。後半には途中交代のロッベンを下げてミケルを入れてバランスをとり(ロッベンは怪我?)落ち着いた試合展開で1-1のアウェーゴールを得てのドローに持ち込んだモウリーニョチェルシー。テリーも不在で1-1なら上出来だろうという彼のしたたかな采配が見て取れた。
 ポルトは惜しいシーンもあったがチーム間格差を考えればこの辺が妥当な成績か。いずれにしてもチェルシーにとっては勝ちに等しいドローで、スタンフォードブリッジに凱旋する。



△ 2 インテル --- バレンシア 2 △
【得点者】 カンビアッソ('29) ビジャ('64) マイコン('76) シウバ('86) 
【警告・退場】 ブルディッソ(b) サネッティ(b)/アルベルダ(b) マルチェナ(b)
※ アルベルダは次節サスペンションで出場停止

 思った以上に点数が入って生で見たかった試合(どうせ後日CS再放送をフルタイムで見ますが(^^ゞ)。
 前半はインテルペース。ヴィエラが故障で出られなかったが、他はほぼベストの布陣。ズラタンのパートナーは予想通りCLの経験値の高いクレスポが収まった。また、セリエAで絶好調だったフィーゴがスタメンを飾り、ヴィエラの穴はカンビアッソが埋めた(カンビアッソも試合中に故障し、途中でダクールに交代)。
 バレンシアはバラハが間に合わず、マルチェナで代役を立てる。他はベストの布陣。
 前半29分にフィーゴの右サイドのクロス→ズラタンがマークを背負いながらアクロバティックなシュート→阻まれたところをカンビアッソがヘッドで押し込み先制。カンビアッソはオフサイドっぽく見えたような気がしたがこれは八百屋の素人視点か。
 その後も前半はインテルが押せ押せで進めるが追加点はならず。バレンシアはビジャの左からの切れ込みで、キックフェイントでDFを外しフリーでシュートを打つ場面があったがわずかにボールはゴールの左へ。
 後半。ビジャがゴール正面20メートル後半のFKを、直接決めるスーパーゴールが炸裂!!右のインフロントで蹴ったボールは、ゴールポストの外からな中に切れ込む ものすごい弾道だった。ゴール正面からのカメラアングルで映像を見るとそのすごさがわかる。
 しかしホームインテルは、後半31分にマイコンが右サイドから進出。パス交換から1-2を決めてついにペナルティエリア内に進出し、そのままシュート!!ゴール!!インテルが勝ち越しに成功。マイコンのシュートは、ちょっと古いが98年W杯の決勝トーナメントベスト4、クロアチアに苦しむフランスが、テュラムの得点で決勝戦に勝ち進んだ試合を思い出した。あの時のテュラムのポジションはRSBだった。
 これでインテルが辛くも1点差で逃げ切るかと思われた後半41分。ゴール前の混戦からのルーズボールにシウバがミドルを突き刺し、勝ちに等しい同点ゴールを叩き込む!!バレンシアが予想以上に得点を叩いて、下馬評を覆してアウェーゴール2点を叩いてスペインに帰国。インテルは勝ち上がるためには次節は勝ちが絶対条件、引き分けでも2点差以上が求められる厳しい条件となった。国内リーグでも後半ややゲームが緩む悪い癖があるのだが今回もそれが顔を覗かせたようである。


 今回の八百屋生観戦は、宣言どおりバルセロナvsリバプール。
 試合展開は、ホームで主導権を握るバルサに、頑なに強固なディフェンスからカウンターに徹するリバプールの様相で進んだ。果たして最後に笑ったのはどちらか。いやいやすごい展開になりました。


● バルセロナ 1 --- 2 リバプール ○
【得点者】 デコ('14) ベラミー('43) リーセ('74) 
【警告・退場】 ベレッチ(b) ザンブロッタ(b)/アッゲル(b) カイト(b) シッソコ(b) ベラミー(b) 

■ バルセロナ 4-3-3

ロナウヂーニョ   サビオラ       メッシー

     デコ           シャビ

             モッタ

ザンブロッタ  マルケス  プジョール  ベレッチ

             バルデス

【交代】
イニエスタ in  モッタ out ('54)
ジュリ in シャビ out ('65)
グジョンセン in サビオラ out ('82)

