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2007年 04月 20日
サッカー:セリエA23節(延期分) インテル、やはり勝負どころに弱し
 久々にセリエの記事をとりあげる。恐らく自分の記憶が正しければミラノダービー以来じゃないだろうか。
 今節の第23節はミッドウィーク開催になったのだが、これはもともとは日程として組まれていなかったものが移動してきたもの。
 そう、あのカターニャの暴動事件で延期になった第23節の残り開催分である。
 ちなみにこの第23節。目玉のインテルとローマの直接対決がそのまま延期になり残念な思いをしたのを覚えているが、それが今回、非常に意味のある1戦となって帰って来た。
 それは、インテルが、ホームサン・シーロでローマに勝利すれば、06-07シーズンのスクデットを獲得できる、と言う条件付の試合になったのだ。
 ホーム・サン・シーロでスクデットを決められ、尚且つセリエA2位、スペクタクル度ではインテルをも上回ると絶賛のローマを叩いて優勝できるとあって、インテルとしては優勝して更にチームとしての存在意義を高めたいところだろうが、果たして試合はどうなったのか?振り返りたい。


● インテル 1 --- 3 ASローマ ○  at ジュゼッペ・メアッツァ(サン・シーロ)
【得点者】 ペッロッタ('44) マテラッツィ('52)(PK) トッティ('89) カッセッティ('90+5)
【警告・退場】 フィーゴ(b) サネッティ(b) スタンコビッチ(b) マテラツツィ(b)
         マンシーニ(b) メクセス(b) ピサロ(b) ドニ(b)


■ インテル  4-4-2

    イブラヒモビッチ   アドリアーノ

          スタンコビッチ

    サネッティ        フィーゴ

           カンビアッソ

グロッソ  マテラッツィ  コルドバ  マイコン

             セーザル
【交代】
 アドリアーノ   →   クルス ('61)
 グロッソ   →   ダクール ('61)
 カンビアッソ   →   レコバ   ('90)

 いまいち自信が無いが、スタートは4-4-2のロンボ型。フィーゴが高め、サネッティが低めでプレー。後半16分に、流れを引き寄せるべく、"勝利の方程式"クルスを投入するもこれが大誤算。逆転されて踏ん切りがついたのかレコバを90分に投入するも時既に遅すぎ。この辺の采配の遅さが不満。


■ ASローマ  4-5-1

         トッティ

マンシーニ  ペッロッタ  ヴィルヘルムション

     デ・ロッシ   ピサロ

キヴ  メクセス  フェラーリ  パヌッチ

          ドニ
【交代】

 ヴィルヘルムション   →   カッセッティ   ('74)
 マンシーニ   →   ヴチニッチ   ('77)
 トッティ   →   トネット   ('90)

 キブを左サイドに回し、メクセス・フェラーリの2枚岩。フェラーリが好調なら、攻守にわたりプラスが期待できるこのフォーメーションがベストだろう。
 しかし攻撃陣は層が薄い上に、タッディ、アクイラーニが不在のため、切り札らしい切り札のないスパレッティ監督。交代も何処か渋め。ヴィルヘルムションの替えがカッセッティと言うところに層の薄さを痛感する。でも、カッセッティはちゃんとインテルの息の根を止めたから大したもんか。


 両陣営とも怪我人を抱え、ベストとはいえない。
 インテルは、クレスポ・ヴィエラ・マクスウェル。ローマは、タッディとアクイラーニ。層から考えれば、ローマにとってタッディがいないのは相当に痛い。代役はヴィルヘルムション。

 前半。
 試合の主導権を握ったのはローマ。インテルはお約束のスクデット目前の緊張感からか動きが固く、特に中盤の守備がルーズ。ローマに良い様にゲームをクリエイトされる。
 20分。トッティの強烈シュート→J・セーザルが好セーブ→こぼれ球をペッロッタ蹴りこむ→またもJ・セーザルが好セーブ。さっきセーブして、もうここにいるのか!!と言う感じのJ・セーザルのグッドセーブでインテルは難を逃れる。
 34分。デ・ロッシの浮き球のパスにペッロッタが走りこんでシュートもこれはクロスバーの上。しかしペッロッタの動き出しが絶妙。試合のキーポイントに必ず彼がいたのが印象的だった。
 39分。トッティのポストプレー。マイナスに戻したパスに、マンシーニがダイレクトでシュート。これもJ・セーザルが片手で辛うじて当てて、ポストに救われる。前半はJ・セーザルのセーブに救われた形のインテル。
 一方のインテルは攻めにやや決め手を欠き、大きなチャンスは31分、スタンコビッチがペナルティーエリアの外、左斜め45度から強烈なミドルを放つがこれはポストに当たってゴールラインを割った。その他にもグロッソとフィーゴの崩しなどがあったが決定機は作れず。
 前半も終わりがけの44分に試合後動く。
 マンシーニがバイタルエリアでためて左サイドに動くデ・ロッシへ→左サイドを駆け上がるキヴへ→グラウンダーのセンタリング→詰めていたペッロッタが押し込みゴール!!ローマ先制。ワンタッチやダイレクトのパスを織り交ぜ、インテルDF陣を翻弄、ローマらしい得点で1-0。試合が動いた。 

 後半。
 インテルがねじを巻いてきたのか反撃。
 46分。カウンターからフィーゴが左サイドを突破し、センタリング。アドリアーノに絶妙に渡るかに見えたが、これをメクセスが読みでカバーリングに入り間一髪の間で防ぐ。
 50分。疑惑のシーン。ズラタンのスルーパスにアドリアーノが反応。ドニもボールに行こうとするが間合い的には少し間に合わない。アドリアーノがもったところで、ドニとアドリアーノが接触、し・た・か・に見えた。もんどりうって倒れるアドリアーノ。主審はPKの判定。
 ガッツポーズするズラタン。アドリアーノも倒れこそしていたが顔が微妙ににやけていた。
 マンシーニを初めとするローマ選手はこれに猛抗議。マンシーニはアドリアーノのダイブを主張しすぎて主審からイエローを喰らっている。
 これで得たPKをマテラツツィが見事に決めて、インテルが同点。俄然勢いづく、かに見えた。

 ここでこの疑惑のプレーは後にアドリアーノのダイブと判定され、アドリアーノに2戦の出場停止処分が下る。これに対してインテル側は抗議しているが、ビデオで見る限り間違いなくシミュレーションであった。

 この後試合はヒートアップ。ピサロのフィーゴへのファールでちょっとした両軍のもめあいにもなり、この試合への意気込みが感じられる。
 後半は若干インテルペースか。動きが前半に比べてスムーズ、守備も中盤で機能するようになりローマに前半ほどゲームを作らせない。
 インテルの攻撃が続く。
 マイコンの右サイドからのクロス→アドリアーノヘッド→右ポストにあたりローマ救われる。
 スタンコビッチの高速クロス→ズラタン感じてはいたが若干届かずゴールならず。
 スタンコビッチまたも強烈ミドル→ドニセーブ。
 後半は、ドニが忙しい。

 しかし25分を過ぎたあたりから、両チームの運動量が減少。暑さでバテ気味か、プレーもファールで止まることが多くなってきた。
 そんな膠着状態を打破したのがローマのトッティだった。
 89分。トッティのFKがフィーゴのひじに当たって入るラッキーなゴールで再び勝ち越し、1-2。こけで事実上勝負は決まった。
 ロスタイムにはローマのカウンター。デ・ロッシが持ち込んでDFをひきつけて、右サイドのフリーのカッセッティへ。カッセッティが落ち着いて決めて1-3。インテルに引導を渡した。

 インテルは、ホームで優勝を決められないばかりか、今季初黒星を喫した。またしても、インテルは詰めを誤り、インテルらしい結果に終わってしまった。


 インテルらしい、と言ってしまえばそれまでだ。
 過去を紐解けば01-02シーズン、インテルは最終節に破れ(当時の監督はエクトル・クーペル)ユベントスにスクデットを掻っ攫われたのが記憶に新しい。これ以外にもインテルは勝負どころで悉く勝負弱さを見せ付けてくれる、"愛らしい"チームとも言える。
 しかし、だからインテルは最強にはなれないのだ。
 どれだけ優秀な選手を集めても、最後の何と言うか、メンタリティー的な部分が何か欠落しているのだ。だから今年もバレンシアに負けることなくCLは敗退していった。ここぞと言うときに何かがインテルには長きに渡り欠落している。それが今年のメンバーをもってしても打破出来なかった。
 八百屋の私見だが、これを打破する力こそ、監督に求められている資質だと思う。残念ながら今のマンチーニにはその資質は備わっていない。1-1の後、2枚換えした後うまく行かなくても模様眺めに終始してしまい、大事な勝負どころを看過してしまったのだ。90分にレコバを投入して何をしようと言うのか。この辺の腰の重さは、流れを変え得る上で致命傷だ。
 更にもうひとつ批判させてもらえれば、マンチーニ監督は今までローマの何を見てきたのだろうかと言うことだ。中盤を自由にさせすぎ、神出鬼没のペッロッタにマンマークもつけない。これで前半1点で収まったのはJ・セーザルのグッドセーブがあったから。彼がいなければ前半で0-3になっていたかもしれない。前半から明らかに監督として致命的なミスを犯していた。
 
