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2007年 09月 24日
サッカー:モウリーニョ監督電撃退任
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 自分がこの一報を知ったのは、20日の昼飯時。丁度、飯を食いながら携帯サイトをポチポチ見ていたときのことだった。

"モウリーニョ監督電撃退団"

 思わず飯を噴出してしまった。
 自分は、チェルシーと言うチームに思い入れはないが、モウリーニョ監督が好きというだけの理由でチェルシーを応援していた。
 その、モウリーニョが監督に就任してからのチェルシーは"常勝軍団"に生まれ変わった。
 就任初年と2年目に、プレミアリーグ連覇の偉業を達成。3年目の去年は、プレミアは"出来すぎ"のマンUの後塵を拝して2位だったものの、FAカップとカーリングカップのW制覇を達成。CLも準決勝でリバプールにPKで敗れたが、故障者続出の中での采配は見事だった。
 いやいや、チェルシーは脂モビッチの資本注入で変わった、と揶揄される方もいるかもしれないが、資本だけでチームが強くなるのであれば、レアル・マドリーはリーガ5連覇を成し遂げていてもおかしくなかっただろう。金で選手を買い集めれば強くなれるような、足し算の世界ではないことは、周知の事実である。さらに付け加えれば、チェルシーに所属する前のポルトでも、波乱含みではあったがCLを制覇したと言う事実も、彼の手腕の確かな部分を後押しする事実でもある。

 そんなモウリーニョ政権4年目のチェルシーは、確かに波乱含みの幕開けだった、
 補強では、モウリーニョが望むとされる補強が殆どなされなかったと言える。DF陣では、今期の補強の目玉とされるD・アウベスノ獲得に失敗、これはチェルシーが悪いと言うわけではないが、PSVからアレックスをレンタルバックで呼び戻すことに成功したものの、もう1人望んでいたLSBの実力者を得ることは出来なかった。フリー・トランスファーでベン・ハイムを獲得したが今のところ、評価できるパフォーマンスは披露していない。
 中盤もマルダは獲得したものの、ロッベンは結局放出。この辺もモウリーニョの意思が反映されたとは言いがたい人事に思える。
 前線も、ドログバの負担を軽くすべく、即戦力を要望したようだがこちらもフリートランスファーで獲得したピサロのみと、昨年の選手層の薄さから来るパフォーマンスの不安定さを解消できるとは言いがたい補強に、モウリーニョも閉口していたのではないだろうか。

 戦績も、プレミアは6試合を終えて3勝1敗2分。決してほめられた数字ではないが、落第と言う数字でもない。昨年の覇者ユナイテッドが躓いているのを受けても、まだ十分に立て直せる数字のように思える。そして、退団の決定的な引き金になったであろう、CLグループリーグ、ローゼンボリとの引き分け。超格下相手への不覚は、確かに無様だが、まだシーズンは始まったばかり。このような好・不調の波が激しいのは、特にコンディションをシーズン後半に照準を向けざるを得ないビッグチームにはありがちな話である。

 かような理由と、今までの実績を考えても、モウリーニョが退団するのは、どうしても腑に落ちない。ここでの決断はあまりに早すぎるように思う。

 しかし、ここからは自分の邪推でしかないが、と言う断りを入れて、やはりオーナーの脂モビッチとモウリーニョの不仲説が、我々が考えている以上に根深かったのだろうと推測してしまう。
 一時、この二人は今シーズン前に、ひざを交えて話し合い、和解したと言う報道が流れた。モウリーニョも、オーナーとの間に蟠りがあったことを認めつつも、話し合いをもってそれを解消し、チーム・フロントとも団結して今シーズンを戦うと言う前向きなコメントを出していた。
 にもかかわらず、この時期に退団してしまうと言うことは、やはり脂モビッチが一方的に三行半を突きつけたと言うのが、妥当な線かもしれない。

 ただ、一方でモウリーニョがチームやオーナーからかかっくる、強大なプレッシャーにうんざりしていたと言う話もあった。特に、脂モビッチオーナーは、ど派手なサッカーを好むそうで路線はレアル系に近かったと言えなくもない。バラックやシェバを引き抜いてきたのは、モウリーニョの意向というよりは間違いなく脂モビッチの趣味であろう。昨年はまがいなりにもその2選手を使いこなそうと、モウリーニョなりに工夫したがその2人がなかなか応えてくれず、今年コンディションの上がらない2人を冷遇しているのも、もっともと言えばもっともな話だ。
 そんなやり方に、脂モビッチも快く思うはずもないだろう。蟠りはそんなに簡単に解けるはずがないのだ。これは、2人のサッカーに対するフィロソフィーの違いである。一見地味とも思える勝負強いサッカー、現有戦力の中でも、コンディションの優劣をしっかり見極め、結果を確実に出すと言うモウリーニョサッカーを、結局脂モビッチは拒んだことになるだろう。

 チェルシーで指揮を執るモウリーニョが見られないかと思うと、残念で仕方がない。
 選手からも、一様に失望や落胆の声しか聞かれない。
 ひょっとすれば、モウリーニョをこの時期に切ったのも、ランパードとテリーの契約更新を引き出すためだけの"道具"だったのではないかと邪推してしまうほどだ。

 モウリーニョの今後の活躍を期待したいところである。
 早くもサイトでは、今後の職についての憶測が飛び交っているが、22日22時現在の情報を総合すると、

・ポルトガル代表のコーチングスタッフに加入(フェリペ監督不在の代行)する噂は本人が一蹴
・プレミアの監督は興味を示しつつも、今はその時期ではないと明言
・他のリーグの監督業に興味

 と、いうことになりそうだ。
 チェルシーファンには申し訳ないが、チェルシーの次期監督にはあまり興味がない。
 モウリーニョが、また欧州サッカーシーンに戻ってくる日を心待ちにしている。
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by R-130 | 2007-09-24 06:28 | ∟Premierleage 07-08
2007年 08月 23日
サッカー:プレミア3節 マンUやばいかも…
 本来なら第2週、という表現が正しいのかもしれないけどとりあえず3節と言う表現にしておきます。
 3節は、J-Sportsさんも5試合放送と言う大盤振る舞いだったんですが、自分が見たのはリバプール-チェルシー戦とマンチェスターダービーの連続観戦。今年もプレミアの季節を無事迎えることが出来て嬉しい限りです。プレミアを生観戦できる喜びを噛みしめながら観戦したんですが…



 まずは、マンチェスターダービー。
 しかし、マンCのスタメンを見てびっくり。去年の面影を探す方が難しくなりましたね。
 リチャーズ、ダン、ハマンくらいでしょうか(汗)
 MF、FWはなかなか魅力的ですね。エリクソンの戦術が浸透すれば、4強を脅かす戦力になりうると思います(今年のプレミアはそんなチームが沢山いますね)。エラーノ、ボジノフ、ビアンキ、そしてペトロフ…ツボにはまれば手がつけられなさそうです。欲を言えば、DFラインにもう少し核となり得る補強があればいいと思います。

 一方のマンUはご案内のように、ルーニーが骨折で長期離脱、クリロナもサスペンションを消化中でチーム力は大幅ダウン。
 新戦力のハーグリーブスとナニをスタメンに入れて何とか体裁を整えようとしましたが…

 しかし、試合はまだシーズン序盤と言うこともあってか残念ながらスペクタクルな試合とはいえませんでした。
 この試合唯一のジオバンニのゴールは、ヴィディッチに当たってコースが変わって入ったラッキーな代物で、それ以外にマンCがマンUゴールを脅かしたシーンはゼロ。まだまだ入れ替えが激しいだけに、連携や監督の指示の浸透には相当時間がかかりそうです。
 また、これがデビュー戦のボジノフはいきなり負傷で、復帰までに半年かかるそうです…まだビアンキ、エラーノ、ムペンザといますが…はっきり言って大誤算でしょうねぇ。