後半モッタを外してイニエスタ。シャビがアンカーに下がり、イニエスタがセンターハーフに。
今度はシャビを外してジュリ。同点に痺れを切らしたライカールトが攻撃的布陣に変更しメッシーをセンターハーフへ。この段階でバルサのバランスが崩れ中盤が機能不全に陥る。
サビオラをグジョンセンに替えた直後、ベレッチが捻挫。しかし交代枠を使い切っておりベレッチはそのままプレー。しかしピッチ上はGK除くほぼ9人でのプレーを余儀なくされたバルセロナ。


■ リバプール 4-4-2(4-4-1-1?)

    カイト          ベラミー

リーセ                   ジェラード

      シャビ・アロンソ  シッソコ

アルベロア  アッゲル   キャラガー  フィナン

              レイナ 

【交代】
ペナント in ベラミー out ('80)
ゼンデン in シッソコ out ('84)
クラウチ in カイト out ('90+4)

交代はリバプール逆転後に集中して行われる。
1ゴール1アシストのベラミーを外してペナント。この段階でシステムが4-3-2-1に。シッソコが故障明けながらもまた負傷交代。今度は長引かなければいいのだが…時間稼ぎで最後にカイトからクラウチ。


 バルセロナは、SBは左にザンブロッタ。右にベレッチ。ベレッチは昨年のファイナルの好印象をイメージしての起用か。アンカーはモッタ。エトーはスタンド観戦。
 色々フォーメーションが噂されたリバプールは結局オーソドックス、と言うか守備的な4-4-2のフラットを採用。シャビ・アロンソ、シッソコ、ジェラードのセンターハーフを3枚用いて、3ボランチのような形になっているときもあった。やはり迫力不足のクラウチはベンチスタート。正解。

 前半。
 取っ掛かりにリバプールが突っかけた以外はバルサペースで進む。リバプールはMFもラインを作ってがっちり引いて守り、前線にベラミーかカイト1枚。セカンドトップにベラミーかカイトを残す。きっちり守って少ないチャンスにかけるというベニテス監督のゲームプランが伝わってくる。シッソコはもうカード覚悟で汚れ役に徹させていたのも印象的。事実彼は、バルサの中盤を潰すのに貢献していた。そのほかの選手もファール覚悟でバルサの攻撃を止める。実質リバプールの最終ファール数は、バルサの2倍を超える27を記録。とにかく流れを作らせずファールで止めてでも攻撃をさせないという徹底振りだった。
 それでも先制はバルサ。前半14分、左サイドから起点。ザンブロッタオーバーラップ→ロナウヂーニョと1-2で左サイドをえぐりセンタリング→中盤から大外を回ってきたデコがファーサイドでヘッドで合わせて先制。リーセがデコを捕まえていなかったと攻めるのは簡単だが、ここは中盤から大外を走ってファーサイドに回りこんできたデコを褒めるべきか。デコの出来はよかったのだが…
 その後もバルサが押しながらゲームを進めるがリバプールがじっと耐え、そして訪れた繊細一隅のチャンスをリバプールは物にする。
 前半43分。リバプールのカウンター。右サイドからジェラードのクロス→ファーサイドからベラミーのヘッド→バルデスがボールをキャッチするがキャッチした場所はゴールマウスのラインの中に!!(スパイクが滑った?単なるミス?)リバプールが意外な形で追いつき、ゲームの方向は霧の中へ。酒の席でゴルフクラブでチームメイトを殴ってベニテスから思い罰金を言い渡されたベラミーが、ゴルフのスイングでゴールパフォーマンス。大丈夫なのか!?