 今季恐らくスクデットを取るであろマンチーニ監督を切る理由はどこにも見当たらないが、あえて解任し、違う監督にタクトを揮わせる方がより良いインテルになるだろう。これだけのスカッドを有しているのである。捌く人が捌けばもっと面白いチームになるはずだ。

 23節の延期は、思わぬドラマを生んでくれた。
 それは、インテルがやはり今もってしても最強ではないと言うことを知らしめる、ドラマチックな1節であったという風に八百屋は考えている。
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by R-130 | 2007-04-20 23:43 | ∟Serie A 06-07
2007年 03月 12日
サッカー:セリエA28節 ラツィオ、ついにパレルモを捉える
 各国でダービー満載のウイークエンド。セリエは28節。残りも10節ほどとなった。
ミラノ・ダービーは最後に置いておいて、他の試合を。
 不振に喘ぐパレルモと、UFFA圏内が射程距離に入ってきたフィオレンティーナの1戦は1-1でドロー。前節まで4位だったラツィオは、アウェーでレッジーナを3-2で破り、ついにパレルモと勝ち点で並び3位タイとなった。パレルモは予想通りと言うか、毎年の恒例と言うか、後半で大失速。一方オッドの放出もなんのその、ラツィオが驀進してついに3位にまで浮上した。フィオレンティーナはUEFA圏内目前の7位。エンポリはリヴォルノと痛い引き分けで、ミランとの勝ち点差を1しか広げることが出来ない。

 さて、今週はお楽しみのミラノ・ダービー。CL敗退が決まったインテルと、CLには勝ち残ったがリーガはもはや捨て鉢のACミラン。この2チームのモチベーション維持は難しいんじゃないかと予想していたが、流石ダービー。始まればそんな心配は希有に終わった。ちなみに、昨年の第1戦は4-3でインテル勝利。一時3-0インテルとなったときはどうなるかと思ったが、マテラッツィ退場からミランも巻き返すが一歩及ばず。ただ、試合の内容はインテルが圧倒していた。今回はどうだろうか?

 前半。
 序盤はミランペース。ピルロが惜しいFKやミドルを放つも、インテルゴールをわるには至らない。ロナウドがボールを持つとインテリスタから大ブーイング。もう5年も前のことだが、やはりインテリスタにとってロナウドのレアル・マドリー逃亡劇は時間がたっても許されない行為のようだ。
 しかし、クレスポがミランゴール前でフリーで持つも外したシーンから、ペースがインテルに傾きかける。フィーゴ・スタンコビッチ・イブラヒモビッチ(こうやって名前挙げるだけでもすごいメンバーだと思う、賞味な話)がチャンスメイクをするもしかしこちらも得点までには至らない。
 そんな閉塞状態を打ち破ったのはなんとロナウド。ペナルティーエリアの外の右サイドでボールを受けると、前を向いてマクスウェルを小さなフェイントで間合いを外し、その一瞬の隙に左足を一閃!!ジュリオ・セーザルの手をすり抜けボールはゴールへ。ミラン先制!!しかも決めたのはロナウド!!ミラニスタ喝采、インテリスタしょんぼり。ロナウド、太っているだの体脂肪率はどうだだの言われているが、確実に言えることは運動量は本当に少なくなった。昔のような、爆発的なスピードで相手を置き去りにして…みたいなシーンは今後なかなか拝めないかもしれない。しかし、前を向いたときの決定力はW杯でもそうだったが、ずば抜けている。派手なシュートではなかったが、コンパクトに左足を振りぬき、コースを狙ったシュートは見事だった。
 ちなみにインテルは、グロッソとダクールが怪我で、前半にマクスウェルとサムエルに交代。特にダクールは左足首外側靭帯損傷で、ややもすれば長引くかもしれない。次節からはカンビアッソが復帰予定だが、なかなか怪我人が減らない頭の痛い展開は続く。

 後半。
 何度も惜しいシュートを放っていたクレスポに代えて、フリオ・クルスを投入。この投入で流れが変わった。
 直後に右サイドからイブラヒモビッチがマクスウェルのミスを逃さずクロスを入れると、ヂダがこぼしたところに待っていたのはフリオ・クルス!!いきなりインテルが同点に落ち着き、インテリスタが俄然活気付く。
 更に今度は、クルスの右サイドからのチャンスメイクにズラタンのゴールであっさり逆転!!マンチーニの采配がズバリ的中した。
 その後ミランは、カフー、ジラルディーノ、グルギュフら攻撃的カードを切って得点を狙うも空振り。特にジラルディーノは殆ど消えており不振がことのほか深刻。
 結局、2-1でインテル逆転勝ちで、06-07シーズンはミラノダービー2タテ。ちなみにダービーでインテルが2タテしたのは、81-82シーズン以来との事。如何に珍しいかがよくわかる。

 内容からしても、CL敗退したインテルと勝ち残ったミランが逆なのではないかと思うほど、インテルがゲームを支配していた。まあ考えようによっては、CLでインテルはバレンシアに負けてないな。アウェーゴールで敗れただけであって、実力差があったわけではない。しかも2試合ともリピートで見たけど、内容はインテルの方に分があった。まあ、アウェーで2失点は、脇が甘いと言わざるを得ないが…結果が全てであると認識しつつも、インテルは昨年までのレベルからは1段上に上がったなぁとつくづく感じた。
 まあ、あのメンバーだから当たり前か。特にズラタン。本人的には本調子じゃないみたいだけど、切れたプレーを随所に披露してくれる。本当に見ていて楽しいフットボーラーである。

 さて最後に。
 インテルに所属しているレコバが、この度インテルからの離脱をコメント。来期は他のチームでプレーすることを決心したようだ。それと同時に、起用法についてマンチーニを批判。俺を使わないのはおかしい、とメディアにもらしたことも伝えられている。
 確かに魔法の左足は素晴らしく、試合でも是非見たい選手のうちの1人だが、如何せん怪我が多すぎで監督しては主軸に据えづらい状況があることも事実。レコバも、怪我をしないで1年間コンスタントにプレーできるコンディションを整えてから、初めて監督を批判すべきだと思うのは八百屋だろだろうか。
 ただ、他のチームに行けば(チームにもよるが)間違いなくレギュラー待遇だと思うので、その決断は悪くないとは思う。果たして来シーズンのレコバはどこで見られるのか。ひょっとしたら、イタリアではないところで魔法の左足を見ることが出来るかもしれない。
 
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by R-130 | 2007-03-12 23:19
2007年 03月 05日
サッカー:チャンピオンズリーグ ベスト16 2ndlegプレビュー②
■ バレンシア vs インテル
【バレンシアの勝ち上がり条件】
・勝ちなら無条件でベスト8進出
・引き分けの場合も0-0 1-1ならアウェーゴールでベスト8進出

【2ndlegでのバレンシアの戦い方】
 サン・シーロで結果は残したが、厳しい見方をすれば出来すぎの感もあった1stleg。ビジャのFKもシウバの2点目も常に狙えるプレーとは言いがたいので、1stlegの結果をもってしても"やや苦しい"というのが正直な気持ちだ。基本的には、しっかり守ってカウンターというスタイルと聞いているので(フローレスはこの考え方が基本だろう、アイマールを放出した理由もこれにあたるから)、インテルの攻めを受けてのカウンターと言う形が基本になりそうだ。
 ただ、破壊力満点のインテルの攻めを90分受けれるかどうかは疑問。アルベルダを欠き、中盤のバランサーが不在のバレンシアはややもすれば90分守りっぱなしと言う可能性も無きにしも非ずだ。0-0でも1-1でもいいので抑え切れればバレンシアの勝利なのだが、バレンシアにとっては果てしなく長い90分になることは間違いないだろう。

