2007年 02月 15日
F1:トーロ・ロッソの新車はやはり"RB3"の赤牛ペイント
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 やはりと言うか、当然と言うか、がっかりと言うべきか…STR2の新車発表会に訪れた人々はそう思ったはずだ。
 2月13日。予定通り、バルセロナで控えめに発表されたSTRの新車STR2。かねてからの噂どおり、STR2はRB3の赤牛ペインティングで発表された。フェラーリエンジンを積んでいるので細部は異なるかもしれないが、パッと見は全く一緒である。
 また、ドライバー人事はリウツツィのみの発表。セカンドドライバーは、スピードが一番近いが…と含みを持たせる形に留まった。正式な発表は、メルボルンの直前になるとも言われている。
 発表会当日の午後にシェイクダウン予定だったが、BMWのハイドフェルドの赤旗中断などで初日の走行はお預け。14日に初走行を行い、トップから5秒落ちの最下位のタイムながら、43周をトラブルフリーで走りきり、バルセロナを後にすることになった。
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 一部噂された、ノンタイトルでの参戦やTV放映料の分配受け取りの放棄などについて、STRの首脳陣はきっぱり否定し、あくまで合法の範囲内であることを改めて主張している。
 コンペティティヴなマシンが2台増えた、と言う見方も無くはないがやはり、極めてイリーガルに近い形での参戦となるSTR。周囲の反発は避けられそうにないというのが正直なところか。

 近い将来はこのカスタマーシャーシが合法となるF1。チームのデザインは似通ったものとなり、所謂没個性を生み出すレギュレーションが、来年から施行される。

 回顧主義とか古い考えだとか指摘されるのを覚悟で言えば、1990年、八百屋が見始めたときのF1は実にユニークだった。30台以上を超えるマシンが参戦し、金曜日の午前中に、予備予選なる、予選の前に弱者がふるい落とされるセッションがあったほどF1は活況だった。エンジンも、当時は規制が緩く、V型だけでなくW型や、スバルの水平対抗12気筒エンジンも走り、多くのプライベーターが色々な個性を見せたマシンを走らせていた。故ハーベイ・ポストレスウエイトが手がけたティレル019はアンヘドラルウィングを採用、以降のハイノーズトレンドの基礎を作った。空力の鬼才、ニューウィーは当時レイトンハウス(マーチ)に在籍、非力なジャッドV8エンジンを搭載しながら、低μ(ミュー)サーキットでのみ強烈な個性を発揮したニューウィーのマシンは、当時ポールリカールが舞台だったフランスGPでイヴァン・カペリがあわや優勝の大激走を見せてくれた。ジョン・バーナードの置き土産となったセミ・オートマチックトランスミッションは、当時信頼性に泣いたがそれでもそれは以降のトレンドとして全てのチームが採用した、画期的デバイスだった…

 この他にも、大小問わず色々な個性のあるアイデアがF1では生み出されてきた。それも、プライベーターが無い資金や知恵を最大限に絞って生み出されたものであり、画期的であったり、痛快であったり、ただのギャグに終わったものもあったりもした。しかし、それが"F1"であったことは間違いない。

 今後は、カスタマーシャーシを使用した、メーカーのBチームがサーキットを走ることになる。個性は失われ、そのうち淘汰されて4-5の大きな自動車メーカーによる"寡占的な"トップ争いに変わることになるだろう。また、メーカーの撤退は、Bチームの存続の危機にも発展する。1メーカーの撤退が、2チームや3チームの撤退に発展しかねない危機的状況を孕んでいるのだ。
 遅かれ早かれ、このような時代になるとは言え、全チームがバラバラのシャーシを使うことになるはずであった最後の年が、このような形でなし崩し的にカスタマーシャーシが導入されてしまうことは本当に残念でならない。
 SuperAguriが日本の意地を見せて、オリジナルのSA07を発表してくれることを心より願っている。参戦2年目は内容も問われるだろうが、他人のふんどしでレースは戦ってほしくない。
 是非、自前のふんどしで土俵た上がってもらいたいものである。
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by R-130 | 2007-02-15 23:07 | ∟F1 2007 Other issue


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