 後半。選手の用兵に難のあるライカールトがおかしな采配を。まず、イニエスタinモッタout、これまではまだ分かった。ありえない話ではない。しかし次のジュリinシャビout、これが分からない。見た目メッシが中盤に入っていたが、これでパサーがデコだけになり、また純然たるアンカーが消えてバルサの中盤は機能不全に。イニエスタとメッシーはゲームから消えてしまい、ボールはDFラインからのロングボールが飛躍的に増え、バルサのフットボールは死んでしまった。この時点で、バルサの勝利はなくなったと言っても過言ではなかっただろう。
 さらにバルサに追い討ちをかけるのは後半29分。カイトの右サイドからのシュート→こぼれ球がベラミーの足元に→ベラミーが落ち着いてペナルティーエリアに張っていたリーセにパス→リーセが珍しく右足で蹴りこみ逆転!!カンプ・ノウに悲鳴に似たため息が漏れる。
 バルサはサビオラが2度ほど決定機があったが今日は決めることが出来ず、デコのFKは(これもポストの外からうちに曲がってくるトレメンダスなフリーキックだったが…)ポストに嫌われ万事休す。
 バルサがまさかのホームで2失点の敗北。まるでクラブワールドカップを見ているかのような試合運びでリバプールに敗れた。
 エトー騒動などバルサが揺れているのも事実だが、後半にはバルデスがバックパスをキャッチしてしまいペナルティーエリア内で間接FKになるなど、今日は何処かおかしかった。前半の流れを維持できるようなライカールトのハーフタイムでの修正が必要だったはずだがそれも叶わず指揮官の意味不明な交代で自滅。さらにサビオラ→グジョンセンというしてもしなくても良いような交代で、ベレッチの負傷に対応できず、まあ出来てもバルサが勝てたかどうかは微妙だが、監督の差が大きく出てしまった試合だった。
 1st legでホームで負けたチームはリールに続き2チーム目。ただ、リールは審判の裁定に泣いたところもあったが、バルサの場合は文字通り完敗であった。
 尚、リバプールはCLではカンプ・ノウで負けなし(チャンピオンズカップ時代は別)、またベニテスもカンプ・ノウで負けなし。このデータが今回も生きる形となった。

 バルサはアンフィールドでリバプールに2点差以上つけて勝利するか、3点以上とって1点差で勝利できるのだろうか?エトーがいれば…と周りは嘆くがどうも問題はそれだけではないような気がするのだが…昨年のディフェンディングチャンピオン、バルサの巻き返しに期待したい。
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by R-130 | 2007-02-22 13:51 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 02月 08日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16プレビュー① リバプールvsバルセロナ
 いよいよ近づいてきているチャンピオンズリーグ・ベスト16。全試合は出来ないと思いますが、八百屋的に気になる試合を中心にプレビューをして見たいと思います。まずは、05-06の王者バルセロナと04-05の王者リバプールのビッグマッチ。八百屋的に解きほぐすと割と一方的な展開になりそうな気もしますが…どうでしょうか(^^ゞ



バルセロナ (リーグ成績 12勝2敗7分 1位)

-故障者リスト-(1st legまでに戻れる…○ 微妙…△ 無理…×)
△ サミュエル・エトー (FW)
△ リオネル・メッシー (FW)