 一方のマンUは、昨年のような攻撃にスムースさと破壊力が感じられません。まあ、主力2枚+ネビルを欠き、テベスもコパ・アメリカ明けでコンディション悪と言うことを踏まえれば仕方がないんでしょうが、それにしても今回は両SBの出来が酷かった。エヴラもまだまだ、ブラウンに至ってはRSBはまるでダメですね。ハーグリーブスを回した方が良い様な気がする。

 そのハーグリーブスが加入した中盤ですが、守備に関してはまずまず機能するものの攻撃に関すると全員の位置取りが中途半端なんですよね。スコルジーも思い切って前に行くわけでもなく、キャリックも前に行っていいのかどうか迷っている感じで…この辺も連携ももっともっと深める必要がありそうですね。

 結局マンUの拙攻も手伝って、棚ぼたの1点を守りきったマンCが92-93シーズン以来の3連勝で首位。一方のマンUも92-93シーズン以来の2分1敗という予想外の低空飛行…
 しかし、この92-93シーズン、2分1敗だったマンUはリーグ優勝しているんですよね。歴史って意外と…ってそんな奇跡はないかw



 リバプールvsチェルシー戦は、ジェラードの素晴らしいバックスピンのかかったスルーパスに、トーレスが反応して、ベン・ハイムを一瞬の駆け引きで置き去りにして、素晴らしい右足のシュート!!反応がよかったツェフのボール1個分右を抜けて右ポストに当たってゴールと言う、美しいスタートで幕が上がりました。
 すごいです、トーレス。これで気をよくして活躍を続ければ、リバプールがマジで優勝してしまいそうな気がします。
 チェルシーは、前半は支配率こそ高かったものの攻撃面では今一歩。プレシーズンマッチでも試された、ライト・フィリップスを中盤の1角で使う4-3-3を使ってきましたが、LWGで起用されたマルダも周囲との連携が今一歩で、機能しているとは言いがたかったですね。

 後半は支配率もリバプールが高め、いよいよ防戦一方のチェルシーでしたが主審のロブ・スタイルズが、自身も誤審と認めるPKをチェルシーに与えてしまい、1-1の同点に。その後、リバプールは選手をガンガン入れ替えて反撃を試みるも、今回は打つ手無しと見たモウリーニョが逃げ切り采配を敷いてまんまと逃げ切り、リバプールが勝点3の内容のドローでした。
 しかしこのスタイルズと言う審判、あまりにもレフェリングがお粗末でした。(・_・)ノ□ イエローカード10枚が乱れ飛び、しかも後半、PKの誤審に続き、エッシェンに2枚目のカードを出したような仕草を見せて我々を混乱。結局あのカードはテリーに出されたものでしたが、あのような誤解を招くレフェリングは問題外です。好カードにはやはり審判もプレッシャーがかかるのか、誤審もついつい多くなるそうですがやはり、あの捌き方はプロフェッショナルとはいえませんでした。

 しかし、リバプールの今年の布陣は改めてすごいですね。
 後半左サイドで出てきたバベルも、ものすごいミドルがありました。あれたしか20歳ぐらいですよね。末恐ろしいですね。きちんと指導を受ければいい選手になりそう。
 昨年は危なっかしかったペナントもベナユンの移籍で奮起しているのか今年は序盤から好調そうです。中盤から前は申し分なく厚くなりました。
 …それだけにDFラインは相変わらず物足りなさ爆発です。ピーピアも移籍の話が出ていますが、現状の層では放出できるわけもありません。エインセもレアル・マドリーに奪われて尚も厳しい状態が続きそうですね。



 さて、3節を終わって首位は前述のシチズンズ。3連勝無失点!!またしてもエリクソンの株が上がってしまいそうです。たまたまだと思うんですけどねー。
 2位には負け試合濃厚を審判によって救われ大きな勝点1を稼ぎ2勝1分勝ち点7のチェルシー。運も実力の内、この勝ち点1は後々物を言いそうな気がしますねー。
 八百屋の気になるチームとしては、個人的に応援しているエバートンがとりあえず2勝1敗。いいですねー。FWのヤクブも獲得して、UEFACupに向けての補強も着々。今年もやってくれそうです、頑張れ!!アルテタ!!
 後、キーンが率いるサンダーランドは1勝1分1敗で11位。ダービーやバーミンガムら残りの昇格組みがいきなり降格圏にさまよっていることを考えれば見事ですね。

 後、超豪華なFWで話題沸騰だったスパーズは1勝2敗で、早くもヨル監督は更迭の危機です。なんと後任にリッピ監督の噂が出ています。後、レドナップも噂されていますね。果たしてスパーズはヨル監督が立て直すのか、それともいきなり監督更迭劇が飛び出すのか…こちらも早くも見物になってきました。

 今年もプレミアが楽しみですね~(^^ゞ
 
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by R-130 | 2007-08-23 21:52 | ∟Premierleage 07-08
2007年 05月 21日
サッカー:FACup決勝 ドログバの神通力でチェルシーが優勝
 日本時間の19日の夜に行われたFACup決勝。同時刻でJ-Sportsでブンデスリーガの最終節も行われていましたが、八百屋は浮気せずFACup1本に絞って観戦(^^ゞいきなり横道で恐縮ですが、ブンデスリーガは残念ながら今年もシャルケは優勝を飾ることが出来ませんでした。今年は4-3-3にシステムを変更し攻撃的なサッカーで見るものを楽しませてくれましたが、残念ながら攻撃的過ぎるが故の"取りこぼし(しかも負けが多い)"に泣きました。と言うことで、奇跡は起きずにシュトゥットガルトが優勝です。

 さて、イングランドの今季のトリを飾るFACup決勝。昨年はリバプールとウエストハムが死闘を演じましたが、今年は所謂2強の順当対決。どのような試合だったのか、簡単に振り返りたい。


■ マンチェスター・ユナイテッド  4-3-3

        ルーニー

ギグス             ロナウド

   スコールズ   フレッチャー

        キャリック

エインセ ヴィデッチ ファーディナンド ブラウン

        ファン・デルサール
【交代】

 フレッチャー   →   スミス ('92)
 ギグス   →   スールシャール ('122)
 キャリック   →   オシェイ ('122)

 個人的に、DFラインのこの並びは対人関係における守備力としてはマンU最強ではないかと思う。(RSBのポジショニングではネヴィルだが)ただ、エインセにしてもブラウンにしてもSBが本職ではないだけに、クロスの精度が悪すぎた。
 スールシャールとオシェイはPK要員か。PK戦はなかったが…


■ チェルシー  4-3-3

J・コール    ドログバ    ライト・フィリップス

     ランパード    ミケウ

          マケレレ

ブリッジ  テリー  エッシェン  フェレイラ

          ツェフ
【交代】

 J・コール   →   ロッベン ('46)
 ライト・フィリップス   →   カルー ('94)
 ロッベン   →   A・コール ('108)

 怪我人続出で、GKのイラリオをFW登録するのでは、とサイトに情報が飛び交うほど逼迫していた選手層だが、A・コール、ロッベンは不可能、といわれながら実際に試合に出た。戦前の登録問題はただの嘘なんだとすればがっかりな話だが、たまたま戻って来れたんだとすればすごい話である。ただ、ロッベンは試合中にさらに別の箇所を傷めて、これまた本調子でないA・コールと交代している。


 試合前には、選手の頭数が足りないと悲壮感を漂わせていたモウリーニョだったが、いざベンチを見れば、A・コールやロッベンが入っている。モウリーニョのスタンスとして、プレーできない選手はベンチに入れないので、ひょっとしたら出場の可能性があるのか…と仰天したが…
 マンUはネヴィルが間に合わなかったがその他はほぼベストの布陣。戦前の予想では、層の薄いチェルシーをマンUがボコボコにするような展開もあるかと思ったが…さすがはチェルシー、そんなやわなチームではなかった。