【インテルの勝ち上がり条件】
・勝利の場合は、無条件でベスト8
・引き分けの場合 0-0 1-1 以外なら勝ち抜け

【2ndlegでのインテルの戦い方】
 条件的に不利とはいえ、勝てば文句なく勝ち上がるのでインテルとしては通常通りの戦い方で問題ない。効率がよくしかも破壊力ある攻撃力でバレンシア陣内でプレーをすれば、それ程恐れるに足らないだろう。フローレスがアルベルダのいない中盤を5枚にする可能性もあるので、その時は中盤の覇権争いに注目が集まる。ただ、変な計算はせずにメスタージャでも行け行けプレーが出来れば、自ずと道は開ける物と思われる。
 注意すべきはセリエAでもよくある後半に入って突然集中がぷっつり切れるところ。これが出てしまうと、間違いなくバレンシアにはやられる。90分間常に集中を保つことが必要だ。勝てない相手ではないが優しい相手ではないことも事実。集中が切れた時点で、インテルは敗退するだろう。


【2ndlegの結果予想と勝ち上がり予想 2-1でインテルがベスト8進出(約70%の可能性)】
 インテルの勝ち上がりを予想。セリエで連勝記録が止まったことをネガティブ要因に挙げるメディアもいるが、そもそもトップリーグで17連勝すること自体が異例であり、変なプレッシャーから開放されてむしろ良かったのではないだろうか。しかも連勝が止まった試合も、ウディネーゼに早々に先制されて苦しい展開ながらも引き分ける粘り強さも持ち合わせており(勝ちきれなかったと言う評価もあるが)、サッカーのクオリティが著しく低下したと言うわけではない。
 条件はインテル不利ながら、しつこいようだが勝てば1点差でも文句なく勝ち上がる為、インテルの攻撃にアルベルダ抜きのバレンシアが耐えられるかに注目が集まる。一方のインテルも怪我のヴィエラやカンビアッソがどこまでのクオリティのプレーを披露してくれるかで話も変わってきそう。いずれにしろ、メスタージャでも受けてカウンターに徹するバレンシアが見られそうだ。



■ バイエルン vs レアル・マドリー
【バイエルンの勝ち上がり条件】
・2点差以上での勝利
・1点差勝利の場合は1-0か2-1

【2ndlegでのバイエルンの戦い方】
 デミチェリス・ハーグリーブスのWボランチの出来が悪かったのがどこまで改善されているのかに注目したいのと、後半サリハミジッチが入って球周りがよくなったので、中盤の起用がポイントになってくる。ベストはハーグリーブスを底に据えるロンボ形で右にサリハミジッチがよさそう。また、アウェーで攻め上がりを自重していた(と思いたい)サニョルやラームが、サイドハーフとどれだけ連携してサイドアタックのシーンをつむぎ出せるかが焦点となりそう。あとFWはマカーイの相方はピサロだろう。「容赦なくピサロ」である(笑)。
 尚、カンナバーロにイタリア帰還説が浮上するなど今年の状態は決してよくない。この辺をどれだけ突けるかがも相手を崩すポイントになりそうだ。前回のように、ルッシオがうまい動きでカンナのマークを外すような陽動が取れれば面白い。

【レアル・マドリーの勝ち上がり条件】
・引き分け以上なら無条件で勝ち抜け
・1点差で負けても3点以上取れば勝ち抜け

【2ndlegでのレアル・マドリーの戦い方】
 怪我人が多く、満足にオーダーを組めなさそうで、イグアインや構想外から復帰を果たしたカッサーに(出場することがあれば、の話だが)期待が集まりそうだ。現状のオーダーでは全く予想が立てられないが、ベンチのメンバーや1stlegの戦い方を見る限りでは守りきろう等と言うプランを序盤から明確に打ち出さないほうがいいだろう。後半途中、手詰まりになりその方針に切り替えるなら解るが、前半はあくまで攻撃的な選手を前線に張り付かせ、バイエルンに好き勝手やらせないようにけん制することが何より必要だろう。
 ニステルが不在だと、攻撃陣は非常に重い命題を背負う。CL経験の豊富なラウールがその重責を果たせるか、いろいろな意味で注目が集まる。


【2ndlegの結果予想と勝ち上がり予想 2-2でレアル・マドリーがベスト8進出(約75%の可能性)】
 両チームのDFの出来を考えれば、打ち合いになる可能性が高い。が、1stlegは両者猛攻で点を取り合ったというわけではないので、前回のような緊張感の無い試合に終始すれば、1-0や1-1、ややもすれば0-0で終わってしまう可能性もありそうだ。バイエルンは1-0での勝利を目指すがそのような器用なサッカーが出来れば、ブンデスリーガで4位に沈み込むことも無いだろうから、アウェーゴールが2点あるとはいえ、レアル・マドリーが極めて優位だろう。
 両者ともチームの性格としては攻撃的な選手を多く有しているので、後は監督のさじ加減次第、と言ったところか。両監督とも海千山千の兵だけに用兵にも注目したい。
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by R-130 | 2007-03-05 22:40 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 02月 19日
サッカー:セリエA24節 ロナウドが移籍後初ゴール ローマは痛い敗北
 セリエAは24節。来週のCLを睨んで、CL出場組みは主力の温存が目立った。

 インテルはサン・シーロにカリアリを迎える。サン・シーロは突貫工事でビデオカメラなどの取り付けを行い、無観客試合対象スタジアムからは外れた。CLも通常通り観客を入れての試合となる。
 インテルは、マテラッツィ、ヴィエラ、サネッティ、アドリアーノを休養させるもカリアリを圧倒し、前半11分CKからのこぼれ球をフィーゴがズラタンにヒールパス。アウトサイドにかけたセンタリングをブルディッソがヘッドで叩き込んで先制。この1点で今日のインテルは充分だった。1-0で快勝。連勝記録は17に伸びる。
 カリアリは、前半立ち上がりにカウンターで、スアソが60メートルほどドリブル突破をかけてカポーネに見事なスルーパスを送ったが、カポーネが見事に外して先制ならず。後はインテルの一方的なペースだった。ここで先制していれば試合の流れはずいぶん変わっていただろう。また、インテルはフィーゴが久々に先発。動きも軽快でで伸び伸びプレーしていた。

 ACミランはアウェーでシエナとの1戦。
 ロナウドが先発と言うことで結構な注目が集まった試合。ロナウドがいきなり2ゴールと結果を残したのは流石だが、試合を見ていた限りなんでもないと思われる場面でミスしたりと、動きは決して良くなく、ひょっとすれば昔のような爆発的なスピードで相手を抜き去るような動きと言うのはもう期待できないのかもしれない、と思うほど絶望的な動きだった。
 しかし、ポジショニングは相変わらず見事で生粋のFWだなぁ、と思う1面も。ミラン2試合目、しかも初のスタメンでいきなりドッピエッタだからこれは評価して然るべきか。何だかローマにいた頃の晩年のバティストゥータのような感じだ。
 しかし試合そのものは非常に緊張感に欠けた試合で特に弛緩しきった両チームのDF陣には閉口。試合もシエナがミドルスブラから戻ってきたマッカローネの2得点などで3-3まで盛り返したところで終わるかと思った後半ロスタイムに、カカのCKをシエナの選手のオウンゴールで辛くもミランが勝ち越してタイムアップ。何とも最後まで締まらない試合だった。

 ローマは堅守エンポリのホームに乗り込んでの1戦。インテルを追いかける立場としてはアウェーでも負けられない試合だったが、前半4分にポッツィが先制した1点をエンポリが自慢の堅守で最後までローマの猛攻に耐えてエンポリが金星。マンシーニ、キブを温存したローマにとっては痛恨の敗北。インテルとの勝ち点差は14に拡がりスクデットは最早絶望的だろう。スパレッティは早々とCLにプライオリティを置いた用兵に切り替えるべきである。

 この結果、エンポリが4位に再浮上。5位にラツィオ、6位にACミランが上がりカターニャは7位に交代。4位エンポリと6位ミランとの勝ち点差は依然「2」のままだ。

 
 さて、カターニャの暴動事件後2節が消化。ピサヌ法の施行により、基準を満たしていないスタジアムは無観客試合が行われている。が、これはセリエAだけに関わらず、UEFA杯でも同様の措置がとられている。リヴォルノはホームのアルマンド・ピッキで無観客試合を行いエスパニョールに0-1で敗北を喫した。実は再開後の23節のキエーボvsインテル戦が無観客試合で、それを観戦していたのだが、本当に緊張感のない"練習試合"のようなカンピオナートだった。選手や監督の指示が非常にリアルに聞こえ、ボールを蹴った乾いた音がこれほどまでにテレビの音声で拾われたのは初めてのことではないだろうか。そして、点が決まっても、観衆が沸くことは絶対にない。
 実際試合は開始早々、アドリアーノがドリブルで持ち込んで強烈なミドルシュートを放ちインテルが先制したが観客の歓声は聞こえず。ポストにあたって入ったシュートで、ポストに当たった乾いた音がいつまでもこだましているような感じだった。
 リボルノの選手も歓声が聞こえないからか気合が入らなかったのだろう。アドリアーノへの守備がものすごい雑だった。