-対戦相手との過去の成績-
1勝2敗2分  4得点4失点 
直近の対戦成績 CL01-02年2次リーグ 1st 3-1 2nd 0-0 


-予想スタメン-

  ロナウジーニョ    サビオラ       ジュリ

    デコ                シャビ

            エヂミウソン

  ジオ    マルケス  プジョル  ザンブロッタ  

             バルデス


■ バルセロナの強み … 高いボールポゼッションを中核とした超攻撃的サッカー
 巷では、"バルサのサッカーは対策されつつある"という論調がにわかに強まってきているがそれは恐らく誤解しているだけだろう。トヨタカップ以降、調子が落ちておりけが人も出ているだけで、メンバーが戻って調子も上がれば手がつけられないような攻撃サッカーが戻ってくるはずだ。
 4-3-3という不動のシステムで、細かいショートパスを多用しポゼッションを高めて中盤を制圧するサッカーは最早完成の域にある。メンバーがここ数年それ程変わっていないのも組織力が高い証拠である。エトーという大黒柱を欠いても、グジョンセンや一時戦力外とされていたサビオラがその穴を埋め、サッカーの内容が色あせることは無かった。
 ワイドに開く両ウイングは、中へのドリブルの切れ込みも出来るドリブラータイプが多く、フィニィッシュにも絡むどちらかと言えばウイングと言うより、セカンドトップといった役割だ。チャンスメイクも、タテに抜けてセンタリングより、中に切れ込んでマークを乱して決定的なパスを供給するか、あたりに来なければ自らシュートと言う決定的な役割が多いのも特徴だ。
 中盤は1ボランチの2センターハーフと表現すれば良いか。センターハーフではあるが寄り攻撃的なタクトを任されている。デコをファーストチョイスに、長短のパスでリズムを作りたいときにはシャビ、ドリブルによる攻め上がりを作り出したいときはイニエスタと特徴が別れているのも非常に都合が良い。
 両SBは、攻撃も守備もハイレベルなクオリティが要求されるがどちらかと言えば守備に重きが置かれているポジションであり、ファン・ブロンクホルストとザンブロッタ、バックアッパーはオレゲールのみと若干層の薄さは気になるが質はきわめて高い。シウビーニョやベレッチは守備に難があり指揮官の信頼は勝ち取れていないのが現状だ。
 また、CBにはマルケスと言う、ロングフィードに優れた選手がおり、攻撃のオプションには事欠かない。
 これら多くの選手にそこそこの層の厚さも加わり、一人や二人の選手が抜けてもバックアッパーが抜けた穴を補完して、クオリティーを落とさずサッカーが出来るのが強みである。しかも初戦にはエトーも戦列に復帰するだろうし、それなりのメンバーでオーダーが組めるようになるのもライカールト監督には心強いだろう。ポゼッションを高め、相手にプライオリティーを渡さず相手のリズムを崩し、たたみかける攻撃で相手のゴールを襲うのが強いバルサのサッカーの真骨頂である。


■ バルサの弱み…固定できない「ボランチ」と、前がかりになった時の空いたスペースのケア
 今年バルサで大きな問題になっているのは「ボランチ」。ここに「この人!!」と言う存在がいないのがネックになっている。
 ライカールトが序盤辛抱強く使い続けたモッタ。フィジカルに優れており、守備力にはそれなりに備えているが、何より無用なファールが多くすぐにイエローをもらってしまうのが最大の難点である。守備の要なだけにあっさりイエローを頂戴してしまうとその後のゲームプランに大きな支障が出てくる。致し方ないイエローはしょうがないとしても、不要なイエローはチームに不必要な緊張を生んでしまう。彼は結局ライカールトの信頼をつかむことが出来なかった。
 エヂミウソンは能力の高いことは疑いの余地は無いが、ややモビリティに欠ける事。ボールの展開能力に欠けるところがややボランチとしての起用をためらう理由だろうか。まあ、満遍なく出来なくは無いが残念ながらファーストチョイスになりえないのがライカールトの正直な思いだろう怪我しがちでコンディションがなかなか保てないのもマイナス要素。
 マルケスはボランチでもそれなりに起用できる選手である。フィジカルも強くフィードも正確。ボランチとしては適役と言えなくも無い。しかし、マルケスをボランチで起用すとCBのコマ数が不足するのだ。そこで、CBIには本来ならテュラムを使いたいところだが怪我でコンディションを崩しており、また厳しい見方をすれば、高齢で90分ベストパフォーマンスを期待するのが難しいと言う一面もある。
 後は専業ではないオレゲールぐらいしかおらずCBに目処が立たないことも、マルケスをボランチで使えない理由である。
 シャビもボランチが出来なくは無いが守備力に不安があるのでこれは、攻撃的にいきたいという"オプション"として使うべきだろう。

 また、相手にがっちり引かれて守られて点が入らないとだんだん焦れだして前がかりになりすぎるきらいもある。そうなると守りはボランチ+CB2枚になってしまい、流石のプジョルでもこれを対応するのは厳しい状況だろう。相手に都合よく攻めさせてカウンターと言うスタイルではない為、致し方ない部分ではあると思うが注意が必要だろう。


