2007年 03月 25日
サッカー:キリンチャレンジカップ ペルー戦 2-0で勝利も消化不良
 2007年、日本のA代表初試合は、横浜国際競技場で、ペルーを迎えて行われた。
 観客60400人。やはりある程度役者が揃えばそれなりに集まるのか。この辺はJFAの思惑通り?

 2軍のペルー相手に、過密日程は懸念されつつもそれなりのメンバーを集めた日本代表。そもそも2007年は強化試合が非常に少ない。アジアカップで早期敗退すれば、もう片手で数えるほどしか試合が出来ないのである。欧州組も招聘したことだし、何とか有意義な試合にしてもらいたいと思っていた。


■ 日本代表スタメン 4-4-2

        川口

加地  中沢  トゥーリオ  駒野

     鈴木   阿部

  中村          遠藤

      巻   高原

 
 06年のW杯から変わっているようで意外に変わっていないような気がするスタメン。トゥーリオにしても鈴木にしてももう次代で呼ばれるのはわかっていたようなものだし、川口はいつまで使うんだろうと思ってしまうし(最近GKは世界各国で年齢以上に経験を重んじる傾向はあるが)、遠藤は何でOMFなんだろうって思ってしまう。本当に4バックでいいのかって思ってしまうし、加地や駒野はSBとしての守備の資質があるのかと疑問に思ってしまう。
 と、ちょっと愚痴って落ち着いたところで、試合を振り返りたい。

 前半。
 最初は、中盤がルーズでペルーにボールをもたれるシーンも多く、やはり懸念したとおり両SBの守備力が低い。サイドを彼らに任せれらず、中沢やトゥーリオが引っ張り出されるシーンも目立つ。が、何とかその時間帯をしのぐと、徐々に日本がペースを握る。
 OMFがボールを所持しているところを、阿部や鈴木が追い越していくシーンも見られ、LSBの駒野は攻撃面では多少の貢献を見せていた。攻撃面での連携と補完性は、若干向上したように感じられる。(と言うか、ペルーの右サイドがお粗末だったというのもある)
 得点シーンは、セットプレーから。それまで2回遠藤が蹴っていた左サイドからのFKを今度は中村が蹴ってそれに、巻が後ろからうまく出て行って頭で合わせて先制!!後は流れの中で点を取れるかが焦点に。

 後半。
 最初はメンバーの交代もなく進み、54分には再びセットプレー、左サイドから中村のFK。ペルーディフェンスが処理をもたつき、振り向きざまの高原のゴールで追加点。2点目はいいが、流れの中から点が欲しい…
 その後、オシムは積極的にメンバーを入れ替えて点をとりに行く姿勢を見せるもけっきっょく今回の課題だった、流れの中からのゴールは奪えずじまいで2-0でタイムアップ。中村憲剛や矢野やU-22代表たちもピッチに立ち、それなりにアピールしたが、後半運動量の落ちたペルーティフェンスを最後まで破ることは出来なかった。


■ 本当に4バックでいいのか?
 オシムはマンツーマンディフェンスを好むと言う論調だが、今回は相手の2トップにもかかわらず4バックを採用してきた。それだけ攻撃的に行くという姿勢の表れだと思うが、前半はやはり両サイドのSBの守備力の低さで何度と無くピンチを迎えていたあたりに不安が残る。
 この際、3バック+2ボランチにして、3バックの1枚がサイドをケアしたときはボランチの1枚が最終ラインに入る(阿部ならその役目がこなせるはず、攻撃的な役目が二の次になるが)パターンでしっかり守り、トゥーリオ、中沢と言う攻撃も可能なCBが2枚いるので、オーバーラップを可能にするためにも3バックと言う選択肢はありだと思う。トゥーリオは中沢に遠慮していたのかそれともチームの約束事だったのか、オーバーラップはセットプレー以外なかった。もともと、この二人はフィジカルも強くセットプレーのヘッドも強く、たまの攻め上がりを持ち味としているだけに4バックにしてしまうとどうしても自陣固定という束縛がかかる。この持ち味を復活させるためにも3バックは検討すべきだ。加地や駒野の動きは残念ながら良いとは言えない。駒野が若干ましと言う程度で、加地は正直よくない。この辺は一考の余地があると思う。