 ピサヌ法に基づいた、基準を満たさないスタジアムの無観客試合は致し方ない。もう悲劇は2度繰り返してはならないし、そのためのドラスティックな決断はむある意味必要だったし、今回はなくなられた遺族には大変失礼な表現だが、いいきっかけだったと思う。
 ここでの問題は、ピサヌ法が成立していたにもかかわらずカルチョのスタジアムにはその適用を除外していたという事実である。まさにこの法律は一番危険が高いスタジアムに適用されなければならない法律だったのに、"絵にかいたもち"でしかなかったということだ。

 ところが無観客試合が選手やサポーターにもたらす影響はことの他大きいだろう。テレビで見ていて実感したがあのような練習試合のような雰囲気で、士気が上がるはずもないだろう。週末の試合を楽しみにしていたサポーターにとっても、生きがいがなくなり生産性に影響を及ぼすようなことにも繋がるかもしれない。少し論理が飛躍しすぎたが、チームオーナーは一刻も早くホームスタジアムを改修すべきである。資金的な問題はついて回るが、このまま放置している様ではそれ以上の損害を被る可能性もあるだろう。元々実力のあるリヴォルノやカップ戦に強いパルマがこのままUEFA杯の1回戦で消える可能性は極めて高くなった。他のオーナーも対岸の火事と思わず、一刻も早く手を打つべきである。
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by R-130 | 2007-02-19 23:16 | ∟Serie A 06-07
2007年 02月 10日
サッカー:UEFAチャンピオンズリーグ ベスト16プレビュー② インテルvsバレンシア
 今回は、セリエAでぶっちぎりの強さを見せ付けているインテルと、最近調子を上げてきたスペインのバレンシアの1戦を取り上げたい。
 インテルの強さは世界に通用するのか?大事な試金石となる1戦である。


インテル (リーグ成績 18勝3分 1位)

-故障者リスト-(1st legまでに戻れる…○ 微妙…△ 無理…×)
△ アルバロ・レコバ (FW)


-対戦相手との過去の成績-
3勝2敗3分  12得点9失点 
直近の対戦成績 CL04-05年 グループステージ 1st 5-1 2nd 0-0  


-予想スタメン-

      アドリアーノ      イブラヒモビッチ

            スタンコビッチ

     サネッティ            ヴィエラ

             ダクール

グロッソ   マテラッツィ  コルドバ  マイコン

            J・セーザル


■ インテルの強み … 世界選抜ともいえる選手の質 そして層の厚さ リーグで絶好調。
 カルチョ・スキャンダルの恩恵を受けて、ユーべの主力を確保し、序盤こそもたついたものの現在セリエAを独走中のインテル。各ポジションにレベルの高い選手を2名確保し、少々の怪我人が出てもチームの質が落ちることはない陣容が揃っている。
 システムが4-3-1-2に固定され、それに伴う戦術が確立されてからはリーガでも無類の強さを見せつけ現在14連勝中と2位ローマに勝ち点11差をつけて、ぶっちぎりの首位独走中だ。序盤には多かった怪我も続々復帰、極度のスランプに陥っていたアドリアーノも復調の兆しを見せ、イタリアでは手がつけられないチームとなっている。
 それだけに欧州の強国が集うCLはインテルの本当の強さを測る絶好の機会と位置づけられている。イタリア内だけの強さという単なる内弁慶なのか、それともバルサやチェルシーにも引けをとらないタレント集団なのか…陣容を見る限りでは間違いなく前者のはずなのだが…この辺を読み解いていきたい。
 FWはタイプの異なる選手を5人要している。ファーストチョイスのイブラヒモビッチは、ユーべでの不振を脱して今輝きを放っている。まあカペッロの戦術に合わなかったのか、ただ単にユーべで不振を囲っていたのかはわからないが、インテルで調子を取り戻したことだけは事実だ。高さと技術を兼ね備え、難しい体勢からのゴールもゴールも簡単に決めてしまう。今年の彼の加入はインテルにとって計り知れないプラスとなっている。
 また、これまで実績も十分のクレスポ、特に大舞台での強さは証明済みでここぞと言うときのゴールを決めてくれる。また、脅威の左足を持つ男アドリアーノ、彼の左足のキック力は凄まじく、FKでも無類の威力を発揮する。そして、同じレフティでもこちらは魔法の左足と表現してもいいだろうレコバ。怪我に苦しんでいるが、ゴールゲッターとしてもチャンスメイカーとしても機能し、視野の広さは特に有名だ。また、高さに定評のあるフリオ・クルス。セットプレーでは攻撃だけでなく守備でも貢献してくれる。
 中盤も豪華だ。まず中盤ならどのポジションも水準以上にこなすスタンコビッチの存在は非常に大きい。彼が怪我をすればインテルは非常にピンチに陥るはずだ。
 守備的MFとしては、中盤の底で危機の芽を事前に摘み取るダクール、驚異的な身体能力と素早い攻め上がりが特徴のヴィエラ、広い視野でボールの捌きにも定評がありポジショニングに優れたカンビアッソとこの3人が戦術や対戦相手によって使い分けられるのは非常に強みだ。
 加えてSBも出来る守備的MFのサネッティ。彼は数少なくなったインテル生え抜きの選手である。SBだけでなくサイドハーフを任せられるのは、マンチーニ監督の信頼を得ており戦術的理解の評価も高い。守備だけでなく機を見た攻め上がりも得意だ。また、攻撃的MFとしてはソラーリとフィーゴもいる。フィーゴは一時指揮官との不仲説がささやかれたが、フィーゴも契約を全うするまではインテルの一員として尽力するとコメントしており、ここぞと言うときの起用は充分にあるだろう。
 SBは、昨年の反省を踏まえ大幅強化に踏み切った成果が現在のところ顕著に出ている。右はマイコンとサネッティ、左はマクスウェルとグロッソ、いずれも前者がより攻撃的、後者が守備的な扱いである。ただ、グロッソは攻撃も守護も水準以上に出来るという評価がありながらW杯以降調子を崩しており怪我にも苦しんでいた。
 CBは何よりマテラッツィの成長が著しい。W杯でジダンの頭突きを食らって(実際には関係ないと思うが)から以降はCBとしての安定感も増した感があり、今やインテルのファーストチョイスになっている。また、コルドバ、サムエル、ブルディッソ(こうやって見るとDFは南米系の選手が非常に多い)と実力者も控えており、やりくりには事欠かない。
 最近のインテルの戦術を見ていると、3センターハーフに移行して以降、ボールポゼッションにはあまりこだわらないず、どらかと言うと堅守速攻型のサッカーが目立っている。ただ、カウンターとはちょっと意味合いが違って、中盤の守備力の高い選手+SBで、自陣より高い位置でボールを奪取して。手数を掛けずにゴールまでボールを運ぶシーンが非常に多い。よって、カウンターのように陣形の重心が低いというわけでなく、積極的な前目の守備からボールを奪って素早く攻めあがる形が多くなってきているのが特徴だ。これは3センターハーフに非常に能力の高い選手を有しているので出来る積極策だ。そして、FWも決定力の高い選手を有しているので出来る戦術でもある。
 インテルが金満チームである、という条件はあるが、現有戦力を有効に活かしている、マンチーニにとっては極めて珍しい、素晴らしい戦術の構築であると評価したい。


■ インテルの弱み…やや守備力の低いDFとセットプレー
 中盤のディフェンスに対する約束事が見事に確立されているため、流れの中での失点のケースが少ないが、数少ない失点シーンを検証すれば、セットプレーと、鋭いカウンターでDFに風穴を開けられた場合があるようだ。
 ただセットプレーに対しては、高さというよりも低いボールへの対処の方が問題のようで、高さだけではマテラッツィやヴィエラ、サムエル、イブラヒモビッチのように制空権を握るのは困難な選手が多い。低いクロスやサインプレーがある程度弱いということが出来るかもしれない。
 また、FW、MFにくらべてDF、GKのタレントが見劣りする。特にSBの守備力は、あえて挙げれば弱点になるので有効なサイドアタックが仕掛けられればインテルにとっては厳しいかもしれない。また、GKは指揮官が信頼を置いていないポジションだ。J・セーザルにしろトルドにしろ、プレーエリアが狭く、現状のインテルの戦術にマッチしたGKとは言いがたい。この辺も弱点と言えば弱点だろう。