■ 私が監督ならこう戦う 対リバプール戦
 初戦はカンプ・ノウの為バルサとしてのプライオリティーは、0-0の引き分けより2点差以上で勝つことを目標にすべきだ。アウェーゴールは怖いがカンプ・ノウという素晴らしい雰囲気で戦えることを考えれば、勝つことが絶対条件、出来れば2点差以上の勝利が目標となるだろう。
 リバプールの弱点はズバリ左サイド、バルサ側の右サイドが攻略の鍵になる。リバプールは守備の出来るLSBがいない。ジュリとザンブロッタの連携でリバプールの左サイドを攻略の起点にしたい。また、グジョンセンよりモビリティの高いサビオラを起用したい。高さと強さはあるが、スピードに対して難のあるリバプールDF陣に、サビオラ・ジュリといった屈指の俊足タイプの選手には手を焼くだろう。
 逆に守備面では、効果的な上がりを見せるシャビ・アロンソとジェラードに対するケアが必要になってくるだろう。右のペナント、左のアウレリオ(リーセ)は両SBがマッチアップするとして、時に効果的な上がりを見せるこの二人を、自陣のどこまで入ってくれば捕まえるようにするのかをハッキリさせておきたい。少なくとも、フリーのままプレーさせるようなことなれば両者の正確なミドルの餌食になる可能性はきわめて高い。この辺の約束事は必要になってくるだろう。やはりボランチの役割は高くなりそうだ。



リバプール (リーグ成績 15勝6敗5分 3位)

-故障者リスト-(1st legまでに戻れる…○ 微妙…△ 無理…×)
○ モハメド・シッソコ (MF)
× ハリー・キューウェル (FW)
× ルイス・ガルシア (FW)


-対戦相手との過去の成績-
2勝1敗2分  4得点4失点 
直近の対戦成績 CL01-02年2次リーグ 1st 1-3 2nd 0ー0 


-予想スタメン-

       ベラミー      カイト

アウレリオ                  ペナント

       アロンソ     ジェラード  

リーセ   アツゲル    キャラガー   フィナン

             レイナ


■ リバプールの強み…ホームに強い 攻撃タレントは欧州でも屈指
 最近リーグ戦は好調を維持。カップ戦に敗退し、リーグもほぼ3位か4位というところから、照準をCL1本に絞れるというのも強みだ。
 リーグ戦ホームの成績は10勝3分と負け無しでかなり強い。アンフィールドという雰囲気の良いスタジアムも、理由のひとつかもしれない。
 攻撃面では今シーズンから加入したタレントが当っている。オランダから来たカイトは、まさにこれ以上ないといった補強だった。スコアラーとしても、チャンスメイカーとしても、ウインガーとしても水準以上の能力を持っており、まさに今期のリバプールの攻撃陣を牽引している。また、高さのクラウチ、速さのベラミーと、特徴のそれぞれ異なるFWを有しているのも強みで、戦局に応じて使い分けが出来るのもベニテス監督としてはゲームプランが立てやすいだろう。思い切って、アウレリオのところにベラミーを持ってきて、カイトとクラウチの2トップという布陣も可能だ。
 ペナントはようやくここに来て調子を上げており、右サイドは今後もどうやら彼に託されそうな雰囲気である。左サイドは、リーセ、アウレリオ、M・ゴンサレスと守備には難があるが攻撃力ではなかなかのポテンシャルを持つ3人が犇めいておりさほど問題はない。ルイス・ガルシアの離脱を最小限に食い止めている。
 アロンソとジェラードのコンビも攻守にわたって安定。シッソコがまもなく復帰するが、ファーストチョイスはこの2人であろう。


■ リバプールの弱み…守備の出来ないLSB スピードの対応に難のあるCB アウェーでの戦跡の不安定さ
 守備陣に問題を抱えているのと、アウェーでの戦績が悪いのはあながち無関係ではないだろう。アウェーで押し込まれたときに、守備陣が踏ん張れないのも大きな理由のひとつだと思われる。
 アウェーでの成績は5勝6敗2分。とりわけ6敗もしており、初戦のカンプ・ノウでもこの辺が非常に心配される。
 また、ウォーノックをブラックバーンに放出してしまい、守備の出来るLSBがいなくなってしまったのも非常に問題だ。守備を殆どしないリーセと、スピードは豊だが守備力に難のあるアウレリオ。CBの不安とあいまって最大のウイークポイントになっている。
 CBもキャラガーの相方が不安定だ、ベテランのヒーピアは衰えが顕著で、タテの突破に対応できなくなってきている。逆に若手のアッゲルはようやく落ち着いて来たように見えるが、まだ若さゆえの不安定さがぬぐえない。どちらを使っても不安が残り、バルサの攻撃陣を支えられるか、心許無い。