 試合は、中盤を激しく潰しあう試合に。強豪同士が、失点を嫌うとこのような試合展開によくなるが、プレミア特有の激しい守備も相まって(Jだと相当笛吹かれるんじゃないかってくらい、激しいプレーがオンプレーになるのがプレミアのいいところである)前半は一進一退の攻防だった。
 特にチェルシーの中盤から最終ラインの守備は、隙を見せなかった。集中し、マンUの決定的な攻撃を未然に防いでいた。ロナウドには常時2人ついて、中への切れ込みを警戒しコースを切ってサイドに流すように徹底していた。ある程度時間をかけさせれば、クロスについては対処できるという自信があったのだろう。それともモウリーニョの指示だったのかもしれない。実際ロナウドからのクロスはテリーやエッシェンがしっかり対応していた。
 一方のチェルシーの最近のお家芸(と言うかこれしかないというのもあるが)ドログバへのロングボールは、復活したヴィデッチとファーディナンドの鉄壁コンビがほぼ完封していた。マンUは、スコールズの組み立てを中心に攻撃を図るが、ルーニーが今日は若干コンディションが悪かったように見える、それでも良く動いて攻守にわたり活躍、チャンスメイクもしていたが…それだけチェルシーのDFが抜け目無かったのかもしれない。

 前半。
 最初のチャンスは22分。
 チェルシーのカウンター。中盤でJ・コール→ドログバ。守備が整っておらずずるずる下がるDFラインを尻目にドログバがドリブルで仕掛けてシュートコースを作り右にも誓えてシュートするも枠の上に。
 30分、今日最初の点が入ってもおかしくなかったシーンはチェルシー。
 ライト・フィリップスがマンUの右サイドでためて走りこんできたランパードにうまくパス。ランパードの相手DFの股間を抜くシュートは、ファン・デルサールが読んでいたのかしっかり対応していた。
 34分はマンU反撃。
 スコールズの柔らかいロングパスロナウドにピタリと渡って反転しシュートするが左へそれる。
 前半は潰しあいの中0-0で経過。

 後半。
 最初からいきなりJ・コールoutロッベンin。
 47分、マケレレのトラップミスをルーニーがスティールしてそのままチェイスするマケレレを振り切ってシュートするもツェフがグッドセーブ。マンU子の試合最初の決定的なチャンス。
 56分。スコールズのまたしても自陣からの正確なロングフィードが左サイドのギグスへ。ギグスはダイレクトボレーであわせるが若干ボールの下を叩いてしまい枠の上。
 62分には、ロッベンが左サイドから2人を交わして中に切れ込みシュートを放つもこれはファン・デルサールの正面。
 63分。ルーニーが対峙していたエッシェンと入れ替わり左サイドを突破。最後少しドリブルが長くなり、飛び出したツェフが辛うじて先にキャッチしルーニーが吹っ飛ばされるも、これはもちろんPKは無し。
 90分。キャリックが左サイドに流れていたルーニーへ。ルーニーがフェレイラを振り切りシュートするもこれはエッシェンが身を投げ出してカバー。そう言えばフェレイラは前半、ロナウドにも振り切られていた。
 後半は、両者が徐々に攻撃的に行きだしてスペースが生じ、攻守の切替が早くなりカウンターも見ごたえがあった。

 延長。
 92分にフレッチャーに代えてスミス。94分、ライト・フィリップスに代えてカルー。
 103分。マンU最大のチャンス。    
 カウンターから、右サイドに流れたルーニーが絶妙のグラウンダーのクロス。
 走りこんでいるスミスにはわずかに届かなかったが、ギグスにはバッチリ合うかに見えたがギグスのシュートは当たり損ねて、ツェフがキャッチ。しかし、走りこんだ勢いでギグスが体ごとツェフを押し込み、ボールはゴールラインを割っていたが当然ノーゴール。ギグスがツェフを勢いで体ごと押し込めたのはツェフがキャッチした後。審判は笛すら吹かなかったが、正確に言えばキーパーチャージになるだろう。もちろんノーゴールの判定だ。ただ、イングランドのホスト局が、よっぽど"ゴールだろう"と言いたげにリプレイを流しまくっていたので、ディレクターはマンU贔屓なのかと思ってしまった。
 120分。またもマンUに劇的なチャンス。
 スコールズのこの試合何度も見る、超正確なロングフィードが今度はゴール前のルーニーの足元に収まる。も、これもツェフが飛び出して間一髪先に触り難を逃れる。

 そして、これらの危機を全て乗り越えた124分にチェルシーが決勝点。
 中盤のミケウからの構築。
 ドログバがゴール前でうまく受けて、右にいたランパードへショートパス。
 これをランパードか1-2で処理してドログバへ!!
 この1-2にヴィデッチ・ファーディナンドも一瞬対応が遅れ、最後慌てて飛び出したファン・デルサールも一歩間に合わずドログバのシュートがマンUゴールへ。
 これが決勝点となり、チェルシーが7年ぶり4度目のFACupの覇者となった。


 個人的にこの試合の感想を。
 ミケウはポジショニングは非常によくなった。後はパスの能力を高めれば、非凡な中盤として機能するかもしれない。モウリーニョはマケレレの後釜と考えているようだがうまく行けばマケレレ以上になるだろう。
 今年最大の驚きスコールズ。昔のプレースタイルとはガラリと変わって、視野の広さと正確なロングパスでこの試合もマンUを牽引していた。ベタなネタで恐縮だが、新しいウイイレでは彼のロングはス精度は95以上になることは想像に難くない。
 また、個々の選手のレベルが高く見ごたえのある試合だった。
 普通だったらタッチを割りそうなボールも割らない、それだけの技術がある。
 タックルも激しいけど、イタリアにありがちなダーティさがない。審判も必要以上に笛を吹かない(今回の審判は割りと吹いていたが)。だからプレー時間も長く、テンポも良い。
 今日の試合をつまらない、と形容する人も多いと思うし実際ブログに書かれている方はそういう人が多かった。
 でも、個人的には中々見ごたえのある試合だったと思う。

 今年のイングランドのサッカーシーンは、
 リーグ制覇 …  マンチェスター・ユナイテッド
 カーリングカップ … チェルシー
 FACup … チェルシー
 で、幕を閉じた。
 今週半ばに実施されるCL決勝で、リバプールはまたもビックイヤーを戴冠する事ができるだろうか?個人的には、ミランのチームとしてのピークが過ぎたような気がするので、その可能性は充分にあるように思える。
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by R-130 | 2007-05-21 12:40 | ∟Premierleague 06-07
2007年 05月 07日
サッカー:プレミア37節 マンU16回目のリーグ優勝を決める
 プレミアリーグは大詰めの37節。チェルシーとマンUの直接対決を待たずに優勝が決まってしまった。非常に残念である。
 しかも、勝負の行方は両試合ともPKによるものだった。

 土曜日に開催され、マンチェスターダービー。
 試合は、ロナウドが得たPKをしっかり決めてマンUが先制する。
 しかしその後は動きに精彩を欠き得点が出来ずに1-0のまま迎えた80分、今度はマンCがPK獲得するという、マンUにとっては悪夢のような展開が待ち受けていた。
 しかし、ヴァッセルのシュートをファン・デルサールが足で執念のセーブを見せて得点を許さずにそのままタイムアップ。
 マンUが王手をかけて、アーセナルvsチェルシーの結果を待つことになった。

 日曜日に開催された、アーセナルvsチェルシー。
 チェルシーは残りの試合3連勝しない限り優勝がありえなくなった。今節引き分けでも、マンUの優勝が決まってしまう。
 しかし、チェルシーは各選手の疲労を考慮して、ドログバ、A・コールをベンチにも入れなかった。FWは、左から、J・コール、カルー、ライト・フィリップスと言う純粋CFを欠く4-3-3の布陣に。CBはカルバーリョの穴を約2ヶ月ぶりスタメンのブラルースが埋める事となった。

