カテゴリ:∟F1 2007 Final( 13 )

2007年 04月 18日
F1:第3戦 バーレーンGP決勝 3人が22ポイントで並ぶ!!
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Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 F・マッサ フェラーリ 1:32:27.515
2 L・ハミルトン マクラーレン + 2.360
3 K・ライコネン フェラーリ + 10.839
4 N・ハイドフェルド BMW + 13.831
5 F・アロンソ マクラーレン + 14.426
6 R・クビサ BMW + 45.529
7 J・トゥルーリ トヨタ + 1:21.371
8 G・フィジケラ ルノー + 1:21.701
9 H・コヴァライネン ルノー + 1:29.411
10 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 1:29.916
11 A・ブルツ ウィリアムズ + 1 laps
12 R・シューマッハ トヨタ + 1 laps
13 R・バリチェロ ホンダ + 1 laps
14 C・アルバース スパイカー + 2 laps
15 A・スーティル スパイカー + 4 laps
Did not finish
16 A・デビッドソン スーパー アグリ + 6 laps
17 M・ウェーバー レッドブル + 16 laps
18 D・クルサード レッドブル + 21 laps
19 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 23 laps
20 V・リウッツィ トロロッソ + 31 laps
21 J・バトン ホンダ + 57 laps
22 S・スピード トロロッソ + 57 laps
(文中のタイムや写真はF1-Live.com及びGPUpdate.netを参照)


 "えー?いまごろー?"
 とか言われそうですが、第3戦バーレーンGPの決勝のアップです(^^ゞ
 優勝は、フェラーリのフェリペ・マッサ。セパンの汚名を晴らす見事な走りでした。予選のQ2でもダントツのタイムを叩き出し、決勝の1stスティントでも実は結構重かったと言う、意外な事実で2ndスティント以降は他を寄せ付けない圧倒振りで今シーズン初勝利。マッサとしては、1stスティントが本当に勝負だったと思います。若干軽かったハミルトンにさんざんつつかれながらもミスせず走りぬいたところで勝負あり、と言う感じで2ndスティントでは見る見る引き離しまていきました。
 ポイントでは、面白いことに、アロンソ、ライコネン、ハミルトンが22ポイントで並び(順位の関係上、左から1-2-3位)今シーズン初優勝を遂げたマッサが17ポイントで続きます。そして大健闘はBMWのハイドフェルド。今回はアロンソを"実力"でパスして4位チェッカー。これで3戦連続4位フィニィッシュで15ポイントとこちらも数字の可能性上、タイトル争いに絡める位置につけています。この躍進振りはすごい。
 それでは、レースを簡単に振り返りたいと思います。


 スタート。
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 レコードラインのアウト側のスタートが有利と言う定説をあざ笑うかのような、マクラーレン勢のロケットスタート。特にアロンソのスタートは秀逸。これはローンチコントロールがどうこうとかではなく、アロンソは"スタートがうまい"ということだろう。3位ライコネンのインを取りながら1コーナーへ。
 ライコネンもここでアロンソに出られたらレースシミュレーションが台無しになるだけに、踏ん張る。2-3コーナーをアウトベタ→インベタ→アウトベタで立ち上がりアロンソに抵抗。ライコネンのこの1コーナーでの大きくアウトに振ってのマシンコントロールは何気にすごかった。4コーナーにイン・アロンソ、アウト・ライコネンで並走するもインのアロンソに軍配…これでライコネンはアロンソに押さえ込まれる格好になる。
 バトンとスピードが接触し今シーズン初のSCが導入するも大きな波乱は無く、マッサがトップ。以下、ハミルトン、アロンソ、ライコネン、ハイドフェルドと続く。クビカはまたもハイドフェルドから置いていかれる。
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 実はそれなりに重かったマッサが必死にハミルトンを押さえる。一方ハミルトンについていけないアロンソ。ガソリン搭載量はハミルトンより多いので当然だが、このスローペースに付き合わされたライコネンは1stスティントは我慢のレース。後ろにBMWのハイドフェルドも続く。
 ピットインは、ハミルトン、ライコネン、アロンソ、マッサ、ハイドフェルドの順。2ndスティントで突然グリップ不足に襲われるマクラーレン。逆に軽いタンクで逃げるマッサに、ハミルトンは置いてけぼりに。
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 同様の問題はアロンソにも起こり、ライコネンがついにアロンソを抜いて3位に浮上。
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 更に圧巻はハイドフェルド。ホームストレートでピタリとアロンソの後ろにつくと、1コーナーでは無理に仕掛けず、早めのフレーキング→立ち上がり重視で4コーナーでアロンソを撃墜すべく照準を合わせる。この立ち上がり重視で4コーナーで勝負すると言う組み立て方が本当に素晴らしかった。
 アロンソは強引にインをキープして4コーナーに2台が並走するも、これまたアウトから素晴らしいマシンコントロールでアロンソをオーバーテイクしたハイドフェルド。更に自身の株を上げる4位にポジョンアップである。

