2007年 01月 22日 ( 1 )

2007年 01月 22日
サッカー:冬のマーケットや噂話を検証-プレミア編その1-
 もうすぐ冬のマーケットも閉まるが、この冬の補強の必要性と可能性、および夏にくすぶる噂について検証したい。今回はプレミアリーグ編。全チームやると枠がいくらあっても足りないで4強に絞って。気が向けば他のチームもやる…かもしれません。


◆ マンチェスター・ユナイテッド

・FW補強の必要性…△  この冬は急がなくていいが、来シーズンに向けては…       

 ラーションを、ヘルシンボリから"シーズンオフに限り"レンタル。期限付きでマンUに加入。カップ戦でデビュー戦でゴールを上げるなど錆付いていない技術を見せ付けてくれた。今シーズンは助っ人ラーションで乗り切る構えだろう。
 しかし、来シーズンを見据えればもう1枚、ワールドクラスのFWが欲しいところか。候補として上がっているのが毎年の事ながら、アトレティコのトーレス。ファーガソン監督ご執心の逸材である。しかし、未だ本領を発揮できずにいるこの未完の大器に大枚をはたいていいのか疑問を投げかける専門家もいる。もちろん、アトレティコも手放すつもりはないだろうが、しかし今年に限っては「チームがカップ戦の出場権を逃した場合」「フロントがあまりの不甲斐なさに見切りをつけた場合」は、放出もありえるようで、例年のように何が何でも手放さない、という情勢ではないようだ。
 しかしトーレスは現実味が薄いのも否定できず、移籍が不可能と見切れば、デフォー(トッテナム)や、ダレン・ベント(チャールトン)でお茶を濁す可能性もある。何せルーニーとサハがいる。ワールドクラスにこだわる必要はないのだから。
 一方、ファーガソンから冷遇されているスミスは再就職先を見つける必要があるかもしれない。


・MF補強の必要性…○  左サイドと中盤の底が出来る人間が欲しい       

 パク・チソンの復帰で、手薄な状態からは脱却できた。両サイドをそつ無くこなせるだけに、彼の復帰は心強いし復帰後もゴールやアシストに絡む活躍を見せている。
 バイエルンのハーグリーブスも、この冬の移籍はなくなったが夏以降は充分ユナイテッドに加入する可能性がある。相思相愛の両者は、バイエルンが首をタテに振ればいつでも移籍があるだろう。特にマルチロール性にも優れたハーグリーブスの加入はマンUに大きなプラスとなるだろう。また、中盤の底はナニ(ポルト)やマブバ(ボルドー)も候補に挙がっているがこちらの実現性は低そうだ。
 問題はギグスの後継者となりうる左サイドの人材。ギグスももう35歳。いつトップコンディションを保てなくなってもおかしくない。フレッチャーがなかなか芽が出ないことを考えても今夏には補強に動く可能性も否定できない。現段階ではクアレスマ(ポルト)、プエルタ(セビージャ)がリストアップされているようだが、両者ともチームの中軸を担っているだけに移籍には大きな障害が伴いそう。


・DF補強の必要性…△  両サイドバックのバックアッパーを      

 今すぐ、と言うわけではないが両サイドバックのバックアッパーは欲しいところだろう。
 まず右サイドのギャリー・ネビルだが流石に高齢ゆえの衰えが見え隠れして来た。攻めあがった後の戻りに往年の早さが消えている。ブラウンがいるが、彼等以上のワールドクラスを招聘する必要があるだろう。
 左サイドはエブラとエインセが努めているが、エインセは退団の可能性があるとか。その為にも後釜を探しておく必要があるか。シルベストルも昔よりはポカが減ったがそれでも信頼が置けるとはお世辞にも言いがたい。この辺は懐と相談して補強する必要がありそうだ。ウィガンで頭角を現したバインズが第1候補、妥協してサウザンプトンのベイルとなりそうだが両者とも、イングランド内での引き合いは非常に強そうだ。
 CBは現在のところ磐石。ヴィディッチとファーディナンドのコンビは、テリーとカルバーリョのコンビと同じく相互補完性が高い。バックアッパーがブラウン・シルベストルと言うところでこの辺は欲を言えばもう1枚、と言う程度だろう。


・GK補強の必要性…△  ファン・デル・サールの後継者は?      

 セリエAでは泣かず飛ばずだったが、プレミア復帰後は切れを取り戻したファン・デル・サールが今のところ安泰。ハワードを武者修行に出して、クシュチャクを獲得したのも正解だろう。
 ただ、ファン・デル・サールの後継者はどうするのか?クシュチャクにするのか、武者修行を積ませたハワードを呼び戻すのか、新たにゴードン(ハーツ)あたりを獲得するのか?この辺の方向性次第では補強も必要かも、と言う程度だろう。