 実はCLベスト4-2ndlegの前の試合で、カルバーリョを使わずブラルースを試すべきではないかとブログに書こうと思っていた。やはりカルバーリョにかかる負担が大きすぎで、いつ離脱してもおかしくない状況にもかかわらず、モウリーニョは大一番を控えた前の試合にもカルバーリョを起用。結果怪我を悪化させてしまったのだが、この試合を見て、ブラルースをどうしてモウリーニョが使わないのか改めてよくわかった試合になってしまった。
 モウリーニョのゲームプランを台無しにしたのは42分。ブラルースのバプティスタへの不用意な後方からのファウルだった。味方からの後方のパスに処理を誤ったブラルース。バプティスタに掻っ攫われそうになりたまらずファウル。これでブラルースは一発退場。勝たなければならない試合で、赤紙一発のPK献上と言う最悪のシナリオを書き上げて、ブラルースはエミレーツスタジアムを後にする。
 ブラルースの守備は前半からお粗末過ぎたがこんなオチまでついてくるとはさすがに予想しなかった。彼は来期間違いなく、チェルシーのメンバーから外れるだろう。

 PKをジウベルト・シウバがきっちり決めて1-0でアーセナルが前半を折り返し。敗色濃厚のチェルシーをこの男が発破をかける。
 その名は、ミカエル・エッシェン。ドログバ同様、ここぞと言うときにチェルシーを救ったチェルシーに必要不可欠の男である。
 10名と言う数的不利で防戦一方のチェルシーにあって、唯一のチャンスとなったCKのこぼれ球をライト・フィリップスが絶妙のクロス。エリア内に残っていたエッシェンがニアサイドで合わせて起死回生になりうる同点ゴールを叩き込む。
 この男の発奮に、諦めかけていたチェルシーイレブン(あ、ひとり少ないのでテン?)が発奮する。
 J・コールのレーマンの位置を見ての見事なシュートは残念ながらオフサイド。ロスタイムには、フレブのシュートを紙一重でふさいだツェフからのカウンターに、カルーが応え、逆転のシュートを放ったかに見えたがこれはレーマンの正面上に飛んでしまい、レーマンがパンチングで逃れ、万事休す。
 1-1でタイムアップ。10人のチェルシーが最後までアーセナルを追い詰めたが逆転には至らず、この瞬間、マンUの02-03ズン以来の16回目の優勝が決定した。

 しかし、モウリーニョ監督は素晴らしい。
 試合終了後、いきなりピッチに降り立ったモウリーニョは、アウェーシートに駆け寄ると、
"(チェルシーの)選手たちを褒めてやってくれ、拍手してくれ"
と言うジェスチャーを見せたのである。エミレーツに駆けつけたブルースファンは、全員スタンディングオーベーションでチェルシーの選手を迎えてくれた。
 モウリーニョもまた、選手一人一人に声をかけていた。この辺が選手たちに信頼されている所以だろう。

 カネに物を言わせて大物選手を吊り上げてくるチェルシーのやり方は嫌いである。
 しかし、モウリーニョの監督としての技量は本当に尊敬に値する。
 舌戦や心理戦を仕掛けすぎるきらいがあるが、それも勝ちたいがための彼なりのパフォーマンスである。是非、FACupでは今週で2つのタイトルを落とした無念を晴らしてもらいたい。
 そして、以前にも述べたとおり、脂モビッチは、モウリーニョをクビニしてはならない。彼をクビにすれば、有力選手の流出は避けられないだろう。

 最後にマンUの優勝について一言言わせてもらいたい。
 詳しい振り返りは後日行いたいが、 今シーズンのマンUは、特に攻撃力で絶大な力を発揮した。リーグで奪った得点はそれを物語っているし、正直それ以上に得点をとってもおかしくない位のパフォーマンスがあった。
 しかし、今シーズン開幕前に、マンUがここまで強さを見せるなんて予想した有識者は1人もいなかった。
 層は決して厚くないまま、今シーズンを迎えた感がある。

 しかし、それでも優勝できたのには三つの偶然が重なっている。

① ギグス、スコールズと言ったベテラン勢が殆ど故障することも無く、しかもいいコンディションで通年働けたこと
② アーセナル、リバプールと言ったビッグ4の内の2チームがあまりにも不甲斐なさ過ぎたこと
③ チェルシーに、マンU以上に怪我人が続出したこと

 特に偶然①は、本当に出来すぎの内容だった。
 スコールズ、ギグス共に出色の出来だった今シーズン、しかもほぼ安定したパフォーマンスを見せるなんて誰が想像したか。
 これは一歩間違えれば、ユナイテッドもガンナーズやレッズの仲間入りをしていた可能性が高いのだ。はっきり言ってこの優勝は奇跡的に近かった。ファーガソンの見通しは甘いと糾弾されてもおかしくないシーズンだったのだ。

 ただ、ルーニーやロナウド、そして前半戦の立役者のサハや季節労働者になったラーションの活躍は見逃せない。特にロナウドはこの1年で本当に成長した。
 来期はいい補強が出来れば、今年同様、チェルシーと互角の戦いが出来るだろう。

 奇跡に近い、と批判を交えつつも、今年のユナイテッドは本当に勝負強かった。
 そういう意味では、優勝に心から拍手を送りたい。
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by R-130 | 2007-05-07 02:35 | ∟Premierleague 06-07
2007年 04月 30日
サッカー:プレミア36節 チェルシーの逆転優勝3連覇は遠のく
 大詰めを迎えたプレミア06-07シーズン。残りも4-3試合。マンUとチェルシーの一騎打ち、UEFA圏内の熾烈な争い、そして残留争いと例年以上に盛り上がりを見せている。CLにも4枠中3チームが残るなど、リーグに勢いがあると言うことか。
 2強の結果は後に回して、まずはまずはリバプール、アーセナル絡みの結果から。
 土曜開催のポーツマスvsリバプールは、ポーツマスが2-1でリバプールを下し再びUEFA圏内の7位に浮上した(今年はカーリングカップでチェルシーが優勝しリーグではチェルシーの2位以上が確定しているので、UEFA枠は5-7位に与えられる)。当然リバプールはCLを見据えて大きくメンバーを落としており、リーグ順位も4位以上を確定させている為、余裕と言えば余裕である。
 アーセナルvsフルアムの試合は、1-1で拮抗していた終了間際に、アデバヨールとジウベウト・シウバが決めて3-1で突き放し勝利。残留争いの渦中のフルアムは勝ち点を上積みすることは出来なかった。

 残留争いでホットだったのが、ウィガンとウエストハムの17位18位直接対決。ウエストハムは猛攻でアウェーながらウィガンに0-3で大勝。得失点差の関係で順位こそ変わらなかったが、勝ち点35でついにウィガンに並んだ。テベスとマスチェラー問題で罰金も課せられると散々のウエストハムだが、試合はこの所気合のこもった内容で勝ち点を積み重ねている。昨年旋風を巻き起こしたウィガン、中盤には降格争いを脱したかに見えたがまた失速して終盤に再び残留争いに巻き込まれている。
 チャールトンはアウェーのブラックバーン戦。攻撃的布陣で臨むも後半守備が破綻して1-4で大敗。勝ち点の上積みはならずウエストハムと順位が入れ替わり19位にダウン。
 シェフイールド・ユナイテッドは降格の決まったワトフォードに1-0で辛勝。唯一の得点も相手のO.G.となかなか締まらない内容だった。
 これで 15位シェフィールド・U 勝ち点38 16位フルアム 勝ち点36 17位ウィガン 勝ち点35 18位ウエストハム 勝ち点35 19位チャールトン 勝ち点33。シェフィールドは今節勝ち点3を積み上げたものの全然ほっとできない状況である。