 その後は、ペースアップしたライコネンが2ndスティント終盤でハミルトンに追いつくもオーバーテイクならず、結局この順位でチェッカー。
 6位に淡々とレースをしたBMWクビカ。7位に、ホームストレートで露骨なブロックが目立ちまくっていたTOYOTAのトゥルーリ。8位にしぶといと言えばしぶといがこんな位置にいてはいけないはずのルノーのフィジケラが入賞。
 ストレートスピード最速のウイリアムズは10位11位とふるわず。マシンの動きそのものは良さそうだったがレースマネージメントがお粗末過ぎてポイント獲得にはならなかった。

 日本勢は、SuperAguriの2台はエンジンブロー。ディヴィッドソンは完走扱い。
 TOYOTA・ラルフ12位。HONDA・バリチェロ13位。ラルフはトゥルーリに負けっぱなしで来期は減額オファーと報道。断れば、ラルフはF1界から消えることになるだろう。何とも寂しい日本勢である。ヨーロッパラウンドでの巻き返しに期待したいとろこだが、HONDAはどうやらモナコまでは現状のマシンで行くらしいので改良型は早くとも北米ラウンドから、と言うことだろうか。
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BMWが好調を維持している。マクラーレンのマシンバランスが狂った2ndスティントの間隙を突いた、ハイドフェルドのオーバーテイクだが、展開如何では充分2強に迫れるポテンシャルを見せ付けてくれた。あとは、ハイドフェルドは髭を剃るだけである。剃ったほうがカッコいいと思うぞ、実際の話。後、タイヤがうまく使えていないクビカ。一発は速いがレースペースはまだまだハイドフェルドの足元にも及ばない。昨年のように、チーム御用達のスペシャルエディションならぶりぶり使えばよかったのだが、今年のようにある程度もたせなければならない、となるとどうも辛いようだ。ヴェッテルをチラつかせて2人の穴を叩くマリオ・タイセン。こいつもなかなかにしたたかな男である。

 さて、テストを挟み4週間のインターバルがあるF1。次回はヨーロッパラウンド突入、アロンソの母国、スペインGPである。最終コーナーが改修されて、高速コーナーが消えてシケイン増設と言う何とも味気ないレイアウトになってしまった。これでは更にオーバーテイクの可能性が減ってしまうだろう。まあ、安全性の確保には仕方がないということだろうか。
 この3戦で見えてきたのは、やはり、フェラーリ・マクラーレンの2強対決。その後ろにBMWが続くと言う構図。特に4人が似たようなポイントを取っているので、今後トラブルやリタイアでポイントを取り損ねたドライバーが脱落していくような構図になるだろう。ただいまのところ実力が拮抗しているので、レースが非常に面白いのが今年の特徴か。
 また、中段グループは団子状態。SuperAguriはこの3戦、ポイントを取る最大のチャンスだと思われたがポイントを取ることができなかった。HONDAやTOYOTAは豊富な資金力があるので次戦以降はポテンシャルが上がる可能性があるだけに、SuperAguriはこの間隙を突いてポイントを取ってほしかった。しかし、まだまだ可能性が無くなった訳ではないので、取り敢えずはQ2まではコンスタントに進んで、戦えるレースをしてもらいたいものだ。

