2007年 03月 03日
サッカー:Jリーグ、欧州に合わせて秋に開幕!?
 今日から2007年のJリーグがスタートするが、それに先駆け2月27日の朝日新聞の朝刊に面白い記事が載っていたので、八百屋も便乗して考察したい。

 記事の内容は、Jリーグを欧州に合わせて秋に開幕するにあたってのアンケートを、J1・J2の31クラブに送り、その内20チームからの返答を基に構成されていた。まず、表題の質問の答えを賛成、反対、判断できない(どちらでもない)の3グループに分かれたそのチーム名を公表してみよう。

○ 賛成 … 5クラブ
J1=浦和・柏・清水・名古屋 J2=湘南

× 反対 … 6クラブ
J1=G大阪 J2=仙台・山形・愛媛・福岡・匿名希望

△ 判断できない … 9クラブ
J1=千葉・鹿島・川崎・甲府・横浜マ・FC東京・神戸
J2=草津・徳島

 また、紙面の賛成の主論と、反対の主論は以下のとおりであった。

【賛成】…欧州の開幕にあわせることで、移籍話がスムーズに進む
【反対】…練習・集客に悪影響(特に東北・北海道地方のチームは影響甚大)


 ちなみにこの話。何も今回初めて出た話ではなく、00年5月にはW杯に合わせて02年から秋開催、翌01年も06年からは秋開催しようと言う話しでまとまりつつあったが、やはりスタジアムの設備(スタンドの屋根増設や雪に対する運営方法等)で頓挫し、そのままお蔵入りになっているのが現状だ。

 それでは複数の角度から検証をして見たい。


【移籍面】 … 欧州との話し合いがスムーズに、欧州とのプレシーズンマッチを組める可能性間高まる
 
 以前のようにワールドクラス・もしくはワールドクラスの晩年選手がJに来なくなった背景には、もちろん資金面の厳しさもあるが、一つは交渉がまとまりにくいと言う背景もある。
 欧州の選手を日本に引っ張り込もうとすると、現状の日本のオフシーズンは欧州シーズンの中間点にあり話を持ちかけるタイミングが極めて難しい。逆に欧州シーズンが終わる頃(もしくは前)に話を持ちかけても、Jリーグではちょうどリーグの中間地点に当たり、外国人選手は疲労のたまったままそのままJのシーズン後半を戦わなければならなくなると言う大きなリスクを背負うことになる。これで選手の力を出し切ってもらうのには無理がある。
 日本人が欧州に移籍する場合も同様だ。どちらかにとってリーグの節目であるときは、どちらかがシーズンの最中である。移籍がスムーズに進むはずも無い。特に日本からの移籍の場合、優秀さを買っての移籍が多いだろうから、欧州のチームはシーズン初めから手元に置きたいだろうし、逆にJのチームもシーズンが終わるまで手放したくないはずだ。この辺の兼ね合いから考えれば、秋開幕は、選手の移籍面で大きなメリットがありそうだと言えるだろう。また、同じシーズンオフと言うことで興行面などの観点からも欧州のチームとプレシーズンマッチを組める可能性も高まりそうだ。


【選手面】 … 夏場の疲労のリスクをとるか、冬場の怪我発生率の高まるリスクをとるか

 夏場の湿度・気温が高まる時に、週1-2の日程が入ると間違いなく選手は暑さによる疲労の蓄積がたまることになり、プレーに精彩を欠く選手が出てくるだろう。現にこれまでもそのような状況が多く見受けられた。一方冬場に怪我の発生率が高まることも危惧する必要もある。ただ、これはどちらか一方のリスクは背負わなければならず、欧州でも-春開催が主流になっているので冬の怪我リスクはある程度仕方が無いと見るべきだろうか。
 また、東北や北海道のチームは冬場の練習や試合に大きな問題を抱える。グラウンドが万年雪で覆われることも珍しくないだけに、ドームのようなグラウンドを持っていれば話は別だが今のところコンサドーレ札幌ぐらいしかその設備を持ち合わせたチームはいない。除雪の労力や費用面を考えても馬鹿にならず、練習場も室内が珍しくない北国のチームにとって、冬開催は大きなハンデとなるだろう。冬場は常にアウェー、秋・春はずーっとホームと言う日程の組み方もあるがそれはそれで試合の条件がフェアーであるとは言えず、大きな批判を呼びそうである。


【観客面】 … 冬にスタジアムに足を運んでくれるお客さんがどれだけいるのか?

 熱心なサポーターの方々は、冬だろうが関係ないだろう。自分が好きなチームを応援するのに、季節は問わないものと思われる。
 問題はそうではない一見さんの場合。例えば家族でたまーに見に行ったりとか、気がむいたら言ってもいいなと言うそれほど熱心なファンでない方。この取り込みは死活問題になるだろう。恐らく寒さの厳しい冬の試合は、観客動員数が落ち込むことは必至だ。それが、チームの現状でありJリーグの現状だと切り捨てるのは簡単だが、チームにとって入場料金は大きな収入源である。特にこれも北国のチームにとっては大きな問題と言えるだろう。除雪費用を気にしながら、収入の減額も気にしなければならない…この意見に反対のチームに北国のチームが多いのは決して偶然ではないはずだ。
 また、夏休みに試合が無くなると言うのを危惧する声もある。子ども達の夏休み時期は、入場料の稼ぎ時だという意見だ。なるほど、確かに夏休みになると入場者数は殆どのチームでこの機会が無くなると収入面に影響が出るとのことだ。


【結論】 … 日本のフットボールの質の向上を取るか、幅広いお客さんに楽しんでもらうようにするか、二者択一の選択に

 日本のフットボールのことのみを考えれば秋開催がいい。これは間違いなくいえる。欧州との選手やチーム間交流が活発になることは間違いなく、結果Jリーグの向上につながる可能性が高い。
 ただ、お客さんのことを思えば、秋開催は間違いなくお客さん本意の変更ではないと言える。一部の熱心なファンは受け入れられるだろうが、残念ながら日本には移り気なファンが多い。秋開催は、一般客の減少と言う問題を間違いなく抱え込むことになる。また、秋開催により、スタジアムの改築や除雪問題などクラブチームに負担を強いることも免れない変更になる。そう考えたとき、どれだけ健全なチームがいるかを考えた場合…それは非常に難しい注文であることが浮き彫りになってくる。
 
 現状ではやはり秋開催は物理的にも不可能だろう。これを実施することで倒産するクラブも現れるかもしれない。しかし、日本のサッカーの向上を考えた場合となれば…いち早く秋開催にすべきではないかと思う八百屋である。
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by R-130 | 2007-03-03 13:14 | ∟J League


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