■ 私が監督ならこう戦う 対バレンシア戦
 初戦がサンシーロの予定だが、暴動事件のあおりで無観客試合か中立地での開催になる可能性が高い。インテルにとってはホームと言うほどのアドバンテージはないと思うがここはとにかく失点しないことが最大の目標になるだろう。昨年もビジャレアル相手にアウェーゴール差で敗れているため、マンチーニもアウェーゴールは痛いほど解っているはずだ。
 バレンシアはサイドアタックを中心に攻めを組み立ててくる。3センターハーフと+SBで数的有利をつくり、サイドアタックには充分にケアしたい。初戦はSBもサネッティやグロッソを起用し、3センターハーフはヴィエラ、ダクール、カンビアッソを起用し守備的に言ってもいいだろう。
 FWはアドリアーノも捨てがたいがここは、イブラヒモビッチとクレスポでいきたいところだ。大舞台でのクレスポの強さを買っての抜擢だ。また、クルスというバレンシアにはない高さも使えるオプションだ。もちろんアドリアーノも有効。マンチーニはその日のコンディションで使い分けが出来そうだ。
 得点することよりも失点しないことに重心を置くことが大事だろう。ただ、攻撃に関してはあれこれ言わなくともワールドクラスのプレイヤーがひしめくインテル攻撃陣には細かい指示をしなくとも、個人技で点を取ってしまうだけの力がある。あまり心配をする必要はないだろう。


バレンシア (リーグ成績 12勝6敗3分 3位)

-故障者リスト-(1st legまでに戻れる…○ 微妙…△ 無理…×)
△ エミリアーノ・モレッティ (DF)
△ ビセンテ・ロドリゲス (MF)
× エドゥ (MF)
× マリオ・レゲイロ (MF)
× ハイメ・ガビラン (MF)


-対戦相手との過去の成績-
2勝3敗3分  9得点12失点
直近の対戦成績 CL04-05年 グループステージ 1st 1-5 2nd 0-0 

-予想スタメン-

       ビジャ         モリエンテス

D・シウバ                    アングロ

        アベラルド   バラハ

トーレス   アルビオル   アジャラ   ミゲウ

            カニサレス


■ バレンシアの強み…強力なサイドアタック ビジャとモリエンテスの相性抜群 リーグ戦好調
 キケ・フローレスはアイマールを放出し、サイドアタック1本に戦術を絞った。現在のところこの戦術は機能していると言っていいだろう。ユーテリティープレイヤーのアングロやビセンテからレギュラーを奪ったシウバなど新勢力の台頭も著しい。アルベルダ復帰後はリーガも7連勝とついに3位にまで浮上してきた。
 ビジャとモリエンテスの相性も抜群で、バックアッパーとして確保したカルボーニがつれてきたタヴァーノもローマに放出。スペイン代表でもそのまま2トップに抜擢されるなどこの二人の完成度は高い。昨年はビジャ依存症などと言われたがそりも払拭できつつある。何よりもボールもキープできるセカンドトップタイプのビジャとどっしり構えるセンターフォワードタイプのモリエンテス。二人の持ち味がうまく活かされており、この二人にサイドから絶好のパスが出てくれば、得点はそれほど難しい話ではなくなるはずだ。
 中盤の選手やビジャはテクニシャンでボールキープ力が非常に高い。この辺はボールを簡単に奪われないと言う優れた利点でもある。彼らが3位に躍進できたのも、怪我人の復帰も大きいが、戦術が見事に浸透していることと個々の能力が非常に高いことを裏付けていると思われる。


■ バレンシアの弱み…尚多い怪我人と層の薄さ アルベルダの相方問題 そしてCLの前がバルセロナ戦!!

 ひところに比べれば怪我人も復帰してきたがそれでも尚中盤には4人の怪我人を抱え、うち3人は間に合わない選手である。中盤のやりくりには実際苦労しているのは間違いない。そして本来は右サイドで輝いているはずのホアキンもコンディションが上がらないまま。アングロが好調でユーティリティ性にも優れていたから事なきを得ているがこの辺も苦しい台所事情に拍車をかけている。
 また、アルベルダの相方も非常に気になるところだ。バラハが間に合えばバラハと言うことになるだろう。守備力もあり長短のパスもある程度散らせる。リーガでも見せていたようにアルベルダの相性も良い。
 しかしバラハが間に合わなければ…これは深刻な問題になるだろう。
 もともとCBもマルチェナを使えば守備面での問題はないが、パスを散らすという能力には乏しい。下手をすれば前線に効果的なパスが出ないまま試合が終わるかもしれないという危惧がある。
 ここでOMFのウーゴ・ヴィアナを使うという案もある。しかし彼の場合、攻撃面での貢献は期待できるが、守備は相当のリスクを背負うことになる。元々がトップ下の選手である。中盤の底で守備をしなさいというほうが間違っている。
 バラハが間に合わないと…バレンシアには厳しい現実が待っているかもしれない。
 そして更に厄介なのがCL前のリーガはホームでのバルセロナ戦ということ。順位に大きな影響を及ぼしそうなだけに追いかけるバレンシアとしてはここも全力で取りにいくことになる。結果的に中3日でスペインからイタリア(かフランスかスイス)に移動してインテルと戦わなければならないのだ。非常に厳しいといわざるを得ないバレンシアの現実である。


■ 私が監督ならこう戦う…メンバー次第では守りに徹する必要も
 全てはアルベルダの相方次第と言うことになる。バラハが間に合えば、効果的なカウンターにも期待できる。前がかりになるインテルの裏をつく速攻のサイドアタックで、点を奪える可能性も無くは無い。それがアウェーの正攻法になるだろう。
 しかしバラハが間に合わなければ…マルチェナで守備的に凌ぐしかないかもしれない。リバプールには攻めろといっておきながら、なぜバレンシアには守れ、と言うのか。答えはボランチ。リバプールには攻撃のタクトを揮えるジェラードとアロンソがいるが、残念ながらバレンシアの現状のメンバーでは厳しい。この2週間でCB上がりのマルチェナに視野の広いパス技術が身につくはずも無く、ともすれば、我慢もやむなしのサッカーになるかもしれない。ウーゴ・ヴィアナを使うなら事前のテストが必要になるだろう。果たしてバルサ戦で"仮想インテル戦"に見立てて、ヴィアナをフローレスが使えるだろうか?現実的に考えても、ヴィアナのボランチは無いと見て、マルチェナでどこまでやれるかを見る必要があるだろう。


◇ 勝ち上がり予想 … インテルが80%の可能性で勝ち上がり
 バレンシアが好チームなのは間違いない事実なのだが、相手が悪すぎて、怪我人も多くて、日程も悪くて…バレンシアにはマイナス要素が多すぎる。彼らに勝利を要求するのは、気の毒と言うことになりそうだ。エドゥや全盛期のホアキンがいれば…非常に好ゲームが期待できると思うのだが。
 逆にインテルは勝って当たり前と言う試合になる。しかしセリエAでは強豪らしい強豪と対戦していないので、バレンシアがインテルの足元をすくう可能性はなくも無い。平和ボケしているインテル相手に1st legでリードを奪えれば…インテルに昨年同様の屈辱を与えることが出来るかもしれない。

(注:データは2/9現在のもの)

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by R-130 | 2007-02-10 00:15 | ∟UEFA CL 06-07
2007年 01月 30日
サッカー:セリエA21節 マテラッツィ、またしても頭突きを喰らう
 今節のセリエAは話題が豊富だ。
 まずはおめでたい話。

 カターニャの森本がようやく初出場を果たした。初出場したのだが後半も39分。殆ど満足にプレーできない時間である。少しでもアピールできればいいと思っていたら何と、いきなりチームを同点に導く初ゴール!!DFに体を寄せられながらもボールを失うことなくゴールを蹴りこんでいた。フィジカルに強い森本らしいゴールだ。ヴェルディ時代から、最年少最年少、と周りが少し騒ぎすぎるきらいがあったが、初出場でこの結果は見事だ。カターニャはCL戦線にとどまる貴重な勝ち点1をアウェーで獲得した。

 ラツィオがいよいよエンジン全開か!?ここ10試合5勝2敗3分と調子が上向いてきた。開幕2連敗したときはどうなるかと思ったが、オッドをミランに放出しても勢いは止まらない。この日は3位パレルモを子ども扱いして3-0で快勝。ここに来てパレルモは息切れ状態。3強から脱落しそうな様相だ。ラツィオはこれで4位浮上。3位との勝ち点差は「9」。パレルモが4位集団に吸収される可能性も出てきた。