 F1は5月まで暫しのお休み。
 次戦は、改修されたカタロニアサーキットでのスペインGP、ヨーロッパラウンド突入である。
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by R-130 | 2007-04-18 01:25 | ∟F1 2007 Final
2007年 04月 08日
F1:第2戦 マレーシアGP決勝 ハミルトンすっげえぇぇぇ
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Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 F・アロンソ マクラーレン 1:32:14.930
2 L・ハミルトン マクラーレン + 17.557
3 K・ライコネン フェラーリ + 18.319
4 N・ハイドフェルド BMW + 33.777
5 F・マッサ フェラーリ + 36.705
6 G・フィジケラ ルノー + 1:05.638
7 J・トゥルーリ トヨタ + 1:10.132
8 H・コヴァライネン ルノー + 1:12.015
9 A・ブルツ ウィリアムズ + 1:28.924
10 M・ウェーバー レッドブル + 1:33.556
11 R・バリチェロ ホンダ + 1 laps
12 J・バトン ホンダ + 1 laps
13 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 1 laps
14 S・スピード トロロッソ + 1 laps
15 R・シューマッハ トヨタ + 1 laps
16 A・デビッドソン スーパー アグリ + 1 laps
17 V・リウッツィ トロロッソ + 1 laps
18 R・クビサ BMW + 1 laps
Did not finish
19 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 14 laps
20 D・クルサード レッドブル + 20 laps
21 C・アルバース スパイカー + 49 laps
22 A・スーティル スパイカー + 56 laps

(文中のタイムや写真はF1-Live.com及びGPUpdate.netを参照)



 直前の雨天の予報は見事に外れ、3日間とも晴天+高温多湿という過酷なコンディションで迎えた決勝。
 昨日のQ2で、アロンソが滅法速いタイムを出していたのが非常に気になっていたが、それがやはり現実のものとなってしまった。

 スタート。
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 偶数列がレコードラインのため、偶数列のマクラーレン勢の伸びがいい。アロンソがマッサの前に出る。そして、マッサがライコネンを牽制しようと若干マシンをアウトに振ったのが最大のミス。
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 この瞬間、ハミルトンがインを強襲し、マクラーレンの1-2体制の出来上がり!!この瞬間、フェラーリの惨敗のシナリオが出来上がってしまった。
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 ハミルトンがフェラーリ2台をホールド。
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 その隙に、アロンソは1周約1秒フェラーリから逃げていく…
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 これに我慢できないマッサが、ハミルトンに猛烈にチャージをかける。
 インから、アウトから、自分の方がマシンも腕も上だといわんばかりに大きなモーションから揺さぶりをかける。しかし、ハミルトンは全く動じない。
 これに更に焦れてしまったマッサは、4コーナーで強引にインに飛び込むもオーバースピードでコースアウト。ライコネン、ハイドフェルドにも抜かれて5位転落。
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 マッサはこの後ハイドフェルドに仕掛けることも出来ず、また、2度タイヤ交換でもハイドフェルドとの入れ替わりはノーチャンス。5位のままレースを終え、折角うなぎ登りだった自身の評価を下げる結果なるどころか、ハミルトンの大物振りを引き立ててしまうピエロ役になってしまった。恐らく自他共に、セパンの主役と思っていたマッサがとんだ道化師役とは…F1とはつくづく皮肉なものである。
 
 ハミルトンはこの後第1スティント、第3スティントともライコネンのプレッシャーにさらされるが、これを跳ね除けて2位フィニィッシュ。更に評価を上げ、インパクトは正直ミハエル以来ではないだろうか。正直落ち着いている点ではジャック・ヴィルヌーブをも超えているような気がする。アロンソとの超強力タッグの誕生である。

 BMW勢は、クビカがギアトラブル+第1スティントでタイヤパンクで18位と言う散々なレースだったが、同僚のハイドフェルドはトラブルに見舞われることなく、そしてマッサを抑えて4位入賞。クビカには無い安定した走りで、BMWにまたも5ポイントをもたらしている。

 ポイント獲得が期待されたウイリアムズのロスベルグは、残り14周目まで6位を走っていたが原因不明のトラブルでストップし、ポイント獲得はならなかった。しかし、非常にいいペースで走れており、本家TOYOTAよりここでも速さを見せ付けた。