■ チェルシー

・FW補強の必要性…△  シェフチェンコをどうするかで必要性は大きく変わる       

 ここまで沈黙し続ける"ウクライナの矢"。その内その内、と期待を持ったままついにシーズンの半分が過ぎてしまった。
 このままでは、プレミアに適応できないまま、移籍の可能性も否定できない状況になってきた。
 ただ、プレミアに適応できないと言うだけでなく、W杯で怪我から無理やりコンディションを上げようとしたつけを、ずーっと払っていると言う感も否めず、本当の実力や今後の適応に関してはいまだ未知数だ。フロントが来年まで我慢するのか、それとも今年で首を切ってしまうのか、その方針如何で夏には大きな補強がありうるかもしれない。
 ビジャ(バレンシア)やアドリアーノ(インテル)と言った大物の噂は出ているが、それはチェルシーが金満クラブだから。ビジャはバレンシアが手放すはずもなく、アドリアーノにいたってはフロントに獲得の意思は無い筈。ただのゴシップ程度だ。


・MF補強の必要性…× 必要性はゼロに等しい

 中盤は、ベストの布陣が組めるなら心配の要らないセクションだ。マケレレ、エッシェン、ランパード、バラックを軸に、前も出来るJ・コール、ジェレミ、ロッベン、ショーン・ライト・フィリップス…いずれもサイドハーフ要員だが、がおり、人材には事欠かない。後釜として、ミケルやディアッラもおり、補強が必要な箇所は見当たらない。


・DF補強の必要性…◎  CB、SB共に補強が必要

 テリー、カルバーリョとプレミアで屈指のCBコンビだが、バックアッパーは心許無い。オフにギャラスとフートを放出。ブラルースが加入したが彼は完全に期待はずれで、早くもモウリーニョの構想外になりつつある。現状エッシェンをCBに起用して急場を凌ごうとしているが、エッシェンの持ち味はこれでは活きない。一刻も早い補強が必要だが…この冬の補強は無しと、フロントが明言してしまい、モウリーニョも困り果てている。夏の候補としては、メツェルダー(ブレーメン)、コンパニ(ハンブルガーSV)、イスマエル(バイエルン)と言ったドイツ勢がリストアップされているが、冬の獲得はいずれにしても不可能。しかし冬に獲得しないままで、CLを制覇できるのだろうか…
 右サイドはスペシャリストが不在。フェレイラは今シーズン調子が上がらず、退団の噂が広がっている。ジェレミに関してはいまだモウリーニョの信頼を得ていない。守備もミスが多く、SBに守備力の高い選手を求めるモウリーニョにとっては望みの選手とは言えない。ミゲル(バレンシア)がメインターゲットになっているが、バレンシアがこの逸材を手放すとも考えにくく、現在イングランドで価値が急上昇している、マンCのリチャーズあたりが現実的な補強プランになりそうだ。
 左サイドはA・コールと言うスペシャリストがいるがバックアッパーがブリッジでは心許無い。正直凡庸と言う感じで、これと言った強みがないのだ。もっとも、この辺は妥協もありうるが…。


・GK補強の必要性…△  第2GKを強いていえば…

 ツェフは世界屈指のGKに成長しており問題なし。グディチーニ、イラリオも安定感ではツェフの足元にも及ばないが第2GKとしては及第点だろう。ただこの二人は年齢的に先がそう長くないのでその後を考える必要はあるかもしれない。が、急務と言うわけではない。


【考察 モウリーニョの今シーズン限りの退団はあるのか?】

 離脱者が増え、パフォーマンスに陰りが見え始めたチェルシー。特にテリーが離脱後、失点が大きく増え、勝ち点を伸ばせなかった12月の下旬の戦績に、タブロイド誌はこぞって「モウリーニョ退団」を書き立てた。
 ただ、モウリーニョの功績を考えてみればわかるが、プレミアを連覇し、今シーズンもまだ3敗しかしていない。ユナイテッドとの勝ち点差は6。まだ充分に追いつける範囲内だ。CLもノックアウトステージまで残っており、可能性の上ではビッグイヤーとプレミア3連覇の偉業のWも可能な範囲だ。そもそも派手な補強でチームのバランスが崩れかけていた今季、モウリーニョの采配で綻びを最小限に抑えてここまでマンUを追走している手腕は評価すべきだろう。現状のメンバーで勝ち点3を積み上げろと要求する方が無理な話だ。
 しかし、フロントとモウリーニョに溝があることは間違いない。シェフチェンコは、過去にリップサービスかもしれないが、是非獲得したいとメディアにもらしたことがあったが、バラックに関してはモウリーニョがほしがっていた選手とは思えない。確かにバイエルンでは数々の栄光を手にしてきているが、プレーのテンポが遅いブンデスとテンポが速いプレミアでは水が違いすぎる。バラックはどうにもブンデスでのやり方をすてられないようだ。
 また、この冬、FWとCBを1枚ずつ補強して欲しいとリクエストを出しているが、フロントはこれを無視。フロントとモウリーニョが意思疎通できていると言う可能性は残念ながら低い。この辺が火種になる可能性は否定できない。ノンタイトルで、且つプレミアの順位が3位以下に下がった場合は解任が考えられなくもない、が、ここまでの手腕は評価して然るべきで、モウリーニョ解任の可能性は騒がれているほど高くないというのが実際のところだと思われる。

 だいたい、監督に9億も払えるチームなんてチェルシーしかないのだ。モウリーニョを手放すとは考えにくいと言うのが筋だろう。


 毎度の如く長くなったので、リバプールとアーセナルは次回に…(^^ゞ
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by R-130 | 2007-01-22 03:21 | ∟Premierleague 06-07