 さて、マンUとチェルシーの2チームは同時刻開催。土曜日の早い時間帯での試合が組まれた。
 マンUはアウェーでエバートン戦。チェルシーはホームでボルトン戦。日本時間20時45分、現地時間12時45分と言う早い時間でのキックオフとなった(CLを考慮してのものと思われる)。
 マンUとチェルシーのフォーメーションを簡単に。

■ チェルシー  4-3-3

 カルー   シェフチェンコ   ライト・フィリップス

     エッシェン      ディアッラ

          マケレレ

ブリッジ  テリー  カルバーリョ  ジェレミ

          ツェフ
【交代】

  カルバーリョ   →   ランパード ('29)
  シェフチェンコ   →   ドログバ ('46)
  ディアッラ   →   J・コール ('15)

 CLを見据えて、ドログバ、ランパード、A・コール、フェレイラ、J・コールがベンチスタート。バラックは怪我でベンチ入りせず。
 カルバーリョが怪我を押して出場していたが、更に悪化させランパードと交代。エッシェンをCBで起用してランパードを中盤に。
 後半、シェバ→ドログバでリバプール戦の再来とばかりにロングボールを多用し、最後はJ・コールまでつぎ込んでスクランブル体制で追い詰めるも…


■ マンU  4-4-2

      ルーニー   スミス

ギグス                スールシャール

      キャリック   スコールズ

エヴラ  エインセ   ブラウン  オシェイ

        ファン・デルサール
【交代】

 エヴラ   →   フレッチャー ('56)
 スミス   →   ロナウド  ('63)
 スールシャール   →   イーグルス ('87)


 
 ロナウドをベンチスタート。
 CLには、怪我しているDF人が戻ってこれる?との噂があり、今は我慢の時か。
 しかし、まさかまさか2点先制されようとは…
 ところがロナウドを投入してから勢いが全然違う。この辺は流石マンUと言ったところか。


 チャンネルをコロコロ変えながら2試合を掛け持ち観戦していたんだけど、なかなか手に汗握る内容に。
 正直一番やきもきしたのはスタジアムで観戦している両チームのサポの皆さんじゃないでしょうか…
 2試合ごちゃ混ぜになるけど簡単に試合を振り返りたい。

 マンUvsエバートンの1戦。エバートンはUEFA圏内に入っており、少しでも勝ち点を上積みしてUEFAカップを確実にしたいところ。
 よってエバートンのモチベーションは結構高い。好不調の波が激しいチームだが、ハマれバ充分に上位陣に一泡吹かせるスカッドを有している。八百屋大好きのアルテタも、気分屋さんだけど仕事するときし凄い仕事するからなぁ…と思いながら見ていたらいきなり先制はエバートン。
 12分。エブラのファールでゴール前のFK。スタッブスの強烈なFKにキャリックの足が当ってしまいコースが変わってゴールへ!!エバートン先制!!観客沸騰!!首位マンUに早い時間帯でゴールを奪い意気高揚。
 マンUは例によってペースを握るが今日はロナウドの不在が響いてか攻撃に若干迫力不足。あのロナウドの敵に向かって仕掛ける高速ドリブルが無いからだろうか…
 
 チェルシーvsボルトン戦。ボルトンもUEFA圏内の5位に位置しており、自分たちの足場を確実にするためにも勝ち点がほしいところ。よって彼らもモチベーションは低くなかった。
 そして、スタンフォードブリッジでも悲鳴が…
 19分テイモリアンのCKをミハリクが押し込んでなんとボルトンが先制!!何と2強が先制されるという外野からしてみれば願っても無い展開に。

 しかし先に追いついたのはチェルシー。
 22分、左サイドからブリッジの正確なクロスがゴール前で待ち受けていたカルーにドンピシャ!!すぐさま1-1に追いつき、33分には、カルバーリョに代わり出場したランパードのCKをまたもカルーがヘッド。これがDFに当たってGKのヤースケライネンが自陣ゴールに入れてしまうというかわいそうな形のOGに。あっさりチェルシーが逆転。流石強いなぁ、と思ったんだが…

 マンUは試合を支配しながらなかなかゴールが生まれない。じりじりした雰囲気の中、前半はチェルシーvsボルトンは2-1でチェルシーリード。マンUvsエバートンは0-1でエバートンリードで折り返した。


 後半。
 シェバ→ドログバと勝ちに来た采配で後半を迎えたチェルーシに待っていたのは"悲劇"だった。
 54分。タルのFKをディヴィスがうまく押し込んで再びボルトンがイーブンに持ち込む。この後J・コールまで突っ込んでサイド勝ち越しを狙うもこの日の選手は明らかに疲労に取り付かれており後半運動量が激減。リバプール戦のような集中力も無く2-2のままタイムアップ。
 途中、グディソン・パークのマンU戦の途中経過がでるたびに大きなため息をついていたチェルシーファンが印象的だった。

 マンUは今シーズン見せ付けている底力をここでも見せる。
 50分にマヌエル・フェルナンデスにシュート決められ、2-0と突き放されたマンUはここからファーガソンが魂の采配をふるう。
 まず、イエローを1枚受けているエヴラに代わりリチャードソンを投入。ある程度守備を捨てて攻撃参加を指示されたのか上がりっぱなしに。ここで流れが代わり、61分、ギグスのCKをGKターナーがファンブル、オシェイが押し込んで1点を返す。ここで流れがガラッと変わった。
 次に温存していたロナウドを投入。行け行けのマンUを防ぎきれず、68分、CKから代わったばかりのロナウドのヘッドにフィル・ネビルが対処を誤ってOG。ついに同点となった。
 しかし、モイーズ監督も男だった。マンUの行け行けムードに、ビーティとマクファデンと攻撃的なカードを切って応戦。試合を盛り上げてくれる。
 それでもマンUの勢いをとめることはできず79分、ロナウドのクロスにエバートンDFが処理を誤りこれがルーニーの足元に。古巣相手に強烈なシュートを叩き込んで逆転の2-3!!これで勝負有り。
 ロスタイムには途中出場の若手イーグルスもゴールを叩き込み2-4でマンUが2点ビハインドを撥ね返す逆転勝利を収めた。

 これでマンUとチェルシーの勝ち点差は5。残りは直接対決を含む4試合。
 対戦相手的にはチェルシーやや不利。次節はアーセナル戦である。
 チェルシーとしては3連覇に"赤信号"である。
 また、最短ではあと2試合、そうマンUとチェルシーとの直接対決で優勝が決まる可能性もある。うーん、去年の逆パターン再現か。

 しかもCLではバラックに続き、カルバーリョも負傷欠場が決定。
 やばいぞチェルシー…
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by R-130 | 2007-04-30 07:21 | ∟Premierleague 06-07
2007年 04月 27日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグベスト4 1stleg②
 実は昨日夜に、おりゃああっと書き上げてアップ直前に何かの拍子に間違ってtabキーを押してしまい、その後enterキーを叩いてしまってページが移動。書いていたもの全てパーと言う、これまでにも何度となく同じ過ちをしていたんだけどまたやってしまい、書く気が失せたので簡単に流したい。でも、試合内容はマンUvsミランに劣るかもしれないが、監督の戦術対決としては非常に見ごたえのある試合だったように思う。


○ チェルシー 1 --- 0 リバプール ●  at スタンフォードブリッジ
【得点者】 J・コール('29)
【警告・退場】 マスチェラーノ(b)


■ チェルシー 4-3-3(シェバとJ・コールのポジションは流動的)

シェフチェンコ  ドログバ   J・コール

     ランパード    ミケウ

          マケレレ

A・コール テリー カルバーリョ フェレイラ

           ツェフ
【交代】

 シェフチェンコ   →   カルー ('76)
 J・コール   →   ライト・フィリップス ('85)