 レースペースに自信ありのルノーは、辛くもフィジケラが7位、コヴァライネンが8位とギリギリでW入賞。しかし、一昨年、昨年の強さは微塵も感じられなかった。

 そして堂々の優勝はアロンソ。マクラーレンに2005年のブラジルGP(J-P.モントーヤ)以来の優勝をプレゼント。
 ウイニングランのあとは、お約束の、たらったらったらったらったうっさぎーのダーンス♪を披露…今年もやるのね。
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 ロン爺とハウグ爺が揃って降りてきた。嬉しいんだろうなぁ。
 ちなみに、ロン・デニスは1回目のピットサインを出すとき、サインボード出すところまで降りてきていました。今回は並々ならぬ気合が入っていたんでしょう。

 日本勢最上位は、TOYOTAのトゥルーリが7位入賞。
 以下、11位HONDAバリチェロ、12位HONDAバトン、13位SuperAguri琢磨、15位TOYOTAラルフ・シューマッハ、16位SuperAguriディヴィッドソン。琢磨はスタートで大きく出遅れるも13位まで持ち直すあたりは流石。今年はしっかりレースが出来る車になっています。
 HONDAは…ウイング立てすぎで、コース上ではTOYOTA抜けませんでした。やはり問題はかなり深刻のよう。ヨーロッパラウンドでの大きなアップデートに期待するしかなさそうです。
 尚、TOYOTAのラルフには、サラリーの減額を受け入れないと来期のシートは無し、と言う通告がチームからあった模様。F1に留まりたければこの通告を受け入れるしかないでしょうねぇ。他に雇ってくれるチームがあるとは思えないし…


 今回のレースは非常にタイヤファクターに謎な部分が多かったのが印象的だった。
 ソフトもハードもそれほど差が無い、と言う触れ込みながら、ソフトはたれが早い、と言うのが昨日までの定説だったが、一夜明けると第1スティントは18台がソフトタイヤでのスタート。以外にソフトでもいけるということが判明し、ほぼ全車がソフトでスタートした。
 しかし、第2スティントではタイムが上がらず、第3スティントのハードタイヤに履きかえるとまたしてもタイムアップするというなかなかタイヤの状況が読めないレースだった。
 この辺の不確定要素をいち早く物にしたチームが、非常に美味しい思いをしそうな気がする。この不確定要素を最初につかむのはどのチームだろうか?


 第3戦、バーレーンGPはもう今週末行われる。インターバルが無いため、各チームの状況はさほど変わらないままに入る事になるだろう。
 マクラーレンが予想以上に戦力を上げ、フェラーリに負けるとも劣らない速さを身につけたと言っても過言ではないだろう。
 シャキールでも、フェラーリとマクラーレンのマッチレースが見物だ!!
 
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by R-130 | 2007-04-08 23:30 | ∟F1 2007 Final
2007年 03月 19日
F1:第1戦 オーストラリアGP決勝 ライコネン移籍後初戦でポールトゥウィン 大物新人ハミルトン3位表彰台
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Pos. ドライバー コンストラクターズ Tyres Time
1 K・ライコネン フェラーリ 1:25:28.770
2 F・アロンソ マクラーレン + 7.242
3 L・ハミルトン マクラーレン + 18.595
4 N・ハイドフェルド BMW + 38.763
5 G・フィジケラ ルノー + 1:06.469
6 F・マッサ フェラーリ + 1:06.805
7 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 1 laps
8 R・シューマッハ トヨタ + 1 laps
9 J・トゥルーリ トヨタ + 1 laps
10 H・コヴァライネン ルノー + 1 laps
11 R・バリチェロ ホンダ + 1 laps
12 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 1 laps
13 M・ウェーバー レッドブル + 1 laps
14 V・リウッツィ トロロッソ + 1 laps
15 J・バトン ホンダ + 1 laps
16 A・デビッドソン スーパー アグリ + 2 laps
17 A・スーティル スパイカー + 2 laps
Did not finish
18 A・ブルツ ウィリアムズ + 10 laps
19 D・クルサード レッドブル + 10 laps
20 R・クビサ BMW + 22 laps
21 S・スピード トロロッソ + 30 laps
22 C・アルバース スパイカー + 48 laps
(文中のタイムや写真はF1-Live.comを参照)

