2007年 06月 06日
F1:チームオーダー疑惑について考える
 先日、マクラーレンのチームオーダー疑惑に関する裁定は"シロ"であったことは既報のとおりだ。
 この件について、F1ファンのブロガーの方の多くが触れられており、とても興味深く拝見させてもらった。
 まあ、世論を2分している通り、
"チームの選手権がある以上、致し方なく、それにあれはチームオーダーと言うものではない"
と言う意見と
"あれは、チームオーダーだ!!ハミルトンに対してフェアーではなかった"
と言う意見が大筋であろうか。
中には、
「あのように露骨なチームオーダーが出されると、ファンはF1から逃げてしまうだろう」
と、締めていらっしゃる方もいた。

 しかし、先日のモナコの件より露骨な、過去にフェラーリのバリチェロが最終ラップでミハエルに優勝を譲ったレース。あれ以降、ファンが減少したという話は聞いたことがない。あれは、今回より露骨で、言うなれば悪質なチームオーダーである。順位が確定しつつある状況の中で、故意にスピードを緩めてチームメイトに順位を譲ったのだ。これはえげつない。
 それに比べれば、今回など順位がある程度決まる以前の流動的なアクションであり、故意に相手に対して順位を譲る(譲らせる)ような指示ではなかったことは間違いない。

 チームとして参戦している以上、コンストラクターズ選手権が存在し、その上位のチームには、メディアに露出する機会も増えるということで、スポンサーとの契約交渉がスムーズに進むことは疑いようのない事実である。
 今回、モナコにはマクラーレンの冠スポンサーであるボーダフォンやその他スポンサーのお偉い方も現地でレースを観戦していた。また、マクラーレンには、モナコと言う地でチーム通算150勝がかかっていたのだ。
 これらの状況から考えても、チームでの同士討ちなど以ての外で、優勝することでスポンサーを納得させ、チームの価値を更に高める努力が必要な状況だったということが窺い知れる。今や商業とは切っても切れない関係にあるF1社会において、まずはチームの利益が第一なのである。
 確かに、普通に走れば、ハミルトンはアロンソが2回目のピットストップ後、7周くらいコースに留まれたはずである。タイム差が5秒弱、ソフトとエクストラソフトのタイム差を考えれば、逆転が充分可能であったと、机上では計算することも出来る。
 しかしその計算自体がナンセンスだということなのだろう。チーム選手権がある以上、あのようなチームからの"指示=オーダー"は日常茶飯事だろう。

 それに、この件を"チームオーダー"として立証するのは極めて困難だろう。今や、チームの無線をFIAが把握しているのはどのチームも知っている事実だ。このFIAの"無線傍受"からいち早く逃れようと考えたフェラーリは、"暗号"に無線の本当の指示を託しているという。
 普通の人が聞いたら、何気ない会話でもフェラーリ内部では、重要な指示になっているという。
 そんなカモフラージュもあるわけで、立証するには内部の人間の証言が不可欠となる(否ドライバー)。そんな証拠をつかむ等不可能に等しく、今後、それこそ最終ラップでチームメイトに順位を譲る、と言う露骨なことでもない限り、チームオーダーを立証することは難しいだろう。いやそれでも立証は難しいかもしれない。ドライビングエラーやトラブルだと言い張れば、それで済むのだから…

 どうしても規制したければ、FIAが"定義"するしかないだろう。
 ただ、定義にはどこまでがOKでどこからがNGかをきっちり白黒つけれるかが争点になるだろう。
 いずれにしても、チームオーダーはありうる話だ。もともと、サラリーが違う時点で、2人のドライバーがイコールであるとは言いがたいのだから。
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by R-130 | 2007-06-06 03:03 | ∟F1 2007 Other issue


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