 ACミランはパルマ相手に苦しんだが、グルギュフの投入でリズムが変わって、インザーギが貴重な1点を後半30分にゲット。この虎の子1点を守りきり、ミランが辛勝。ミランは9位ながら4位との勝ち点差は3まで縮めてきた。ミランも渋い試合運びが多い中、いよいよCL出場圏内が見えてきた。

 そして首位インテルはサンプドリア相手に快勝し14連勝。しかしこの勝利にはちょっとしたオチがついていた。
 パルマのMFのデルベッキオ(昨年確かアズーリに初召集されたはず)が、インテルのDFの"あの"マテラッツィにハードマークと暴言に切れて頭突き!!前半7分、いきなりのレッドカードで退場となった。これでサンプドリアは10人となり予定以上に苦しむ結果なりインテルは余裕の2得点、14連勝を成し遂げた。
 後付で恐縮だが、マテラツツィは多分セリエAでも頭突きを受けるだろうなぁと思っていた。まさか半年後に喰らうことになろうとは…、さすがはマテラッツィ。本人も「チームが強ければ俺はどうだっていい。」とコメント。この辺もちっとも変わってないあたり、流石である。
 尚、頭突きを食らわしたデルベッキオは3試合出場停止。マテはお咎めなしと言うことだ。
 この辺の裁量は当然といえば当然だが…どうなんだろうか?
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by R-130 | 2007-01-30 17:35 | ∟Serie A 06-07
2007年 01月 24日
サッカー:セリエA20節 インテルは13連勝 4位争いが白熱!!
 しばらく見ていなかったセリエAも20節。インテルは13連勝で2位ローマとの勝ち点差は11に広がった。
 アーセナルvsマンUの前に、インテルvsフィオレンティーナ戦があり観戦。トニが先制したときはひょっとすると連勝も途切れるかと期待して見ていたが、スタンコビッチ、アドリアーノ、イブラヒモビッチがいずれも個人技で叩き込み(3点目のズラタンは、フレイのこぼれ球を押し込んだだけ)3-1で逆転勝ち。フレイの健闘も虚しく、ヴィオラ敗戦。インテルは13連勝。
 インテルを追うローマ。モンテッラをフルアムに放出し、タヴァーノとヴィルヘルムションを獲得。金が無いなりに戦力を立て直しつつリヴォルノの1戦に臨むも、1-1のドローでトッティ退場のおまけ付。トッティの切れる性格は相変わらずのようで…
 同じローマ勢では、オッドをACミランの奪われそうなラツィオはそのミランとの1戦。オッドをベンチから外して臨んだ1戦は、ラツィオが意地を見せて0-0のドロー。オッドはその後ACミラン入りした。
 3位パレルモはレッジーナに引き分け。今年レッジーナは良いサッカーをしていると思っていたが、またも強豪相手に引き分けを披露。スキャンダルの勝ち点マイナスが無ければなかなかいいところにつけているはず。
 インテルが勝ちながら2位以下強豪が軒並み引き分けでさらに勝ち点差は広がり、今年はもう見所はCL出場権をかけた4位争いに焦点が絞られた格好だ。

 21日の結果で暫定4位にエンポリが浮上。しかし、ミッドウィークにカターニャvsエンポリ戦があり、カターニャが勝利してカターニャが4位に浮上した。しかし、4位カターニャから13位トリノまでの勝ち点差はわずかに7。今後も4位は日替わりで変わることになるだろう。ちなみにACミランは、勝ち点24で9位タイ。カターニャとの勝ち点差は5。最短で後2週でミランは4位に浮上することも出来るが果たして4位に上がってくるのだろうか?
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by R-130 | 2007-01-24 15:32 | ∟Serie A 06-07
2006年 12月 16日
TV-Game:ウイイレで占なう今季最強チームとは?"セリエA編"
 以前のブロクで、八百屋がウイイレ好きであることは告白済みなんですが、そのハマりっぷりは、ちょっと病気みたいなもので、いい年こいたおっさんがいい加減ゲームに熱を入れるのはやめろ!!と、どん引きされる位ハマっています。
 そんな中で、"必ずこれだけはやらないと気がすまない"と言うのが二つあります。
 まず1つは、"リネーム"。
 ライセンスの関係で、実名で登録されていない選手は、エディットで殆ど実名にしてしまいます。リネームのデータは、「ウイニングイレブン10 攻略」さんをよく利用しています。昔は、自分で調べて全部入れていましたが、このサイトの存在を知ってから作業がかなりスムーズになりました。それでも、この作業だけで3-4時間はかかるので、暇なときに、何回かに分けて実施します。夜中の欧州リーグ戦の空き時間なんかにやるのがいいですね。
 次は"最新移籍情報にクラブチームをシンクロさせる"こと。選手登録で、可能な限りの選手を全て移籍させ、可能な限り現状のクラブチームに近づけます。ユースから上がってきた選手のようにデータが無い選手はお手上げですが、(オンラインにすると、配信されているという情報もありますがオンラインにしたことが無いので詳しいことはわかりません)現存選手は全て事実どおり移籍させます。これも雑誌片手に結構な時間が取られるため、何回かに分けてやり終えます。

 よって、今の八百屋のデータは、可能な限りですが今年のクラブチームメンバーが入っております。
 余談ですが、この手のクラブデータ(移籍だけでなく、クラブチームのリ・ネームやユニフォーム、フラッグのデータまで作られて保存されている)メモリーカードが、ネットオークションで出回っています。オークションと言っても落札価格が決まっているので、値段が吊り上げられる心配はないんですが、結構お高いです。気になる方は調べてみてください。ヤフーなんかだとすぐに見つかりますよ。

 さて、最近ふと思ったのは、移籍させておきながら、その移籍チームを全て片っ端からプレーすることなんて、まず、無いんですね。

 じゃあ、各国リーグの有名クラブチームだけでもプレーして、どのチームが完成度が高いが"ゲーム的な見地で"判断してみようじゃない、と言うことで、八百屋なりに今年の9月現在のデータが入ったクラブチームを、エキシビジョンでプレーしてみることにしました。

 とりあえず、全部やると膨大に時間がかかるので、セリエAの5チーム。ACミラン、インテル、ローマ、パレルモ、フィオレンティーナでやってみることに。ただし、公平にジャッジするために、次のルールを作っています。

■ 天候は晴 夏の夜時間 試合時間は10分
■ 対戦相手は、マンチェスター・ユナイテッドで固定(バランスが良く戦術・システムもオーソドックスだと判断した)
■ 調子は""普通(いわゆる→)"で固定
■ システムや戦術は今年よく使われているものを採用
■ けが人などの離脱者は考慮しない

 この縛りで、とりあえず5試合やってみた感想を。
 攻撃面、守備面、戦術・システム面、選手層、総合力を10点満点平均で判断してみました。ただ、あくまで"ゲーム的見地"からの評価で、実際と異なるので悪しからず。


□ 5位 パレルモ 攻撃面:7点 守備力:5点 戦術・システム面:6点 選手層:4点 総合:6点

 ウイイレ10のマスターリーグ、2チーム目で使用したチーム。オフェンス面では結構な選手が控えている。アマウリ、ディ・ミケーレは言うに及ばず、カラッチョロも実際より贔屓目の能力値で非常に重宝する。攻撃力の充実はゲームでも如実に現れている。
 中盤は、ボランチのコリーニもベテランにしては能力値が高くFKも蹴れて、ロングパス精度も高くこの辺は実際と遜色ない。シンプリシオがかなり低めの評価だが、次回作はかなり高い評価で出てくるだろう。ブレッシアーノがトップ下起用するとゲームでは持ち味が消えてしまうが、それでも攻撃面ではなかなか重宝した。
 DFラインは、イタリア勢+ボボで結構な固さ。ゲームでプレーする分には違和感は無い。八百屋はマスターリーグで、ザッカルドをCBにコンバートしたが事実でも同様の起用法が取られていた。ただ、ボボは現実には怪我でここまでに出場はゼロ。この辺の厳しさが現実面では大きなマイナスになっている。
 3バックと4バックを今年使い分けているグイドリン監督だが、ゲーム上では3バックだと守備が破綻してしまいそうだ。尚、選手層も厚くは無いので、マスターリーグをすると序盤のやりくりには苦労しそうだ。


□ 4位 フィオレンティーナ 攻撃面:8点 守備力:4点 戦術・システム面:7点 選手層:5点 総合:6点

 トニ、ムトゥ、そして控えのパッツァーニとFWの層は厚く能力も高い。特にムトゥはこんなに能力高いのか?と思うほど高く、フォワードでもウィングでも使い勝手がいい。
 中盤も、リベラーニ、モントリーボやブラージと使い勝手のよい選手が集まっており4-5-1にも4-4-2にも対応できる。
 ところが、現実同様DFは層も薄く能力も低め。如何にGKフレイの能力が高くともこの辺が若干ネックになるのが気になるところ。
 オフェンス面は現実以上に機能する。ゲームでは破壊力満点なサッカーが楽しめる。