 2007年F1開幕戦、オーストラリアGP決勝。ここ言う言い方をすると失礼かもしれないが、予選の盛り上がりをよそに、また例年の大波乱はどこへ行ったのか、レースは淡々と流れた印象だった。しかし、そのよどみない展開の中で、ほぼパーフェクトにレースをコントロール、スタートから独走態勢を築いたフェラーリのライコネンが移籍後初レースでポールトゥウィンと言う改めて非凡な才能を見せつけた。そして超大物新人、マクラーレンのハミルトンはレースの2/3はアロンをを押さえて2位を快走。最後のスティントではアロンソとの実力の差を露呈したが、それでも、一時はラップリーダーに名を連ねるほどの快走を見せて3位表彰台。デビューレースでこれだけのインパクトを残したのは、約10年前にウイリアムズからデビューした、J・ヴィルヌーブ以来ではないだろうか。
 まさに、ミハエル引退後の新時代、新星の台頭を予感させるリザルトだった。

 簡単にレースを振り返りたい。
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 スタートはBMWのハイドフェルドが好スタート。軽いタンク+ソフトタイヤのショートスティントギャンブルに出ていた彼は、スタートでアロンソを抜いて2位に躍進する。
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琢磨もTOYOTAの小競り合いを展開しながら10位を走行。バトンはバリチェロとストラテジーの違いをもっていたと言うのもあったがチームメイトにふたをしてしまい、バリチェロ、クルサード、そしてエンジン換装のマッサを従えて走行。マッサは最後尾降格のため1ストップを選択。
ライコネンが第1スティントを速めに切ってきたが、そのときに既にハミルトンには12秒差を築き上げる。
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ハミルトンは、ライコネンがピット後、ラップチャートのトップに名を連ねる堂々とした走りを披露。レースの2/3以上アロンソをホールドし、とてもデビュー戦とは思えないステディな走りを見せ付ける。チーム設立以来初のドライバー総替え、しかもF1新人起用は1991年のマイケル・アンドレッティ以来16年ぶりの起用と言ういわば冒険とも取れるドライバーラインナップを強いたマクラーレンだが開幕戦に関しては上々の成果を上げたのではないか。
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ルノーはレースペースに自信を持っていたといわれていたが、レース中はあまり画面に登場することも無くひっそりと進めていく。ところが第3スティントにソフトを履くとマシンバランスが狂って大幅にタイムダウン。5位フィジコは最後尾から追い上げてきたマッサにつつきまくられ、コヴァライネンはTOYOTAの2台を抑えきれずに10位チェッカー。ルノーにとっては失意の初戦となってしまった。彼らがもっとも得意とする開幕ダッシュに失敗。恐らくルノーのトップチームとしてのサイクルはアロンソの離脱と共に終わりを告げたと言っても過言ではなさそうだ。彼らの課題はBSタイヤの有効的な使い方。昨年はMIタイヤを一番うまく使っていたといわれる彼らがBSのスイッチと共に、サスペンションなどのセッティングを1から見直しを迫られる結果となりいまだ有効な解決策を見出せていないのが何より痛手だ。

 レース終盤には、ウイリアムズのヴルツとレッドブルのクルサードが3コーナーで危ないクラッシュを見せるも、SCは出動せず(あれはヴルツ完全にミラー見ていなかった。何事も無かったかのようにコーナーにアプローチしていたから)。レースは荒れることなく、ライコネンがポールトゥウィン。マクラーレンが2-3。クビカがトラブルに無くもハイドフェルドが4位入賞。フィジケラは地味に5位。最後尾から1ストップと言うリスクにも果敢にチャレンジしたマッサが6位。ウイリアムズロズベルグが開幕前の予想通り本家TOYOTAを抑えて7位。8位に"Bチーム"に後塵を拝したラルフが入賞する結果となった。


■ SuperAguri 琢磨が入賞まで"13秒差"の12位
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 今年は昨年から大躍進のSuperAguri。レース中は、昨年のチャンピオンチーム、ルノーのコヴァライネンを昨年のワーストチーム、昨年のQ3脱落常連組のSuperAguriの琢磨がしっかり押さえてレースするシーンが見られるなど、まさに"世界中の驚き"はレースも続いた。
 予選のド派手さを鑑みれば決勝はいささか寂しい、と言う声も聞こえてきそうだが、いやいやそれほど悲観する必要もないと思う。所謂ウイリアムズやTOYOTAやレッドブルと言った中位グループと互角のタイムを刻み、8位ラルフとは13秒差でチェッカー。しかもこのSA07、ほぼ開幕戦がシェイクダウンにもかかわらず大きなトラブルも無く2台完走。他のチームと違いテストは一切していないのである。彼らがマシンを熟成させることが出来れば、実力でのポイント獲得でも夢ではないところに現状つけているのだ。今年は本当にレースが出来そうなSuperAguri。HONDAのパワーユニットを活かして、是非序盤戦でポイントを獲得してもらいたい。彼らの活躍で、日本企業もスポンサードに名乗りを上げてくるかもしれない、日本に新たなF1ブームを巻き起こす可能性もあると思う。
 因みにレース序盤でスパイカーのスーティルと接触したディヴィッドソンは、背中を痛めて完走がやっとの状態だったそうだ。何でも無線での会話も困難なほどだったとか。完走後、ストレッチャーでサーキットを後にするほど様態は良くなかったようだ。