■ 私が監督ならこう戦う…アウェーでも攻撃姿勢を貫く
 初戦はアウェーになるリバプール。正直チームの格はバルセロナの方が1枚上手である。そんな相手にはとにかく自分たちのサッカーをやること。これに尽きるだろう。
 具体的には、両SBが攻めあがったスペースを有効活用するサッカー。いまやバルサ封じの定番となりつつあるが、両サイドハーフにそのミッションをこなせる適役を揃えているだけに、やらない手は無いだろう。ペナントやアウレリオ・リーセが正確なクロスを繰り出せるのであれば、クラウチを前に据えるのも面白い。ただ、バルサのCBは、ハードマーカー揃いなのでクラウチがイマイチ役に立たない可能性は否定できないが…
 また、バルサが試合の主導権を握る前に、アロンソ・ジェラードが巧みにオーバーラップを仕掛けてあわよくばミドルを放ち、バルサにやすやすとプライオリティーを握らせないことも重要になってくる。アウェーだから、最悪0-0でアンフィールドに帰れれば…そんなゲームプランが出来るなら、プレミアリーグでマンUに13ポイントも離されるはずがない。ここは、アウェーでも愚直に自分たちのサッカーを貫くべきである。ややもすれば1st legで勝負が決まるような結果にもなりかねないが、ここい1番に勝負強いバルサである。相手の出端をくじくくらいの大胆さがないと、リバプールの勝ち上がりはないだろう。


◇ 勝ち上がり予想 … バルセロナが75%の可能性で勝ち上がり

 八百屋的には見た目以上にチーム間格差があるように思える。バルセロナが調子を落としているという現状を踏まえてもリバプールには厳しい相手だということは間違いない。
 最大の失敗は冬にDFを補強するどころか、ウォーノックを放出してしまったこと。守備が出来るしかも両SBが出来るDFを放出してしまったことで、LSBの守りは常に不安が付きまとう。ベニテス監督が4バックと3バックの両方を試しているのもどちらを使っても落ち着かないからだろう。ここは間違いなくリバプールの泣き所になるはずだ。
 後はクラウチ。彼が鍵を握っているだろう。バルセロナが唯一手におえないものがあるとすればクラウチの高さ。彼が本領発揮をすればバルサにとっては脅威だろう。しかし意外にハードマークを受けると何も出来なくなるというプレーの幅の狭さが今季見られており、ここが一皮剥けないと、クラウチもリバプールの武器にはなり得ないだろう。
 いずれにしても役者も経験もバルサが上と見ている八百屋。リバプールは1st legに全てを賭けるつもりで臨まないと突破は厳しいだろう。
(注:データは2/8現在のもの)

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by R-130 | 2007-02-08 06:14 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 01月 21日
サッカー:プレミア24節 リバプールvsチェルシー
 プレミアリーグ24節。今週は4強対決のゴールデンカード。
 土曜日はアンフィールドでリバプールvsチェルシー。時間帯もそれ程遅くなく日本人にとってはありがたい時間帯だ。
 しかし、好勝負を期待するのは裏腹に、チェルシーはエマージェンシー状態に陥っていた…

 ホームチェルシーは以下の布陣。

          クラウチ      カイト

 リーセ   シャビ・アロンソ   ジェラード   ペナント

F・アウレリオ  キャラガー   アッガー    フィナン  

             レイナ

 カイト、ベラミー、クラウチの3FWが並び立つことはなかった。ペナントの位置にベラミーでも面白いと思ったがペナントがここに来て調子が上がってきたので使う必要もなかったか。現にペナントは活躍したし。
 前回は3バックを試したがやはり守備陣が不安定だったので4バックに戻したのは賢明な判断。LSBは、現地映像はリーセになっていたが、リーセが前線に顔を出していてそれをアウレリオが追い越していく形が多く、どちらがLSBか良く分からなかった。