 カルバーリョが間に合い、RSBにフェレイラと守備的布陣。バラックの怪我での離脱は非常に痛手。3トップは上手にポジションチェンジしながらチャンスをうかがう。


■ リバプール  4-4-2

     ベラミー   カイト

ゼンデン           ジェラード

     マスチェラーノ アロンソ

リーセ アッガー キャラガー アルベロア

         レイナ
【交代】

 ベラミー   →   クラウチ ('53)
 アロンソ   →   ペナント ('83)

フィナンを故障で欠き、右にアルベロア、左はリーセを配する苦しい布陣。シッソコでなくマスチェラーノは、攻撃的にいくというベニテスのメッセージか。


 両チームの戦術的メッセージは明確だった。
 チェルシーは、完全にアウェーゴールを与えない。守備的布陣で臨み、ドログバへのロングボールからのポストプレーで得点できれば儲け物、という戦い方だった。決勝Tで、リバプールがすべてアウェーゴールを奪って有利になっている点をモウリーニョは充分わかっているはずだ。ここで、アウェーゴールを渡して勢いづかせたくはなかったはずだ。
 布陣ではマケレレだけでなくミケウも上がりを自重し、実質中盤で攻撃的に振舞っていたのはランパードだけ。前線の3トップ+ランパードの個人技+ひらめきにモウリーニョは全てを託していた。
 
 一方のリバプールも、フィナンが故障でスタメンで起用できなかった誤算はあるものの、シッソコでなくマスチェラーノを中盤に配するあたり、パスで繋いで攻撃を重視するサッカーを目指していたはず。ただ、両SBがフィナン、アルベロアで固めれば守備的な不安も少なくてすんだだろうが、リーセをLSBに配さなくてはならなかったところに、彼の持ち味である攻撃力を半減させたばかりか、守備にも不安を抱えてしまったところに、ベニテスの誤算があったかもしれない。

 試合は、予想以上にチェルシーペースで進んだ。
 ロングボールをこれでもかとドログバに放り込み、ドログバのポストプレーから生まれたチャンスをシェバとJ・コールが狙う。相手がシュートを弾いたルーズボールは、ランパードがミドルを狙うというスタイルを確立。これほどまでにシンプルな戦術に打つ手がなかったのは

・ドログバの身体能力がずば抜けていたこと
・ドログバのマーカーにアッガーが多く対応していたこと

が挙げられる。90分間、ドログバにキャラガーがついていれば少しは違った結果になったかもしれないが… 
 得点シーンの29分はカウンター。カルバーリョのフィードにドログバが右サイドを突破し、アッガーを惹きつけて中央へ絶妙の折り返し。これにJ・コールがうまく詰めてチェルシーが先制した。
 チェルシーの3トップは巧みなポジションチェンジでマーカーを絞らせなかっただけでなく、チャンスメイクに、そして詰めに大きく貢献しいていた。モウリーニョが"前半の勢いならもっと点が入ってもおかしくなかった"と嘆いたのもあながち強がりではないほどチェルシーは、堅守+カウンターから試合を握っていた。


 リバプールは、お得意の堅守+カウンターを相手に実践されてしまい、リズムの狂った試合だった。左サイド(チェルシーの右サイド)を必要なまでに突いた攻撃まではうまく行くが、最後の詰めの部分がうまく行かなかった。チェルシーのDFラインが非常に集中していたこと。A・コールもフェレイラも攻め上がりを自重し、守備に貢献。マケレレもミケウも中盤のスペース消しに奔走していた。実質、懸案のチェルシーの右サイドもマケレレとの連携守備で必要以上のチャンスを許していなかった。
 リバプールはちょっとした課題を見つけたはずだ。攻めあがってこない相手に対して、どのような崩しを見せればいいのか。
 これは現代サッカーにおける命題のようなものである。これに昨年チェルシーが苦しみ、今年はバルサが苦しんでいる(バルサの場合はそれだけではないが)。それに対するチェルシーの答えがバラックを中盤に配した4-4-2なわけで、カウンターだけでなくポゼッションにも対応しうるサッカーを模索していたと言うことになろうか。
 リバプールの場合、攻撃的なバルセロナにこの戦術が見事にハマった。中盤の素早いプレスから両サイドにボールを配する見事なカウンターで、昨年のチャンピオンをベスト16で沈めた。しかし、今回のように引いて守られる相手に対してどのように戦うのか。
 ベニテスもそれを見越してマスチェラーノを配したが、メッセージ性としてはいまひとつだった。確かにベラミーが病み上がりで殆ど仕事らしい仕事をしていなかったのもあるかもしれない。しかし、そこを見切ってクラウチに変えた後も、チームのリズムを変えられなかった事はベニテスの責だろう。例えばロングボールを多用してポストプレーにかけるとか、やりようはあったはず。クラウチがじれて、自陣まで下がってボールを受けに来る時点で、リバプールの勝利はないと感じた試合だった。

 両監督とも展開をよくシミュレートした布陣とゲームプランだと思ったが、より現状を把握していたのはモウリーニョ、ミッションの遂行を確実に行えたのはチェルシーのメンバーと言うことだろう。

 2ndlegでは、リバプールも攻撃的に行かざるを得なくなる。チェルシーとしてはカウンターが狙いやすくなるだけに組みやすし、と言えるかもしれない。
 もっともフィナンが復帰して、リーセをLSHにまわすことが出来れば、CLで猛威をふるっているミドルからロングレンジでの強烈なシュートが帰って来るかもしれない。本当はベニテスは1stlegでこの攻撃を使いたかったはず。この辺の駆け引きも見物である。

 アンフィールドでリバプールは起死回生を狙う。 
 チェルシーはモウリーニョ悲願のビッグイヤーに王手を掛けられるか。
 2ndlegはどちらも見ごたえのある試合になりそうだ。
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by R-130 | 2007-04-27 08:28 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 17日
サッカー:プレミアとFAカップ、カップ決勝はマンUvsチェルシー
 今週はFAカップとプレミアの両方が開催。FAカップ勝ち残り組みは必然的にFAカップ優先となり、プレミアはお休み。このカラミで準決勝に残ったマンUとチェルシー、4/15に直接対決の日程が組まれていたが、5月9日に日程移動と相成っている。
 正直チェルシーとしてはここで直接対決をやりたかったのではないだろうか。先週マンUがポーツマスに敗れてチェルシーはトッテナムに勝利した為、今年初めて勝ち点差が3に縮まった。尚、マンUには怪我人による離脱も多い。この勢いに乗じてチェルシーはマンUを叩いて勝ち点で並びたかったところだろう。
 
 さて、プレミアの好カードは4位5位のCL圏争い。エミレーツスタジアムでのアーセナルvsボルトン。結果は2-1でアーセナルが逆転勝利。特に逆転ゴールを決めたセスクのゴールは本当に素晴らしかった。アーセナルはボルトンを"超苦手"としていただけにこの勝利は嬉しいだろう。ちなみに3位リバプールはマンCと引き分け…リバプールもあんまり悠長にはしてられないと思うんですが…早く4位以内を確実なものにすることが必要だと思いますけど…

 FAカップでは、14日土曜開催の、マンUvsワトフォード。プレミア最下位のワトフォードがFAカップでは頑張っていたが、マンU相手についに力尽きた。スコアも4-1とほぼ完敗。しかしここまで残ったワトフォードには素直に拍手を送りたい。マンUは、ルーニーが2ゴール、ロナウドとフレッチャーが1ゴールずつと相変わらず攻撃陣が絶好調。この勢いをCLやプレミアでも継続できるか。
 15日日曜開催の、チェルシーvsブラックバーンの試合は、バラックの決勝ゴールを含む1ゴール1アシストの活躍で、2-1で延長戦を制している。バラックについて非難轟々の方、この人ちゃんとやるんですから。チェルシーがバラックを取ったのは間違いではないとここに来て思えるようになりました。ちなみにチェルシーvsブラックバーンの試合、オールドトラッドフォードで行われました。準決勝からは開催地が決められているからです。更にプチネタだがにFAカップの決勝は、5月19日、新生ウエンブリースタジアムで行われる。杮落としはすでにイングランドのU-21代表とイタリアのU-21代表が試合をしており済んでいる。