■ 流れの中で点を取る -オシムの考えながら走るサッカー-
 今回、ペルーを攻略するにあたり1つのポイントがあった。それは、ペルー陣内のの右サイド、日本の左サイドである。
 ここでは、何度も相手DFがファールでしか止める術が無く、結果4本のFKが発生している。
 今日のペルーの左サイドは間違いなく弱点だった。
 ここを、プレーの流れの中で把握して、全員がベクトルを合わせて意図的に左サイドを攻略していく、これがオシムの言うところの考えながら走るサッカー、なのではないだろうか。弱いところは徹底的についていく、突破口をつく上で大事な戦術だ。そして、中村のように精度の高いキッカーがたまにサイドチェンジを仕掛けて、手薄な右サイドにボールを振る…このようなサッカーをオシムが目指しているのだとすれば、その考えは正しい。
 また、ブンデスリーガで自信をつけて帰ってきた高原は、ペルーのディフェンダーを弾き飛ばすようなドリブルを披露してくれた。あのようなドリブルをされれば、やはりペルーディフェンスも2枚、3枚と高原に群がっていく。そこで比較的プレッシャーのかかっていない選手がどのような動きをゴール前で見せるのか。巻は?中村は?阿部は?鈴木は?彼らがどのように動くかで、ベタ引きのペルー人ないにも風穴が開くはずだ。現に、阿部が3列目から飛び出すいい動きも見られた。これはオシムが引き出そうとしている戦術であることがはっきりと見て取れる。状況判断+飛び出しは走りながら考えるサッカーの1部だと八百屋は見た。そうすれば、チャンスも少なからず訪れると思われる。
 この辺の試合の流れの中で生まれるチャンスやヒントを選手がどのようにつかんで活かして行くか、今後に繋がる1戦だったと思う。


■ 中村+後1枚の人材
 中村俊輔が2得点に絡む活躍、といえば聞こえがいいが、やはりまだ流れの中では彼が活きているシーンは少ない。それは、合流して間もない、という時間的な問題もあると思うが、最大の問題はこの試合でも露呈したが、今尚キープレーヤーにボールを任せせてしまおうとする1面が見られることである。簡単に言えば、かつて、中田英にボールを預けるのだが誰も有機的な動きをしていなかった、と言う問題に酷似している。
 今回も、俊輔にボールを渡して満足しているシーンが散見された。流石の俊輔も、見方がしっかり動いてくれないと自慢の精度の高いパスも宝の持ち腐れとなる。中心選手が悪いように機能する典型である。
 ともすれば、中村俊輔に代わる後1枚の人材が必要となる。残念ながらその答えは遠藤ではない。それはオシムもわかっているはずである。
 ここで取り沙汰されるのが、タイプは違うが小野伸二や松井大輔になるのではないだろうか。
 小野はまだ復調しているとは言いがたいので、召集には慎重になるべきだが、ル・マンである程度の実績を残している松井は今呼ばずしてどうするのか?と言うところだろう。家長あたりにその役割を託すのかもしれない。経験を積ませるという意味ではいいかもしれないが、残念ながら経験値が松井と家永では雲泥の差だ。松井の経験は、閉塞した状況の中でのサイド攻撃に光明を見出すことが出来るプレーヤーだ。是非一度呼ぶべきだ。
 小野に関してはもう言うまでもないだろう。俊輔よりも視野は広いはずだ。プレーの幅も、トルシエ時代にサイドもやらされ、フェイエではボランチもやり、広いはず。OMFで、その経験は十二分に活かされる筈である。後は小野がどのようにコンディションを高められるか。過密日程に怪我し易さと、否定的な条件が多いが是非、日本代表のためにも復活を果たして欲しい。彼ほどのスキルを持った選手はそうはいないのだから。


 2-0と言う勝利の中にもも、課題は多かったと思うが八百屋的には収穫も多かったと思う。欧州組を交えた中で問題点が更に明確になったというべきか。流れの中での得点をとる方法や手段が、見え隠れしたこの試合。反省点を活かして是非次の試合に活かして欲しいものだ。

 余談だが、オランダ代表が6月にアジア遠征する。日本も是非オランダのような強国と戦って欲しいと思うのだが…日程決まっているから無理なんだろうなぁ。正直、オシム政権以来強国と当たっていないからディフェンスの問題点が置き去りになったままだと思う。大丈夫かなぁ。
 まあ、点取る方が先だ、と言われればそうなんだけどね。
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by R-130 | 2007-03-25 00:02 | ∟サッカー日本代表


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