2006年 11月 20日
サッカー:欧州クラブチーム戦力分析#1 インテル編
 欧州のクラブシーンも序盤戦から中盤戦に突入し、シーズン前の補強の結果が段々見えてきた。不定期ではあるが、メガクラブを中心に簡単な戦力分析をしていきたい。栄えある初回は、八百屋がサッカーを見始めて、派手な補強をしなかったことが無いであろうインテルから。今年は、スクデットの獲得が半ば"義務化"されている当チームの戦力分析を簡単に行い、今後の展望を行いたい。
 尚、分析のポイントはFW、MF、DF+GK、と組織・戦術、監督・マネージメントの5項目を5点満点で評価し、25点中何点かで総合評価したい。総合得点を5で割れば、小・中・高の5段階評価ヨロシク、評定平均が出る仕組みだ(笑)


インテル -セリエA イタリア-

■ FW … 5点
 今夏、最大級のFW補強となったインテル。もともと、FWは派手に補強するチームだったが今年は多様なタイプの補強に成功しており、徐々に得点力も上がってきている。
 マルティンスをニューカッスルに放出したが、イブラヒモビッチ、クレスポを獲得し、現有戦力のアドリアーノ、クルス、レコバと様々なタレントを抱えたFWはまさに豪華絢爛。アドリアーノは、コンディションが一向に上がらず、一時帰国するなど現状"戦力外"それも物ともしない厚い層で現状を戦い、戦局を優位に進めている。
 やはり、最大のプラスはイブラヒモビッチ。違いを生み出せるストライカーとして、ゴールだけでなくアシストも期待できるこの男の役割は非常に大きい。ようやくコンディションも上向き、チームにもフィットしてきており、今後も貢献の度合いが高まりそうな雰囲気だ。
 一つ問題があるとすれば、怪我しやすい選手が多いこと。1年を通して活躍を期待できる計算が経つ選手が殆どおらず、まあそのための厚い層とも言えなくもないが、怪我人が続出する可能性もなくもないメンバーだ。

■ MF … 4点
 ヴィエラ、ダクールと言った、守備面での貢献に期待が持てるボランチの獲得と、M・ゴンサレスというウィング型サイドハーフの獲得は喜ばしいことだが、ヴェロン、ピサロと言った、マンチーニお気に入りのレジスタタイプのボランチを一気に放出してしまったことで、ゲームプランそのものを変えなければならなったという意味では、5点の評価とはなりにくい。
 特にピサロの放出はチームもマンチーニも後悔しているだろう。現状のチームにはいないタイプの選手だけに、是非留意すべきだった。
 それでも、現有のスタンコビッチ、フィーゴ、ソラーリ、カンビアッソを加えれば、他チームにも決して負けない戦力であることは間違いない。ただ、中盤をフラットにする分には問題ないが、ダイヤモンド型で戦う場合は、本職の選手が少なく、特にトップ下は適役がいないのが難点。フィーゴもパサータイプではないので、100%フィットしているとは言いがたく、レコバもFWにどうしてもこだわりがある以上、使える計算が立たないため、この辺の補強が今後必要になってくるかもしれない。

■ DF+GK … 5点
 今夏最大の懸案だった両SBをしっかり補強。グロッソ、マイコン、マクスウェルをしっかり揃え、現有のサネッティとブルディッソで層も厚みを増した。CBもマテラッツィ、コルドバ、サムエル(と前述のブルディッソ)と世界レベルのCBが名を連ね、GKもJ・セーザルとトルドでやはり層は厚い。ただ、マテラッツィとコルドバは熱くなりやすいのでその辺に難点がありそう。それでも他の有力チームにも引けをとらないスカッドは間違いなく有している。負けがないのもDF陣による所が大きいだろう。

■ 戦術・システム … 3点
 前述したとおり、マンチーニ監督が2年かけて築き上げてきた、4-4-2の中盤フラット型が、ヴェロン・ピサロの退団で、構築しなおさなければならなくなったのが、大きなマイナス面だ。開幕当初は、4-3-1-2。現状も4-4-2のダイヤモンド型と、システムに苦慮しているところがよく見受けられる。特にトップ下がレコバぐらいしか適任者がおらず、レコバ自身がFWでのプレーに固執していることもあり、それも実現しそうにない。今後、システム面も落ち着いてくると思うが、ライバル達にしてみれば、今がインテルを叩くチャンスだと思うのだが…

■ 監督・マネージメント … 2点
 もし、インテルに最大の綻びがあるとすれば、マンチーニ監督となるだろう。まずは、経験の浅さ。この部分は、ほかの多くのメガクラブの名将と大きな差がある。経験の浅さから来る采配、特に選手交代には大きな疑問が残ることも多い。また、チームメートとのコミュニケーションも余り上手でないと聞く。選手たちの不満も少なくなく、その緩衝材として今年から、ミハイロビッチを助監督に招いたがそれも大きなプラスには働いていないようだ。
 実際、足を怪我して満足に動けなかったヴィエラをマンチーニは替えずに、他の選手を交代させて交代枠を使い切ってしまったことにヴィエラが激怒。諌めに行ったミハイロビッチにつかみかかるシーンを国際映像が捉えており、やはりいい状態とはいえないだろう。
 
□ 総得点 … 19点 総評:チーム力は文句無いが監督・マネージメントに難
 チームのスカッドとしてはほぼ問題なく、中盤に若干補強の余地がある程度で、インテルが冬のマーケットで大きな動きを見せることはないだろう。各ポジションに約2名のスペシャリストを保持し、今後の過密日程にも耐えうる陣容を揃えている。この辺が、パレルモやローマにない強みだ。
 それでも、総得点が19点と低いのは、監督によるところが大きい。イタリアでも、マンチーニ監督の評価決して高くないようで、これだけの戦力を有しながらスクデットが取れないようなら、間違いなく解任の憂き目にあうだろう。
 監督としての苦労、下積みもなくいきなりセリエAの監督をし、数年でインテルと言うメガクラブを率いているという経歴も、マンチーニにとっては大きな向かい風だ。彼は今年スクデットを獲らない限り、彼の評価は間違いなく地に堕ちる事になるだろう。そういう意味では、スクデットが至上命題のインテル+マンチーニ。非常に難題とプレッシャーを抱えての采配となるだろう。
   
 
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by R-130 | 2006-11-20 00:09 | ∟Football otherissue


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