 さて、FAカップの決勝がマンUvsチェルシー。そしてプレミアリーグもマンUとチェルシーの勝ち点差が3。イングランドの舞台でこの2強がしのぎを削る中、第3の舞台でこの2チームが見える可能性が出てきた。それはCLの決勝戦。アテネでも、マンUvsチェルシーが見られるかもしれない。まあ、そのためにはマンUはミランを、チェルシーはリバプールを破らなければならないが。
 もし、FAカップとプレミアリーグで痛み分けても、CLの舞台で雌雄を決する、なんてシナリオが生まれるかもしれない。

 そんな中、CLの4強の内の3枠をプレミア勢が占めたことを受けて、世論は"プレミアが世界最高峰のリーグになった"という論調をよく耳にする。しかし、これについては結論を出すのがまだ時期尚早のような気がする。
 と、言うのも未だリーガ・エスパニョーラにはプレミアをも凌駕するタレントが在籍しており、バルサやレアルにおいても、監督がもう少しマシな采配をふるっていればこのような結果になったかどうかは微妙だと思うからだ。来期以降もプレミア勢がCLを席捲すると決め付けるのはまだ早い。またUEFAカップでは、プレミア勢は全滅した。ベスト8でスパーズがセビージャに惜敗。やはりディフェンディングチャンピオンの強さは侮れなかった。この辺からも、最強と結論付けるのは早すぎる。そんな気がする八百屋である。
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by R-130 | 2007-04-17 23:55 | ∟Premierleague 06-07
2007年 04月 11日
【速報】:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト8 2ndleg
※ 日本時間の11日早朝に行われた、CLの結果をアップしています。結果をご覧になりたくない方は、このエントリーをこれ以上読みすすめないでください。
 ご存知の方、結果を知っても良いと言う方は、"続きはこちらから"をクリックしてください。

続きはこちらから
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by R-130 | 2007-04-11 08:15 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 04月 09日
サッカー:プレミア32節 ついにマンUに土!!チェルシーとの勝ち点差は3に!!
 今節のプレミアはなかなか見所が多かった。
 首位の話はちょっとおいてい置いて、まずは4位アーセナルの話題から。
 アーセナルは、ホームエミレーツスタジアムで初黒星!!降格争い真っ只中のハンマーズに足元をすくわれて勝ち点を伸ばせず。5位ボルトンがアネルカの2得点などでウィガンを3-1で退け、いよいよ5位ボルトンとの勝ち点差は2に!!恐れていたCL圏脱落が現実味を帯びてきた。聞けば、試合を支配しながらゴールが奪えず、そうこうしているうちにザモラの一発に沈むと言う、得点力不足がモロに響いた試合内容だった模様だ。
 ちなみに、残留争いはここのところ、ウエストハムやチャールトンがCS実況の金子氏曰く「魂のこもった試合」を見せているようでここに来て勝ち点が伸び始めた。ワトフォードは降格が濃厚だが、残り2チームは混沌。16位ウィガンが33 17位チャールトンと18位シェフィールド・ユナイテッドが31 18位チャールトンが29 この辺はまだどうにでも引っくり返りそう。ちなみに、15位フルアム35 14位マンCが37。この辺もうかうかしていられなさそう。以上、残留争い情報でした。
 リバプールは、アウェーで難敵レディングと対戦も、1-2で勝利。終了間際にカイトが値千金の勝ち越しゴールを上げている。この所リバプールが好調だ。

 首位争いは今節動きがあった。
 まず土曜の早い時間に行われた、チェルシーvsトッテナムのロンドンダービー。
 
■ チェルシー 4-3-3
 カルー     ドログバ    ライト・フィリップス

     ランパード     ミケウ

          マケレレ

ブリッジ  テリー   カルバーリョ   フェレイラ

          ツェフ

 最初から4-3-3で臨む。トッテナムはレノンがいなかったのがチェルシーにとっては救い。今のブリッジ(もしくはフェレイラ)では、レノンを止めるのは難しかっただろう。
 チェルシーは、過密日程の中比較的余裕を持って使われているライト・フィリップスが絶好調。右サイドをきれのあるドリブルで駆け上がり積極的なクロスをあげる。しかし、最後をリカルド・ローシャ率いるスパーズ最終ラインが食い止め、チェルシーに得点を与えない。
 後半に入り、意外な形で先制したのはチェルシー。後半7分。最近ここぞと言うところで攻め上がりを見せていたカルバーリョが、ここでもオーバーラップを仕掛け、ミケウの横パスをドリブルで持ち込んでミドルシュート!!今日は、グッドセーブを連発していたロビンソンも、ローシャのブラインドに入って一瞬反応が送れ、ゴールを許す。チェルシー先制。思わず「カルバーリョッ!!」と叫んでしまった。
 トッテナムも、ブルガリアのモンスターレフティ、ベルバトフを投入して反撃を試みるもチェルシーが、バラック、シェフチェンコを入れて4-4-2にシステム変更をして守備力を高め、何とか逃げ切った。
 内容が悪いなりにもしっかり結果を残す、いかにもモウリーニョらしいサッカーだった。

 CSではLIVE放送が無かった(なぜ放送しないの?)ポーツマスvsマンUの試合。
 最近前半の勢いが無くなり、8位にまで転落したポーツマスだが、依然上位泣かせの難敵であることに変わりは無い。マンUは過密日程+選手層薄い+怪我人多いで、選手の疲労もピークだろうが、ここでついに連勝記録がとまることとなった。
 八百屋が密かに推す、マシュー・テイラーがリバウンドを押し込みゴールでポーツマスが先制すると、その後もホームポンペイがゲームを支配する時間が多く、後半終了間際には、ファーディナンドのオウンゴールで万事休す。連勝は7で止まり、チェルシーとの勝ち点差はついに「3」にまで縮まった。いよいよ展開次第では1試合で並ぶところまで来た。
 やはりマンUは前々から指摘していた、層の薄さから来る選手への負担による失速が現実のものとなりつつある。
 今後も日程は、ミッドウイークにCL、週末にFACupと過密日程が続く。マンUがこの3足の草鞋を履きこなすことが出来るのかに注目が集まる。
 また、チェルシーはやはりCLにプライオリティーを置いているようだ。リーグ3連覇と言う偉業もかかっているが、やはり未だ勝ち取れていないビッグイヤーの方に重点を置くのは当然だろう。如何に取りこぼしをなくすか、と言うリーグ戦とは異なり時には大胆な用兵も必要となるビッグトーナメントで、モウリーニョがどのような用兵を繰り出してくるのかにも注目したい。
 くどいようだが、プレミアの首位争い、マンUとチェルシーの勝ち点差は「3」に縮まった。
 CLも、プレミアから久々にチャンピオンが出そうな気がする今日この頃。リーグ戦の残り試合は「6」である。見逃せない戦いが5月まで続きそうだ。
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by R-130 | 2007-04-09 22:21 | ∟Premierleague 06-07
2007年 04月 06日
サッカー:モウリーニョ考察
 今年はチェルシーに怪我人が続出したと言うこともあるが、モウリーニョに対する風当たりが近年にないほど強まっている。まあ、モウリーニョの場合彼の性格的な部分によるものも大きいと思うが。断っておくが彼が全ての人に対して攻撃的であるといっているわけではない。1部のイングランドの心無いメディアが執拗に騒ぎ立てていることに、モウリーニョも歯に衣を着せぬ発言で応戦しているのが、過剰に取り上げられているだけだと八百屋は考えている。
 さて、その今年のモウリーニョのシステムは、昨年の4-3-3メインから4-4-2との併用と言う形を取っている。パターンとして、前半は4-4-2、後半の途中から4-3-3にシフト、と言う形が良く見受けられる。この2年で完成の域に近づいていた4-3-3をあえて置いておいて、4-4-2を使用し続ける理由はどこにあるのだろうか。今回はこの辺を考察したい。尚、アブラモビッチにシェバとバラックの起用を義務付けられたから、と言う理由については、もちろんそれもあるかもしれないが、今年プレミアを観戦していて明らかに昨年と違う部分を自分なりに感じ取った部分を敢えて主文とさせていただくことを御理解いただきたい。