 アウェーチェルシーは、大変な布陣に…

  ロッベン     ドログバ     カルー

  ランパード    ミケル      バラック

A・コール エッシェン P・フェレイラ ジェレミ

           ツェフ

 ツェフが頭蓋骨骨折で開頭手術をしたのが去年の10月。それから僅か3ヶ月での復帰。トップアスリートの回復力の早さには本当に驚かされる。ヘッドギアを着用してのプレーがちょっと痛々しくも映った。しかし、アンフィールドのレッズサポーターも、ツェフのアナウンスに拍手が送られていた。
 しかし、ツェフの復帰を補って余りあるマイナス材料がチェルシーには揃っていた。
 テリー腰痛、カルバーリョが発熱で土壇場で欠場、マケレレサスペンション…さらにブラルースとブリッジが離脱…センターラインを欠き、さらにDF陣は満足にオーダーも組めない状態。守備に難のあるジェレミ、P・フェレイラにスペシャリストでないエッシェン…これではチェルシー本来の強さは望むべくもなかった。中盤のそこには不慣れなミケルが陣取りバランスに不安を残す。RWのカルーもエールディヴィジで見せていた精彩は欠いたまま。この辺もJ・コール不在が重くのしかかっている。
 満身創痍のチェルシーをホームで迎え撃つリバプールは、誰の目から見ても有利な状況だった。

 前半。
 試合はあっさりリバプールが先制。
 3分、自陣からのフィナンのロングボールにクラウチのヘディング空振りフェイントがあったものの、チェルシーDF陣の対応が悪すぎ。カイトがフリーで受けてあっさり先制。誰が悪い、とは一概に言えないが、カイトをフリーランニングさせたジェレミも悪いし、ロングボールの対応のまずさを見せたフェレイラ・エッシェンも良くなかった。
 18分には、ペナントが右45度、25メートルのミドルを突き刺し2点目。A・コールが詰めないのがいけないと粕谷氏は指摘していたがあの間合いでは飛び込めないだろう。ペナントの好調振りが伺えるプレーだった。
 これで事実上リバプールが試合の主導権を握った。
 一方のチェルシーは序盤はパスが繋がらない。バラックやランパードが殆どパスに絡まない。サイドからおずおずとパスを繋ぐ単調な攻撃に終始し創造性はゼロ。ミケルもたびたび前がかりになり、ランパードがそのスペースをカバーしていたのもあったと思われる。このメンバーでは、守備から攻撃に移るときのスピードがベストメンバーに比べて大きく欠如していた。リバプール陣営も余裕を持って守備していた。
 20分にはロッベンが故障交代。替わりにライト・フィリップスが入る。シェフチェンコでも良かったような気がする。2点開けば、シェバに賭けて見ても良かったのではないだろうか。
 30分にはシャビ・アロンソがドログバの肘打ちを喰らい、上唇を出血。長らくリバプールは10人になっていたがそれでもチェルシーがリバプールゴールを脅かすことはなかった。アロンソはハーフ・タイムで上唇を5針縫って後半戦に復帰している。

 後半。
 リバプールはトーンを落としてカウンター狙い。決定的なチャンスは作れなかったが、リーセのロングシュートやカイトのジャンピングボレーなど見せ場がないわけではなかった。
 ボールポゼッションで主導権を握ったチェルシーは、ランパードやバラックのパスから好機を作ろうとするが、カルーやライト・フィリップスの絡みがイマイチで迫力ある攻撃の形が作れない。流石に今日はドログバも沈黙。
 後半28分には、ミケルを外してシェバ導入。4-4-2(4-2-4?)に切り替えるも全く活路は開けないままタイムアップ。
 チェルシーは全くいいところなくリバプールに完敗した。

 リバプールは、カイトの巧さは目立った。ペナントもひところの不調からは脱しているように見えた。しかしユナイテッドやチェルシーのベストメンバーと互角に渡り合えるほどの力は感じられなかった。例えば前半の内に後1点が奪えなかったのも、正直力不足の感が否めない。正直優勝の可能性はおろか、2位に食い込める可能性も低いと言わざるを得ないだろう。まあこちらも故障者が少なくない。シッソコやキューウェルあたりが復帰する2月以降に期待したい。

 チェルシーは今日に限ってはどうしようもないだろう。このメンバーでは、モウリーニョがどうこうという問題ではない。暫くチェルシーやモウリーニョを取り巻く環境は騒がしいままだろう。

 しかし、冬の補強はなしと決め込んでいるようだが、CBか右SBを1枚補強する必要はないのだろうか…ブラルースが空振りに終わってしまった以上、補強の必要性はあると思われるのだが…
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by R-130 | 2007-01-21 23:03 | ∟Premierleague 06-07