□ 3位 ASローマ 攻撃面:8点 守備力:6点 戦術・システム面:4点 選手層:4点 総合:7点

 現実ほど攻撃的なサッカーが出来ないのは、ゲームでは表現できない連携が現実のチームには備わっているから。4-2-3-1ながら、超攻撃的サッカーをゲームでも標榜してみたが現実ほどうまくはいかなかった。
 まず、ゲームではトッティがボールをキープしきれない。また、あの微妙なワントップながら、下がってボールを受ける動きも再現できなかった。トッティをSTに役割を代えてやってみたがやはりうまくいかなかった。
 でも、ゲーム上では、モンテッラもヴチニッチもオカカも評価が高くFWには事欠かない。中盤も、レギュラーメンバーは豪華絢爛。ピサーロがレジスタだと、ゲームではちょっともてあますがそれでも充分に役割は果たしてくれる。
 DFラインも今年の補強が見事に活かされ磐石。新顔の両SBがゲーム上の能力は低いが、フェッラーリ、メクセス、キブでCBは万全だ。
 ただ、メンバーが4-5-1にフィットしていないので、ゲームでは4-1-3-2あたりでプレーすると、爽快で攻撃的なサッカーが楽しめそうだ。


□ 2位 ACミラン 攻撃面:8点 守備力:6点 戦術・システム面:7点 選手層:6点 総合:7点

 ゲームでは、尚最強クラスのスカッドを有するミラン。現実では衰えの激しい両SBがゲームではバッキバッキに使えるので、昨年同様、アタッキングなサッカーが楽しめる。
 選手の補強具合が、4-4-2に見事にフィットしており、この辺の補強はフロントがアンチェロッティの進言に耳を傾けていることが窺える。
 ゲーム的には、ジラルディーノ、インザーギ、オリベイラのFW勢はなかなか強力。中盤も、カカ、セードルフ、ピルロ、ガットゥーゾとこれも強力だ。
 DFラインが現実同様、やや脆弱だがそれでも及第点以上の力がある。
 ゲーム的には、最強クラスであることに間違いないのだが…
 現実とはなかなか難しいものである。


□ 1位 インテル 攻撃面:10点 守備力:8点 戦術・システム面:9点 選手層:9点 総合:9点

 ゲーム的には、バルサ・レアル・チェルシーと並ぶ最強集団。
 FWは、クレスポ・アドリアーノ・ズラタン・レコバ・クルスと、錚々たる面々。誰が2トップを組んでもすごいことになっている。最早世界選抜状態だ。
 中盤も、ヴィエラ、ダクール、カンビアッソ、フィーゴ、スタンコビッチ、ソラリ、サネッティ…どう組めばいいのか???贅沢すぎるぞ。八百屋的にはひし形にして、底にカンビアッソ、左にヴィエラ、右にスタンコビッチ、トップ下フィーゴ。正直、右とトップ下を入れ替えればゲーム的にはしっくりいくのだが、如何せん皆さんの能力値が高すぎて、全然問題なかった。
 DFは攻撃的SBが揃い踏み。グロッソ、マイコン、マクスウェル…攻撃的に行くならナンボでも行けまっせーと言う感じ。CBが、やや物足りない気もするが、それでもコルドバ、サムエルはゲームでは評価が非常に高い。マテラッツィも使いやすい。GKもトルドが未だ全盛期近い数字を保っており、ジュリオ・セーザルも文句なし。ターンオーバーにもばっちり対応だ。
 4-4-2のフラットにもダイヤモンドにもゲーム的には問題なく対応している。初心者はインテルでやれば、そうそう無様なサッカーにはならないだろう。


 と、言う事で、ゲーム的な見地で言えば、セリエAはインテルがぶっちぎります。はっきり言って、卑怯な位のスカッドを有しています。FWと中盤はもう世界選抜状態です。
 まあ、現実もインテルがぶっちぎろうとしています。当たり前ですね。このスカッドなら。後は、以前にも心配した、マンチーニが変な事さえしなければ、スクデットは当たり前でしょう。そう、変な事さえしなければ…
 しかし、インテルは強かった。強すぎて、もう使いたくないと正直思っちゃいましたよ(^^ゞ
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by R-130 | 2006-12-16 23:24 | TV-Game
2006年 12月 10日
サッカー:セリエA15節 インテル、堅守エンポリに3得点!!
 セリエAももうすぐ折り返しの15節。
 今節は、ローマダービーとエンポリvsインテル、パレルモvsリヴォルノと好カードが揃った。
 順位表はこちらから

 注目のローマダービー。スカパーで中継が無いのには愕然としてしまったが、結果はラツィオの3-0で圧勝。尻上がりに調子を上げており、マウリ・レデスマ中心の攻撃的なサッカーは非常に、専門家の評判も高い。(守備ブロックには難点があるが)ASローマとの大一番にも勝利してこれで順位を5位にまで上げてきた。ASローマは3位キープ。
 パレルモvsリヴォルノの好調プロビンチア対決は3-0でパレルモ圧勝。シンプリシオが復帰してから、やはり強いパレルモのサッカーが戻ってきた。
 
 怪我人続出でスクランブル状態のACミランは昇格組とは言え戦力的には整っているトリノに痛いドロー。ミラン・トリノ共にシュートがポストやバーに嫌われる展開で両者無得点に終わる。ACミランは15位から、上昇の兆しすら見えない長いトンネルに入ってしまった。4位との勝ち点差は10ながら、主力の相次ぐ離脱と深刻な得点力不足で、本当に得点出来ていない。得点力不足は、FWの決定力不足もさることながら、両SBの年齢の衰えから来る攻撃参加の激減振りが、得点シーンを殆ど作れないでいるのと無関係ではないようだ。

 そして、八百屋の観戦はエンポリvsインテル。リーグ最少失点+ヴァンヌッキのひらめきでここまで驚きの順位一ケタ台をキープ。これにインテルの攻撃力がどこまで崩しにかかるかに注目した。

 インテルは、クレスポ+ズラタンの2トップ。ダクール負傷、ヴィエラサスペンションで、カンビアッソがスタメン。そのほか中盤は、スタンコビッチ、サネッティ、ソラーリ。フィーゴはベンチからも外れ、マンチーニとの確執が盛んに報じられている。
 前半から、インテルは押し気味に試合を進めるが、最後の詰めの部分でエンポリが必死に凌ぎ、時折エンポリも鋭いカウンターから、お約束のヴァンヌッキのひらめきでインテルを恐怖に陥れる。このヴァンヌッキが2列目にいることで、インテルのマークを比較的受けなくてすんでいるのが、彼が最大限に活きる特徴だろう。プレーを見ていたらFWでも活躍できそうだったが、敢えて2列目以降で彼を使っているのにルイジ・カーニの名采配が見て取れる。
 前半はエンポリ0点で凌ぐ。ひょっとしたらこのまま90分もたせてしまうのか…そんな雰囲気を壊したのは、途中出場の左足の魔術師、レコバだった。
 レコバのFKが素晴らしい精度でズラタンの頭に。頭で合わせたズラタンのボールはバーに嫌われたが、跳ね返りをクレスポが詰めてようやく先制!!交代直後のレコバの活躍でついに、インテルがリーが最少失点のエンポリの壁を突き崩した。
 その後はエンポリも集中を切らしてしまい、DFのミスからズラタンに叩き込まれて2点目。セットプレーからサムエルが頭で押し込んで3点目。結果的にはインテルの圧勝となった。


 ◆◆ 考察 インテルの強さはホンモノか??? ◆◆

 
 今季、強烈なスカッドを有したインテルが、15節にして2位ローマに勝ち点差7の独走状態に入ろうとしている。
 まあこれだけのスカッドを有していれば、当たり前といえば当たり前なのだが、毎年恒例の大幅戦力補強と、ヴェロン・ピサロの退団によりゲームプランの練り直しに迫られた今季序盤は、なかなか調子が上がらずCLでも序盤2節で連敗を喫し、あわやグループステージ敗退か!?と騒がれたひところに比べれば、格段にチーム力も向上したといえる。