■ 考察その1 ポゼッションの向上と、中盤の活用

 チェルシーで非常に選手のクオリティーの高いブロックはどこかと問われれば、まずMFということになるだろう。ライト・フィリップス、ロッベン、カルーをFWと捉えればFWも素晴らしいブロックだが彼らは戦術やシステム上中盤としても機能するので攻撃的MFと言う位置づけでも捉えることが可能だと思われる。
 そして、今期ベストの布陣といわれている、マケレレ、エッシェン、ランパード、バラックのロンボ型は個々の能力も非常に高く、更にマケレレの守備力の高さで前3人が攻撃に集中できると言うメリットがある。
 フィジカルと強さと攻撃の組み立てに貢献するエッシェン、キープもある程度可能で何より超高精度のミドルを装備するバラック、運動量が豊富で打点の高いヘッドは攻撃にも守備にも貢献し、何よりその視野の広さをモウリーニョが買っているバラックを同時に並び立たせるには、中盤を4枚使う必要があると言うことになる。本来はここに、J・コールと言う貴重なオプションが存在するはずなのだが今期は怪我でシーズンの殆どを棒に振ることになるだろう。
 この4枚を同時に起用することのメリットは、ズバリポゼッションの向上が上げられる。両サイドにワイドに広がるウイングが不在のこのシステムは、方々からサイドからの流れるような攻撃が激減した、との指摘が上がったが、これはモウリーニョは敢えて織り込み済みではなかったのだろうか。それよりも、中盤でポゼッションを高めることで相手を守勢に回らせることに時間を割かせ、守備ブロックの疲弊を誘っているように思える。言うなれば、遅攻を有効的に使っているのだ。もちろん、遅攻は足元の技術が確かな選手とここぞと言うときに攻めのスピードを上げられる選手を擁しないと成り立たない戦術だが、チェルシーにはそういった選手が揃っているのでその辺の心配は少ない。
 今シーズンのチェルシーはドログバの神がかり的ゴールに救われている、と言う論調が極めて強い。その点について否定はしないが、ドログバがこれだけゴールを決められるのもやはりチームが一丸となって相手チームの守備ブロックに大きなプレッシャーをかけ続け、そのプレッシャーに耐えられずに集中が切れて失点しているケースが少なくない。チェルシーが先制されながら、同点、逆転の試合が多いのはこれが理由だと思う、これは先制逃げ切りが多いマンUとは大きく異なっている。


■ 考察その2 後半4-3-3による攻撃のシフトアップで相手守備陣を翻弄する

 前半はポゼッションを優位に進めて相手の守備陣にプレッシャーをかける。遅攻を有効に活用することで相手守備陣の疲弊を誘う。
 しかし、このポゼッションを高め時折遅攻を織り交ぜ攻撃を展開するのは、後半の戦い方の布石でもある。
 後半の然るべき時間帯に4-4-2を選手の交代と同時に4-3-3へシフトする。それは、それまでポゼッション+遅攻と言う形から、サイド攻撃+速攻という戦術にシフトチェンジする合図でもある。これまでの攻めとはうって変わった、サイドにボールを集め尚且つスピード溢れる個人技での突破を図られ、それまでのディフェンスとはおよそ違うやり方を強いられ、相手DFは混乱をきたす。それに目が、体が相手の攻撃になれるのに時間を要する、もしくは対応できないまま試合が経過していくかもしれない。それは、過去2年で完成の域に達した4-3-3システムであるからこそ出来る芸当であるともいえる。最初からこのお家芸にもなりつつある4-3-3をわざと起用せずに、4-4-2でスタートする理由は上記の2点によるものと八百屋は考えている。


■ 考察その3 バラックのチームへの貢献度合い

 今シーズン新加入したバラックについての評価は、厳しいものが多い。CSのプレミア放送で「バラックが消えている」と特に実況の西岡氏が盛んに言いふらしているが、この辺についても考察したい。
 まず、モウリーニョはバラックについて、最初に何を期待し、そして今は何を期待しているのかについて考察したい。
 当初は、バイエルンでのプレーそのままのトップ下。決定的なパスの配給だけでなく、ミドルやヘッドでの得点やフィニィッシュに絡むと言う所謂トップ下の役割を期待していた。
 しかし、プレミア加入当時のバラックは、W杯の疲労を引きずっていたと言うだけでなく、プレミアのテンポにも馴染めなかったのか、速いパス回しに水を差すかのような球離れの悪さを露呈したり、周囲との連携の拙さもさらけ出してしまった。
 ここで、バラックは若干自分のプレースタイルを変える。
 それは、中盤を精力的に動き回ることで、守備陣をつり出し他の選手へのマークを希薄にすること。そして、W杯でも見せた積極的な守備である。
 特に中盤の前目の位置で精力的に動き回ることで、FW陣のマークの軽減、と言うよりはランパードへのマークの軽減に一役買った。シーズン序盤はあまり見られなかったミドルが、月を追うごとに増えたのはランパードのコンディションが上がったからと言うだけではない。彼が消えているのは、テレビが映っている枠の外で、貴重な動きをしているからである。
 そして、セットプレーや自陣が押されている場面では積極的に守備をしている。バイタルエリアで積極的に守備をしているわけではないが、やや前目に陣取りマケレレ同様2列目やサイドからの飛び出しをケアするような動きを再三にわたり見せている。もちろんセットプレーではマーカーとしての役割も果たしている。
 もちろんバラック自身、求められている本分も遂行しようと努力している。しかし、現状の自分のスキルで貢献できないと見るや否や自分のプレースタイルを修正し別の形でチームへの貢献を目指したのである。
 もちろん、彼なりの良さを全面に出したプレーも忘れてはならない。
 シーズン後半に入ってからは、ランパードとは違ったスタイルのミドルや、お得意のヘディングによる得点も増加傾向である。彼なりにプレミアにフィットしようと自分のスタイルに修正を加え、若干時間を要したかもしれないがそれが今開花しつつある。今までのチェルシーには無かったキャラクターとして、バラックは自分自身の存在価値を確立しようとしていると言っても過言ではないだろう。

 モウリーニョが、あまり良くない、馴染んでいない、とメディアからこき下ろされているバラックを使い続ける理由は上記のような理由だからではないかと思う。当初の役割とはやや違ったものになっているが、それでもチームへの貢献度合いはきわめて高いと判断し、モウリーニョは起用し続けているものと思われる。決してアブラモビッチのプレッシャーが強いから、と言うわけではない。現によりアブラモビッチが寵愛しているシェフチェンコについては、ベンチに帯同しないことも少なくないのだから。
 CSの実況の西岡氏が、チェルシーの解説をするたびに「バラックが…」「バラックが…」と苦言を呈しているが、消える理由は上記のようなことであり、決して馴染まず消えているわけではないということを八百屋は強調したい。



 長くなったので、続きは次回と言うことで。次回(機会があれば)はモウリーニョの用兵の考察と、監督交代論について少し触れたいと思う。
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by R-130 | 2007-04-06 22:39 | ∟Premierleague 06-07