■ 速くてもろい?BMWの開幕戦
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 評判どおり、速いが信頼性にも難を示したBMWの開幕戦。
 しかしニックが予選3位決勝4位と上々の滑り出しを見せてくれた。
 BMWはシームレスギアにもトラブルを抱えているようで、このトラブルは他のチームにも抱えているチームが多い。マッサもそのトラブルだった。
 しかしこの速さは本物だ。レースペースも昨年のチャンピオンチームルノーを圧倒。クビカも"壊れなければ"間違いなくBMWが4-5だったはず。やはり彼らの課題は「信頼性」になりそうだ。
 レースも上位スタートながら、ハイドフェルドとクビカのストラテジーを変えてくるなどアグレッシブさも見せているBMW。彼らが今年の台風の目であることは間違いない。


■ 深刻なHONDAの現状
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 アースカラーも虚しく、リザルトも後方に沈んだHONDA。バトンは集中を欠いて、スピード違反のペナルティも受けるなど散々の開幕戦だった。
 彼らの問題は、BSに鞍替えしても尚解決できないフロントタイヤの発熱問題。そして、今年は更にブレーキングのスタビリティーにも問題を抱えている。
 序盤、バトンがクルサードとマッサを抑えて走っていたとき、はっきり視認出来たのはプレーキングポイントが他のチームより明らかに浅いこと。この問題はどのサーキットでも致命的な問題として浮上するだろう。これでは彼らはバトル出来ない。踏ん張れない。
 こと、修正に関しては素晴らしい力を発揮するHONDAだが、やはり念頭の懸念どおり、開幕に素性のいいマシンを用意出来ないという問題を今年も抱えてしまい、まずは他のチームに追いつくのに莫大なエネルギーを割くことになりそうだ。


■ 大物新人、ルイス・ハミルトン、堂々3位入賞
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 最後に大型新人の栄誉をたたえるエントリーで締めたい。
 前述の通りマクラーレンの歴史においても、またF1界の歴史においても名を残したハミルトン。昨年のチャンピオンアロンソに負けず劣らずのレースマネージメントで、一時はラップチャートトップにも名を連ね、堂々3位入賞を果たした。
 しかし、第3スティントではアロンソとの差がはっきり現れた。この辺がこの大型新人の課題になりそうな雰囲気を残した。しかし、彼は何と言ってもF1初戦なのだ。それでこれだけ走れるのは本当に凄いとしか言いようがない。昨年のニコ・ロスベルグをしのぐインパクトで、八百屋的にはヴィルヌーブにイメージが被る。ルノーのコヴァライネンはマシンに手を焼いて、ラインをはらむシーンが多かったが、ハミルトンは2回に抑えた。しかもレースのまとめ方がうまかった。
 彼が今季初優勝を遂げてもなんら不思議は無い走りっぷりだった。


 開幕戦は、最大のライバルマッサの脱落もあったがライコネンがポールトゥウィンと言う絶好のスタートを切った。マッサとライコネンの実力勝負は第2戦以降に持ち越しとなったが、ここは次戦の大きな見所だ。
 第2戦はマレーシアGPセパンサーキットでの開催。来週には同サーキットで3日間の合同テストも用意されている。
 各チーム開幕戦の結果を受けて様々なアップデートを実施して来るだろう。HONDAは恐らく大々的に空力パーツを持ち込んでくるはずだ。まずはテストに注目しつつ、第2戦を待ちたい。
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by R-130 | 2007-03-19 05:13 | ∟F1 2007 Final