 しかし、気になるのは、"それでは本当にインテルは強いのか?"と言うこと。今年のセリエAはユベントスがセリエBに降格し、ACミランはカルチョスキャンダルに足を引っ張られ有益な補強が出来ずに、現在故障者続出。ASローマもクラブの赤字体質が改善されず、補強がままならないことからも、事実上この10年セリエAを席捲してきたライバルたちが"不在"の中での今シーズンとなり、独走やスクデットの獲得は最早"ノルマ"となっているのが現状だ。

 八百屋が見ていて感じるのは、セリエAの下位チームは、リーガ・エスパニョーラやプレミアリーグの下位より、チームに勢いを感じないということ。端的にいってしまえば、スペインやイングランドでは、番狂わせが多少なりとも期待出来ても、セリエAではそれすら期待できないほど、チーム間の格差が出来てしまっているような気がする。
 そして、インテルがCLで組み込まれたグループB。ライバルはバイエルン・ミュンヘンと言ったところだが、そのバイエルンも今シーズンはバラックの抜けた穴が埋められず苦しんでいる。そんなグループでの結果だけに、インテルの実力を正当に評価していいものかどうか、非常に悩むところなのだ。

 セリエAでの試合運びを見ていると、面白みは無いが強くはある。そしてその強さは、シーズンが進むごとに確実に増している。これは紛れも無い事実だ。それは、やはり非常に厚い層によって支えられているといって良いだろう。特に中盤は、なかなか全員が揃わないほど怪我やサスペンションに泣かされているが、それでも誰かが活躍し、チームの危機を救っている。これが大きい。リーガで今シーズンインテルが負けていないのはここによるところが大きいのだ。これは昨シーズンには無かったことである。

 これでインテルも8連勝。チームの記録を更新し、昨シーズンローマが記録した11に迫る勢いだ。果たして彼らの勢いがホンモノかどうか、それは彼らがCLで真の強豪と対戦した時に解るだろう。
 ただ、八百屋の個人的な見解としては、彼らが自信を持ってプレーをしている現在、その強さは本物になりつつあるだろうと見て取っている。 
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by R-130 | 2006-12-10 23:59 | ∟Serie A 06-07
2006年 11月 27日
サッカー:セリエA13節 首位攻防戦はインテルがパレルモを下す!!
 セリエAも今節は首位攻防戦!!パレルモvsインテル戦が注目カードだ!!
 13節の結果を踏まえた順位表はこちらから

 ACミランは僅差でメッシーナを下し、リーガでは実に4戦ぶりの勝利。それでも順位は16位。トップとの勝ち点差は22。この差ではスクデットは最早絶望的だ。CL予選からの出場となる4位には勝ち点9の差。この差は行けなくはない。とにかく4位以内が今季のACミランの妥当な目標だろう。
 ローマもサンプドリアとの重要な1戦を、トッティの2得点(内1点は左足のスーパーボレー!!)を含む4-2で、打ち合いで制した。何とか、首位に勝ち点6差に踏みとどまっている。
 そして、今節のビッグカード、パレルモvsインテル戦。頑張って生観戦といきたかったが、時間帯があべしな時間だったため、録画で観戦と相成った(^^ゞ

 ホームパレルモは3-5-1-1的な布陣。ファビオ・シンプリシオ不在で、コリーニ、ディアーナ、そしてブレシアーノにゲームメイクのタスクが委ねられる。1トップは、好調アマウリ。
 インテルは、4-4-2の中盤ダイヤモンド。中盤の底に、スタンコビッチを抜擢。左にサネッティ、右にヴィエラ、トップ下ソラーリ。スタンコビッチのボランチはそれほど驚くに値しない。彼のサッカーセンスは飛びぬけたものがあり、中盤からウィングまで幅広くこなすマルチロールタレントだ。ヴィエラ・ダクール・カンビアッソには無い、パスの捌き方を心得ている。しかし、以前も指摘したとおり、トップ下のソラーリは厳しい。彼のポジションではない。
 2トップは、アドリアーノがトップで、イブラヒモビッチがセカンドトップ。アドリアーノが、復調の兆しをようやく見せ始めた。

 前半。試合はいきなりインテルが先制する。
 インテルのカウンター。自陣からのロングボールがアドリアーノへ。アドリアーノはダイレクトで、少し引いていたイブラヒモビッチにちょこんと返すと、イブラヒモビッチは走りこみながらそのボールをペナルティーエリアの外からダイレクトに蹴り込む!!強烈なシュートがパレルモゴールを襲い、GKフォンタナもややファンブルするような形でゴールへ。フォンタナのミスと言えなくもないが、ここは素直にズラタンを褒めたい。
 これで、パレルモは萎縮してしまったのか、今までの試合で見せていた小気味良いパスを繋いだ攻撃サッカーがなりを潜めてしまう。特に、ブレシアーノとアマウリが孤立してしまい。カウンターでもなかなかいい形が作れなくなってしまった。
 インテルは、その後も何度と無く決定機を作るが、最後の押しが足りずに追加点は奪えない。
 しかし、ロスタイム。パレルモが同点に追いつく!!
 左からの鋭いクロスに、ブレシアーノがヘッドで流し、これがアマウリの足元へ!!これをアマウリが右足のアウトサイドでダイレクトに叩き込んだ!!ジュリオ・セーザルも届かずインテルゴールへ!!前半で、パレルモが追いつき俄然盛り上がるかに見えた。

 ところが後半、両チームのエース、ズラタンとアマウリが揃ってベンチに下がるとややゲームは下降気味。特にパレルモは、その後殆ど決定機が作れなかった。
 後半もインテルのカウンターで勝ち越し点。
 アドリアーノのドリブル突破でパレルモ陣内に攻め込み、少しタメを作って、左サイドに走りこんでいたヴィエラにラストパス。これをインフロントでゴール左上隅に叩き込み、2点目。これで勝負あった。

 全体的な結果としては順当なインテルの勝利といえよう。
 インテルとしては、スタンコビッチの能力の高さを改めて感じさせられた。ボランチでも、昨年のヴェロンを思わせるような正確なロングフィードが冴え渡り、またポジショニングセンスも秀逸。フィジカルが優れた選手と言うわけではないが、ポジショニングセンスでそれを補ってあまりある。まさに、サッカーセンスの塊だ。また、アドリアーノの復調もインテリスタの方には嬉しいニュースだろう。まだ体は重そうだが、2アシストの活躍。FKでもあの左足の猛威を垣間見ることが出来た。このまま行けば、後半戦は大きな戦力になりうるかもしれない。

 パレルモは、まず審判に恵まれなかった感がある。ホームながらパレルモに不利なジャッジが多く、これはいささか興ざめした感が否めない。特にインテルに勝ち越しゴールを許した場面は、ヴィエラがカラッチョロを潰したファールの場面を、審判がファールを取らなかった場面から生まれたもの(ただ、カラッチョロを潰したヴィエラがその後すぐに立ち上がって60メートルランニングして得点に絡んだところはすごいのだが)。実況は「流した」と表現したが、流すとは、この場合パレルモ側にアドバンテージがあって始めて意味が通じる言葉であって、あの時ファールを取られないと何の利点も無いパレルモ側に、流されたメリットなど何も無い。あれは、ファールを取らなかった審判のミスジャッジだ。
 ただ、それでもパレルモが勝ち越すことは難しかっただろう。
 特にアマウリからカラッチョロに替わった後半は、殆ど決定機を作れなかった。八百屋個人的には、次代のアズーリを担うと予想しているカラッチョロだが、今年はこれまでノーゴール。パレルモでもアマウリの完全に控え要員へと成り下がり、カラッチョロ本人もこの冬の移籍を志願している模様。それほど、今の彼の環境はどん底だ。プレーも、どこか歯切れが無く、後半唯一の決定機とも言えるCKからのヘディングもポストに嫌われ万事休す。彼のトンネルは、暗く長いものになりそうだ。
 線は細いが、身長190cm以上(194cm?)と高く、その割りに身のこなしも柔らかく、ポストプレーにもチャンスメイクにも絡める(一昨年と昨年までは)もちろん得点能力もある。過大評価すれば、ズラタンに近いプレースタイルのカラッチョロ。彼の奮起に期待したい。
 あと、最大の誤算はシンプリシオの不在。彼のゲームメイクは秀逸で、彼の不在がパレルモの小気味良いサッカーがなりを潜めたのは言うまでもないだろう。

 これでパレルモは3位に転落し、ローマが2位浮上。インテルは1試合落としても、首位を明け渡さないだけのアドバンテージを築いた。しかも、インテルはこれで9連勝。当たり前といえば当たり前なのだが、やはり強い。
 このまま、インテルが独走してしまうのか…今後の展開がちょっと寂しくなりそうな結果だった。
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by R-130 | 2006-11-27 23:20 | ∟Serie A 06-07